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本部と加盟者の関わりにおける「のれん分け」の強みとは

「のれん分け制度」と「フランチャイズ制度」は一見同じ制度のようにも思えます。
同じブランドを使って店舗運営を行い、互いの利益を追求する点では全く同じです。

しかし独立した加盟者側から見れば、「本部に対する思い入れ」が異なります。
ここは精神的な要素となりますが、感情のある“人”が関わる点であるため意識しておくべきことです。

今回はその点について深掘りしていきたいと思います。

なお、店舗ビジネスのキャリアの限界を突破する「のれん分け制度」づくりや成功のポイントを知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。

事業拡大したい経営者必見!のれん分け制度をつくる7つの手順と、成功の3つのポイント

店舗ビジネスで避けられない立地産業としての宿命

「のれん分け」や「フランチャイズ」で店舗展開を図るには、当然に加盟者の収益が確保できなければ成り立ちません。

本部直営店がロールモデルとして確立していることが条件です。
ここで必ず課題となるのが“店舗立地”です。

同じ事業でも商圏や立地が異なれば売上や収益が異なります。
コンビニの場合、経営者(加盟者)が変わった途端に売上が上向く事例も多々ありますが、概ね立地産業と言ってもいいでしょう。

「フランチャイズ」の場合、立地条件による収益格差は本部の事業モデルとは切り離して考えるのが原則です。
商圏調査は十二分に重ねますが、最終的には“運”に頼ることになります。

それでもビジネスモデル自体に惚れ込んで加盟者は加盟する訳です。
開業後の収益責任は加盟者自身が負うことになります。

加盟者の収益により深く関わる姿勢が求められる

「のれん分け」の場合、その点は「フランチャイズ」とはやや性質が異なるでしょう。
それは本部と加盟者の間にある“信頼関係”がより強固であるからです。

同じ釜の飯を食べ、自社のビジネスモデルを知り尽くした従業員が独立するため、フランチャイズと比べてより家族的な要素が強いと言えるからです。

「のれん分け制度」は本部にとって、サービスレベルの高い従業員についていた顧客をグループ外へ流出する効果、その従業員自体をグループ内に確保しておける効果があります。
自社の理念を高次元で理解している人材はグループにとって大きな財産です。

そう考えると既存店を引き継ぐことが多いのれん分けにおいては、その商圏で営業を続けることが本当に加盟者にとって適切なのか、収益を上げるために店舗移動する場所はないのか、そう言った視点で本部も一緒に考えていく姿勢が必要かと思います。

「フランチャイズ制度」を採用する企業も、立地の重要性は理解し、店舗移動などの対策は常に考えています。
しかしそれは店舗物件ありきで、企業として店舗数の拡大や店舗数確保の視点が優先されがちです。

「のれん分け制度」の場合、優秀な人材の確保でブランド力を保つことが鍵となるため、加盟者収益についてもより深く関わっていく姿勢が必要と言えます。

優れたビジネスモデルで本部の直営店が高い収益力を誇っていたとしても、立地によって成功の確度が異なることを本部も加盟者も理解しておかなければなりません。

特に美容院や整体院、音楽教室等は顧客の性質上、“人・担当従業員”に顧客がつきます。
店舗移動で顧客を失うことも多々あります。

その対策まで踏み込んで本部が関与していくことが必要ではないでしょうか。

「のれん分け」や「フランチャイズ」は経営者育成事業である

のれん分けやフランチャイズは、経営者(加盟者)を多く輩出する事業です。
本部から見れば店舗運営を他人資本で運営する規模拡大制度ですが、それは経営者(加盟者)を育ててこそ成り立つビジネスです。

この経営者育成を怠れば絶対に成功しません。
オペレーションマニュアルだけで凌ぐことなどできません。

経営者育成は簡単なことではありませんが、「のれん分け」は「フランチャイズ」と比べて、この点においては大きなアドバンテージがあります。

対象とする経営者(加盟者)が、信頼できる元社員や仲間たちだからです。
より早く「同じ志を持つ経営者集団」を作ることが可能なのです。

時代の変化スピードは年々上がっています。
1人の経営者のアイデアや思考だけではとても追いつけません。

しかし「同じ志を持った経営者集団」であれば、課題解決思考のスタート地点が同じであるため、スピードも格段に早くなります。
議論の質も高くなるでしょう。

幸にして、Z世代と言われるこれからの世代は、経済成長の恩恵を受けない低成長で育っており、絆・共生・循環型社会など、一緒に考え議論するマインドが備わっている世代です

団塊・団塊ジュニア世代が生きてきた、悪い意味での競争社会とは少し違った価値観を持ち合わせています。
その点も「のれん分け制度」に合致しており、人材獲得面でも、のれん分けの強みではないでしょうか。

まとめ

「のれん分け制度」には「フランチャイズ制度」とは違った強みがあります。
精神論的な部分も大きいですが、価値観の変化が顕在化し大きなパラダイムシフトが起きている今この瞬間は、「のれん分け制度」の持つ強みが生きてくる時代と言えるのではないでしょうか。

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