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注目が集まる「独立支援制度」とは? 制度の概要から仕組み作りの手順までを解説

「最近“独立支援制度”という言葉をよく耳にするのですが、具体的にどのような仕組みなのでしょうか」

これは先日弊社に今後の経営方針のことでご相談に訪れたラーメンチェーンを営む経営者からいただいた質問です。

人手不足問題が深刻化する中、店舗ビジネスを営む企業が人材採用の円滑化や定着率向上を実現する効果的な方法の1つに「独立支援制度の導入」があります。
独立支援制度の導入により、会社が社員のキャリアビジョンの実現に貢献することで、働く場としての魅力アップや社員モチベーションアップを目指すものです。

独立支援制度は、現代の店舗ビジネスを営む企業が今後事業の継続・発展を目指していく上で極めて有効なツールといえます。
その一方、正しい仕組みのあり方を知らずに導入を進め、会社と独立者との間で争いが生じているケースも少なくありません。

せっかく社員のことを想って独立支援制度を導入したにもかかわらず、会社と独立者間に争いが生じてしまうのでは本末転倒です。

そこで本記事では、独立支援制度の仕組みや制度作りの手順について解説をしたいと思います。

1.「独立支援制度」ってどんな仕組み?

独立支援制度とは、その名前の通り、会社が自社で働く社員の独立を支援する仕組みです。
具体的には、社員に対して会社のブランドや経営ノウハウなどを使用して事業経営することを認める一方、その対価として加盟金やロイヤリティを徴収する仕組みです。
「のれん分け」「社内フランチャイズ」などと呼ばれることもあります。

店舗ビジネスは労働集約性が高く、社員一人当たりが生み出す付加価値が他業種と比べて少ない特性があります。利益率が低い分、他業種と比べると社員の給与アップやキャリアアップに限界があり、その結果、社員モチベーションの停滞、人手不足などの問題が起こりがちです。

そこで、近年、社員のモチベーションアップや人材採用の円滑化を目的として、独立支援制度が導入されることが増えています。
「会社のサポートを受けて独立する」というキャリアパスを提示して働く場としての魅力を高めるとともに、独立後はグループ内で活躍してもらうことで、会社の発展につなげていくのです。

なお、独立支援制度とフランチャイズの違いについて詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。

制度構築前に絶対知っておきたい“のれん分けとフランチャイズの違い”

2.独立支援制度を導入するメリット・デメリット

それでは、独立支援制度を導入することには、会社にとってどのようなメリット・デメリットがあるのかを確認していきましょう。

(1)独立支援制度導入のメリット

独立支援制度導入のメリットとしては、大きく分けて次の3つがあげられます。

メリット①社員のモチベーションアップ

1つ目は、将来独立を目指す社員のモチベーションアップが期待できる点です。

店舗ビジネスにおいて、社員の給与アップやキャリアアップに限界があることはすでにお伝えした通りですが、社員に「会社のサポートを受けて独立する」というキャリアビジョンを示すことで、その限界を克服することができるのです。
当然、定着率が向上することも期待できます。

メリット②優秀な社員の採用促進

2つ目は、独立支援制度が備わっていることを積極的に社外に情報発信していくことによって、会社の働く場としての魅力が高まり、独立志向のある優秀な人材の採用促進が期待できる点です。

なお、独立支援制度の導入によって得られる人的側面のメリットについて詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。

店舗ビジネスを営む企業がのれん分け制度を導入すべき理由

メリット③環境変化に強い経営体質の実現

3つ目は、会社と独立する社員で責任やリスクを分け合うことで、環境変化に強い経営体質を実現できる点です。

独立支援制度により独立した社員は、一経営者となります。独立後、環境変化によって店舗売上が減少した場合にも、その分の負担は独立者が負うことになります。
また、店舗開業に必要な初期投資も原則独立者が負担することになるため、会社の資金負担が減り、その分、会社は盤石な財務基盤を築くことができるのです。

これらの結果、会社は環境変化に強い経営体質=「身軽経営」を実現することができるのです。

なお、独立支援制度によって実現できる「身軽経営」について詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。

環境変化が急速に進む令和時代にのれん分け制度が必要な理由

メリット④グループ全体の競争力を高めることができる

4つ目は、独立支援制度を継続的に運用していくと、グループ内に同じ志を持つ経営者集団が生まれ、結果としてグループ全体の競争力を高めることができる点です。

同じ人物といっても、会社に雇われている時と独立している時とでは、仕事に対する本気度がまったく異なります。
これまでは会社を去って行ってしまっていた優秀な人材を、経営者としてグループ内に留めることができれば、グループ全体の競争力は間違いなく高まるのです。

(2)独立支援制度導入のデメリット

独立支援制度導入のデメリットとしては、大きく分けて次の2つがあげられます。

デメリット①独立支援制度の利用者輩出に手間と時間がかかる

1つ目は、独立支援制度の利用者輩出に手間と時間がかかる点です。

社員にとって「独立する」という選択は、人生を左右する重大な決断です。
そのため、多くの社員はそう簡単に「独立支援制度を利用する」という決断をすることはできません。

そのため、会社は手間と時間をかけて、独立支援制度を利用することへの動機づけや教育を行っていかなければなりません。

なお、独立支援制度を利用することへの動機づけという観点から、会社が行うべきキャリア教育のあり方について詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。

のれん分け制度を導入している会社が実施すべき“キャリア教育”とは

デメリット②独立希望者の資金不足問題がネックとなる

2つ目は、独立希望者の資金不足問題が店舗展開のボトルネックとなりがちな点です。

基本的に、独立に必要な自己資金を自力で用意できる人材は少数派です。
資金を持っていない独立希望者を独立させる場合、会社は何らかの資金的なサポートを行う必要がでてきます。

しかし、資金の貸し出しなどのサポートは、将来のトラブル発生原因にもなります。
この点は、独立支援制度を運用していく上で最も難しい問題といえるでしょう。

なお、独立支援制度を運用する上での独立者への資金調達支援の考え方について詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。

のれん分け制度における独立者への資金調達支援の考え方

3.独立支援制度づくりの手順

独立支援制度の仕組みやメリット・デメリットを確認したところで、独立支援制度の作り方を確認していきましょう。
のれん分け制度づくりは、次の7つの手順で進めていきます。

  • ①独立支援制度の利用条件を決める
  • ②会社のサポート内容を決める
  • ③加盟金やロイヤリティを決める
  • ④独立形態を決める
  • ⑤契約書類を用意する
  • ⑥独立支援制度の概要を社内外に発表する
  • ⑦独立候補者の教育と動機付けを行う

なお、独立支援制度の作り方詳細はこちらのコラムにまとめていますのでご参照ください。

事業拡大したい経営者必見!のれん分け制度をつくる7つの手順と、成功の3つのポイント

まとめ

以上、独立支援制度の仕組みからメリット・デメリット、制度の作り方までをご紹介しました。

メリットのところでご紹介した通り、独立支援制度は、現代の店舗ビジネスを営む企業が今後事業の継続・発展を目指していく上でなくてはならない仕組みです。
独立支援制度を上手く活用することができれば、会社と社員の真のWin-Winの関係を築くことができるのです。

  • 優秀な社員の独立、転職が止まらない
  • 人手不足がいつまでも解決されない
  • 社員の労働意欲が低い
  • 社員に対して前向きなキャリアビジョンを描けない
  • 人材不足、人材管理の悩みが尽きない
  • 直営店による展開に限界を感じている

このようなお悩みをお持ちの経営者様は、ぜひ独立支援制度を活用し、悩みを克服していただければと思います。

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