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店舗ビジネスを営む企業がのれん分け制度を導入すべき理由

「なぜのれん分けフランチャイズ制度なんていうニッチな分野でセミナーを開催しているのですか?」

これは、以前当社が開催するのれん分け制度構築セミナーにご参加いただいたパーソナルトレーニングチェーンの経営者から頂いた質問です。

当社は“店舗ビジネスが多店舗展開を進めていく際の課題解決コンサルティング”を事業領域としています。
業務範囲は経営計画策定から人事評価制度やフランチャイズシステム構築、人材育成研修など多岐にわたります。

その中でも特に、のれん分け制度を普及させていくことに力を入れているのです。
セミナー開催もその実現のための一つの手段です。

これは、正しいのれん分け制度を普及させていくことが、弊社の理念を実現するうえで、最も有効な方法だと考えているからです。
そこで、そのように考えた背景をご紹介いたします。

なお、のれん分け制度つくりや成功のポイントについて詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。

事業拡大したい経営者必見!のれん分け制度をつくる7つの手順と、成功の3つのポイント

(1)店舗ビジネスの発展のために解決しなければならない問題

弊社では、以下を基本理念として、日々、店舗ビジネス企業のサポートをさせていただいております。

企業が高収益を生み出すための仕組みと
社員が誇りを持って働ける環境づくり をサポートすることで、
店舗ビジネスの社会的地位向上に貢献する

飲食店、整骨院、整体院、美容院などの店舗ビジネスは、いまや世の中になくてはならない存在になっています。
もし、これらの店舗が存在しなかったとしたら、どれだけ世の中の豊かさが失われてしまうことでしょう。
想像するだけでも恐ろしいことです。
裏を返せば、それだけ店舗ビジネスが豊かな社会作りに貢献している証ともいえます。

しかしながら、現時点では、必ずしもその高い貢献度合いが世の中から適正な評価を受けていないのではないでしょうか。

例えば、私が大学卒業後に飲食チェーンへの入社を決めたときにも、

  • 「なんでそんな仕事を選んだの?」
  • 「誰でもできるような仕事でいいの?」
  • 「仕事、大変そうだね…」

など、周囲の人から多くの否定的な発言を受けました。

その結果、自分の意志で選んだ仕事であるにもかかわらず、徐々に仕事に自信が持てなくなり、自分の将来に夢や希望も持てず、仕事に対するモチベーションもゼロどころかマイナスになり、腐ってしまっている時期がありました。

私は幸いにも多くの志高い方と出会い、また支えていただくことによって、生まれ変わることが出来ました。
しかし、私のような恵まれた人は少数派といえるのではないでしょうか。

コンサルタントになって痛感していることは、
店舗ビジネス企業で働くスタッフの多くが当時の私のように、
・自分の仕事に自信が持てず、
・自分の将来に夢や希望を持てず、
・モチベーションを下げて、
・くすぶってしまっている、
という、店舗ビジネスの実態です。

いうまでありませんが、どのような店舗ビジネスでも、人を通じてサービスを提供します。
すなわち、サービスを提供する人材こそが価値を生み出す源泉となります。

ところが、その人材の多くが、自分の仕事に自信が持てず、将来に夢も希望も持てず、低いモチベーションで働いているのです。
この先に、店舗ビジネスの繁栄が無いことは明らかです。

この原因となっている店舗ビジネスの社会的地位の低さは、店舗ビジネス業界の行く末を左右する極めて重要な問題といえます。

社会への貢献度を考えれば、店舗ビジネスに関係している企業や人は、もっともっと社会から評価を受けるべきです。
適正な評価を得て、店舗ビジネスの社会的地位を高めていかなければ、店舗ビジネスに明るい未来はないのではないでしょうか。

弊社は、微力ながら、この店舗ビジネスが置かれている現状を本気で変えていきたいと考えています。
また、店舗ビジネスの中長期的な発展のためにも、上記は店舗ビジネスを営むすべての企業が、実現に向けて努力すべき内容だともいえるのではないでしょうか。

(2)店舗ビジネス企業が克服すべき“給与アップや出世の限界”

以上の考えから、弊社では「店舗ビジネスの社会的地位の向上」という理念の下、
この理念を共有できる経営者様を日々サポートしています。

ところが、「店舗ビジネスの社会的地位の向上」を実現する上で、店舗ビジネスが抱える限界があることに気が付きました。

その限界とは、店舗ビジネスは他業種と比べて、
社員の給与アップや出世に限界があるビジネスモデルである
ということです。

具体的に説明すると、ヒトを通じてサービスを提供する店舗ビジネスでは、社員一人が生み出せる売上・利益が他業種と比べて少ない現実があるのです。

例えば、美容や整体等のサービス業では、スタッフ一人当たりの売上が月80万円までいけば大したもので、100万円売り上げるようなスタッフは稀な部類に入るでしょう。
飲食店では、スタッフ一人当たり月100万円超を売り上げることも可能ですが、食材原価がありますので、粗利ベースで考えれば、サービス業と同じ程度になるでしょう。

一方、機械を通じてモノをつくる製造業、IT機器を使ってサービスを提供する情報通信業等は、店舗ビジネスと比較すると、社員一人が生み出す売上・利益が圧倒的に多くなります。
実際、1人当たりの売上が月1千万円なんていう企業さえあるほどです(驚)

社員一人が生み出す売上・利益が多いということは、その分だけ社員の給料を増やす
ことができますし、より多くの出世の道を用意することもできます。

一方、社員一人が生み出す売上・利益が少ない店舗ビジネス業では、社員の給料額も、出世の道も、他の業種と比べると自ずと限界が生じることになります。

結果として、店舗ビジネス業では、長時間労働、低賃金、キャリアの停滞といった問題が生じるのです。
この点が、店舗ビジネスの社会的地位を低くしている要因でしょう。

ここで強調したいことは、上記の事実は特定企業に問題や原因があるのではなく店舗ビジネスの特性から生じる避けようのない問題であるということです。

(3)のれん分け制度を活用することで“給与アップや出世の限界”を克服できる

少し暗い話になりましたね。
それでは、この店舗ビジネスが抱える問題がある限り経営者の悩みは解消されないのかというと、そういうわけではありません。

実は、のれん分け制度を導入すれば、店舗ビジネスが抱える給与アップや出世の限界問題を解決することができるのです。

具体的に説明すると、まず、のれん分け制度により独立した人材は経営者となり、自ら働いた分の給料に加えて、店舗が生み出した利益を得ることができるようになります。
これは制度設計の方法にもよりますが、当社が関与した企業では年収1千万超が実現可能な制度を構築しているケースが多いです。
自らが努力し、収益を高めた分だけ収入が増えていくこととなりますから、のれん分けにより独立した人材には、給与水準が低いということは当てはまらないこととなります。

また、独立後は経営者となりますから、中小企業とはいえ、役職は最高位のポジションとなります。
これは、すでに経営者の方には「役職が経営者である」こと価値がわからないかもしれませんが、社会的な評価は絶大であり、働き手にとっては極めて魅力的な内容となります。
そのため、キャリアの限界という問題も解消されます。

この「のれん分けによる独立」という選択肢が企業に備わっているとしたら、働き手はどのように感じるでしょう。
人にもよるかもしれませんが、のれん分け制度に夢を感じる人材も少なくないのではないでしょうか。

このようにのれん分け制度による独立という選択肢は、店舗ビジネスの社会的地位を引き下げている要因を根本的に解決できる可能性を秘めているのです。
このことこそが、当社がのれん分け制度の導入を推奨する最大の理由でもあります。

まとめ

以上、店舗ビジネスを営む企業がれん分け制度を導入すべき理由をご紹介いたしました。

店舗ビジネスが中長期的に発展していくためには、「店舗ビジネスの社会的地位の向上」が不可欠であり、そのことを実現するために、のれん分け制度は有効な手段といえることがご理解いただけたのではないでしょうか。

上記に少しでも共感できる部分がありましたら、これをきっかけにのれん分け制度の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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