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フランチャイズ本部の立ち上げ方。7つの手順と成功の3つのポイント

 

事業を拡大したい経営者の人に、効果的な方法の一つにフランチャイズ展開(以下FC展開と表示)があります。しかしフランチャイズという言葉は聞いたことがあっても、具体的にどのように始めるのか分からない人も多いのではないでしょうか?

コンビニを代表とするフランチャイズシステムは、近年は世の中に多く普及し、一般消費者はもちろん雇用創出の面でも多くの役割を果たしています。
その一方で、今でもフランチャイズシステムは【加盟店が本部に多くの利益を搾取されてしまうシステム】と思っている人も少なくはありません。その原因の一つに、一部のフランチャイズ本部が最低限の制度が未完成のままFC展開を進め、結果としてトラブルを引き起こし不幸な加盟店を出してしまうことにあります。

そこでこの記事では、フランチャイズ本部の立ち上げ方とFC展開の成功ポイントを詳しく解説します。

 

また、フランチャイズ展開のポイントについてYouTubeでも解説しています。
併せてご活用ください。

フランチャイズ本部を立ち上げる7つの手順

しっかりとしたフランチャイズ本部を立ち上げるのは、細かな準備が必要不可欠になります。ここではフランチャイズ本部立ち上げのための手順を7つに分けて解説します。

①成功モデルを分析する

まず一番初めにするべきことは成功モデルの分析です。自社がフランチャイズで成功できる要因を細かく分析して、成功のポイントをまとめます。この成功ポイントがフランチャイズ加盟店で共有する部分です。成功ポイントが不明確だと、フランチャイズ加盟店に共有することができず、加盟店がつぶれてしまったり、十分な売り上げ利益を出すことができなくなってしまいます。

>成功モデルのつくり方、考え方について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

【FC本部構築決定版:第2回】フランチャイズ展開するビジネスモデルを確立する

②商標登録の申請をする

自社ブランドについて商標登録を申請します。この申請はフランチャイズ加盟店で同じ看板を使ってもらうために必要なことです。自社のチェーンが成長していった時に先に他の会社が商標を申請しているとその看板が使えなくなってしまいます。そうなると加盟店全店が看板やブランドを変えなくてはならず、多くの費用がかかる可能性があります。商標登録は早めに済ませるようにしましょう。

>フランチャイズ展開に不可欠な商標権ついて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

フランチャイズ本部に不可欠な「商標権」とは

③自社業務マニュアルを作る

成功モデルをフランチャイズ加盟店に共有させるためには初期研修制度が必要です。また自社の業務マニュアルができていなければ、マニュアル化をします。口頭のみで研修を行うことは、フランチャイズ加盟店を標準化させるためには難しく、効率も悪くなります。そのため文書や動画などでマニュアルを作る必要があるのです。

>フランチャイズ展開に必要なマニュアルの内容や作り方ついて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

フランチャイズ本部が用意するべきマニュアルの意義と内容

④フランチャイズモデルを作る

フランチャイズ本部とフランチャイズ加盟店の役割分担や加盟金と研修費、保証金、ロイヤルティー、契約期間などフランチャイズ加盟の基本契約書に記す内容を決めていきます。

>フランチャイズシステムの設計方法ついて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

【FC本部構築決定版:第3回】フランチャイズパッケージを作る

>加盟金やロイヤリティの設計方法ついて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

【FC本部構築決定版:第4回】本部が受け取る加盟金やロイヤリティを設定する

⑤加盟店開拓の戦略を立てる

フランチャイズ本部ができたら、フランチャイズ加盟店を募集します。募集に当たってどのような媒体でフランチャイズ加盟店候補を募るか、どのような形で事業説明を行い、加盟検討をするのかなどフランチャイズ加盟店を開拓する戦略を立てます。フランチャイズ加盟店に自社について知ってもらうために加盟募集の資料の作成もしましょう。

>フランチャイズ加盟店の募集方法ついて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

【FC本部構築決定版:第6回】フランチャイズ加盟店営業戦略を策定する

⑥フランチャイズ加盟の基本契約書を作る

フランチャイズ加盟店の開拓の戦略やツールが整ったら、フランチャイズモデルをもう一度見直し、フランチャイズ加盟の基本契約書に反映します。フランチャイズ加盟の基本契約書は重い契約書になるので、弁護士のリーガルチェックを行ってもらうことがおすすめです。同時にフランチャイズ加盟の基本契約書の重要事項を明記した『情報開示書面』も作成しておきます。

>フランチャイズ契約書のつくり方や盛り込むべき条項ついて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

【FC本部構築決定版:第5回】フランチャイズ本部の権利・責任を契約書に落とし込む

⑦フランチャイズ加盟店を募集する

ここでフランチャイズ加盟店を募集できるようになります。フランチャイズ加盟店の募集を行い、契約、研修、運営をしていき再度フランチャイズモデルを見見直して修正していくと良いでしょう。

スーパーバイザー制度を検討する

定期的にフランチャイズ加盟店のフォローや指導体制を整えるために、スーパーバイザー制度を作るのもおすすめです。よりしっかりとした指導をできます。

>スーパーバイザーの役割や育成方法について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

フランチャイズ本部の競争力を左右するスーパーバイザーとは

FC展開成功のための3つのポイント

次にFC展開を成功させるためのポイントを解説します。社会貢献に役立ち、今や必要不可欠となったFC展開ですがやり方を間違えてしまうと成功できない加盟者を増やしてしまいます。そのためには少なくとも3つのポイントを覚えてシステムを構築すると良いでしょう。

①再現できる成功モデルを確立する

再現できる成功モデルとは『決められたように店舗を出店すると、本部規定の一定程度の報酬を得ることができる』ことであり、その成功が偶然ではないという意味です。

例えば現在カフェを1店舗経営していて、大繁盛店だったとします。
しかしこのカフェの調理法や接客法がマニュアル化されて標準化しても、この時点では再現できる成功と言うことはできません。
なぜならこのカフェの繁盛は、経営している地域やその他の要因が組み合わさったことで産まれた可能性があるからです。

もしこのように今は認識していない要因が1店舗目に影響をしていた場合、その要因を意識しないで出店した2店舗目は同じような成功を得られないでしょう。その結果店舗の収益が確保できず、フランチャイズ本部とフランチャイズ加盟店間のトラブル発生に繋がります。収益を上げることのできない店舗が多発すれば、意図せずとも不幸なフランチャイズ加盟店を増やしてしまう結果になります。

不幸なフランチャイズ加盟店を作らないためにも、FC展開をする時には現在成功している1店舗目の成功要因を全て洗い出し、まとめた成功要因を満たす直営の2号店をトライアルとして出店して成功が偶然ではないということを検証しなければなりません。
再現できる成功モデルを確立することが、FC展開を始める始めのステップです。

②マニュアルを作りノウハウを標準化させる

次にフランチャイズ加盟店が成功をするための行動内容を具体的に決め、マニュアルなどの形で可視化をしてノウハウの標準化をします。フランチャイズシステムでは、直営店の店舗展開とは違いフランチャイズ加盟者に本部の事業についての十分な知識や経験がないことが前提です。ノウハウの標準化をするにも『素人でも短期間で習得できるレベル』を目指さなければなりません。

安定的に専門的知識や技術を持つ人材を確保や育成できるのならば、他のチェーンと圧倒的な差別ができますが、安定的な確保が難しければそこが原因となり店舗展開に限界が生じてしまいます。そうなると高いコストを費やしても無駄になる可能性があり、FC展開そのものを再考する必要性も出てきます。

再現できる成功モデルを確立していても、ノウハウの標準化がされていなければフランチャイズ加盟店が本部の直営店と同じレベルを保つことができなくなります。その結果、本部の規定する成功を得られなくなってしまうのです。

③フランチャイズ本部とフランチャイズ加盟店間の情報量ギャップをなくす

フランチャイズシステムでフランチャイズ本部とフランチャイズ加盟店間で起こるトラブルの基本的な要因は両者の間にフランチャイズシステムやビジネスモデルなどの情報量ギャップが大きくあることだと言えます。
フランチャイズ本部は長年かけて積み重ねた経験やノウハウを持ち、自社が展開している事業についての成功要因、失敗要因、リスクなどを知り尽くしています。しかしフランチャイズ加盟店は基本的にその事業について素人であり、フランチャイズ本部から見れば当たり前のことであっても本人は十分に認識していない可能性が多くあります。

またフランチャイズシステムは複雑なシステムなので、フランチャイズ本部がシステムの特長やリスクなどを理解していても、フランチャイズ加盟店にフランチャイズの仕組みまで理解することは簡単ではありません。フランチャイズ本部とフランチャイズ加盟店の間にはシステムについても大きなギャップがあるのです。

本部がするべきことは、フランチャイズ加盟店との間には大きな情報量のギャップがあることを前提にして、情報量のギャップを埋めるために積極的に取り組みを行うことでしょう。方法の一つとして、自社が展開する事業やフランチャイズシステムについての特長やリスクを書面に記し、フランチャイズ加盟者に時間をかけて説明するのもおすすめです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
自社の事業を拡大したい人にとって、フランチャイズ展開は魅力的な事業であり、雇用促進の面でも社会貢献に繋がります。
立ち上げのためにしっかりとした準備をし、3つのポイントを徹底すればフランチャイズ本部とフランチャイズ加盟店が良い関係を維持し、お互いに成功を治めることができるでしょう。

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