今年の4月から、のれん分け制度構築のセミナーを開始し、前回の大阪開催でちょうど10回目となりました。
会社の発展と従業員の幸せを両立したいとお考えの経営者に多数ご参加いただき、セミナー参加後、当社にサポートを依頼いただくことも増えております。
たくさんのご縁を頂き感謝いたします。
なお、のれん分け制度つくりや成功のポイントについて詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。
(1)のれん分けでの独立が成功しない要因とは
のれん分け制度構築についての相談が増える中で感じることは「経営者の独立者に対する愛情や優しさ」が独立者の自立を阻害し、成功を阻む原因になりうる、ということです。
そもそも、のれん分け制度というのは、経営者にとって経験やスキルはもちろん、人間性においても信頼が持てる従業員に対して、成功する仕組みを提供するものです。
基本的には一般的なフランチャイズシステムと同じですが、のれん分けの場合、加盟者は経営者が信頼のおける間違いのない人材であるはずですから、一般的なフランチャイズシステムと比べて成功確率は高いものといえます。
さらに言うと、のれん分け制度の場合、多くのケースではすでに実績のある既存店舗を引き継ぐこととなりますから、経営する人材・店舗の両面で一定の基準がクリアされており、普通に考えればその成功は約束されているようにも感じられます。
ましてや、独立者は従業員から一事業者に変わるわけですから、モチベーションも従来よりも格段に高まるはずです。
上記のような条件にもかかわらず、のれん分け実施後に独立者の経営が上手くいかない、といった事例は少なくありません。
その根底には、のれん分け制度の制度設計上の問題もあるかもしれませんが、それに加えて、本部経営者が独立者に対して、一事業者として持つべき当然の意識を伝えきれていないケースが多いことは見逃せない事実です。
(2)独立の厳しさを伝えることが愛情
のれん分け後、独立者は一事業者となり本部とは別の事業体となります。
本部からのサポートは受けることができますが、経営についての責任を負うのは独立者自身です。
厳しい言い方をすれば、独立後に生じたすべてのことは独立者の責任となります。
極端な例を出すと、のれん分けを受けた翌日に災害が起きて、店舗が営業できない事態に追い込まれたとしても、その責任は全て独立者が負うのです。
独立するということは上記のようなことで、実際、本部の経営者はそういった責任を負っているはずです。
にもかかわらず、「それを従業員に伝える必要がありますよ」とお伝えすると、「そんな厳しいことは従業員には言えない」などと言ったりします。
この背景には、自分が大切に思っている従業員に対する優しさや愛情があるのだと思います。
認識すべき点は、この優しさや愛情は、必ずしも独立者のためにはならない、ということです。
たとえのれん分けする店舗の業績が現在は良かったとしても、将来にわたってその業績が続くことはありません。
独立後には、いつか必ず業績が落ち込む時がくるでしょう。
そのようなことが起きたとしても独立者は前を向いて、業績を立て直すために行動し続けなければなりません。
そしてその活動に終わりはありません。
この苦しさは本部の経営者が一番知っていることでしょう。
なお、のれん分けを構築しようとする際に意識していただくことを詳しく知りたい方はこちらのコラムもあわせてご覧ください。
(3)独立者が真の経営者になることを応援する
経営する、ということは、これまでの従業員の立場とは全くもって環境が変わります。
この事実を伝えないままに独立させてしまうと、様々な面で独立者に甘えが生じ、店舗業績の低下や本部とのトラブル等の弊害を引き起こすこととなるのです。
このような事態に陥らないためにも、本部経営者は、のれん分けをする前に、独立者に対して経営者になることの意味や経営の厳しさ、再編さを伝えなければならないのです(もちろん、経営者になることの夢や希望も)。
これが、のれん分け制度の運用で成功するための前提条件といえるでしょう。
独立者への不用意な優しさや愛情は、決して独立者のためにならないことに注意しなければならないのです。
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