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のれん分け制度を導入している会社が実施すべき“キャリア教育”とは

のれん分け制度を導入したのですが、なかなか独立希望者が現れなくて困っています。何かよい方法はないでしょうか?

これは、先日弊社ののれん分け制度構築セミナーにご参加いただいた飲食店経営者からいただいたご相談内容です。

ここ最近、店舗ビジネス経営者から注目が集まっているのれん分けですが、「のれん分け制度を導入したものの、独立希望者が現れない」というご相談は思いのほか多くあります。

「のれん分け制度による独立」という選択肢は、社員の人生を変える重大な決断です。そのため、会社がのれん分け制度を用意し、社員の独立を積極的にサポートしたとしても、そう簡単に独立の決断ができないのもある種当然のことでしょう。

しかし、せっかく導入したのれん分け制度も、独立希望者が現れなければ仕方がありません。
そこで、今回は安定的にのれん分け制度の利用希望者を輩出するための「会社が実施すべき“キャリア教育”」について考えてみたいと思います。

ほとんどの社員が自らのキャリアのあり方を真剣に考えていない現実

まず、前提として経営者が理解していなければならないことは、社員の多くは「自らのキャリアのあり方を真剣に考えたことなどない」という現実です。

社員が自らの人生のあり方を大きく変える「のれん分け制度による独立」という選択をするためには、その前提として、
・社員が選べるキャリアにはどのようなものがあるのか
・それぞれのメリット、デメリットはどのようなものか
等を十分に理解し、そのうえで、「当該社員が目指すキャリアのあり方はどのようなものか」ということを真剣に考えている必要があります。

そうでなければ、会社に勤めることと比べてリスクが高い「独立」という選択肢を選ぶことなどできないからです。

しかし、通常、社員がキャリアの選択肢を学んだり、考えたりする機会は、社員自らが望んで機会をつくらない限りはそうありません。
そのため、よほど意識の高い社員を除けば、自らのキャリアのあり方を真剣に考えたことなどないのです。
この点は、自社の会社ではたらく社員を振り返ってみていただきたいと思います。

そして、社員がこの状態では、「のれん分けによる独立」という選択肢を選びようがありません。
のれん分け制度で安定的に独立者を輩出していこうと考えるのであれば、会社は「社員が自らのキャリアのあり方を真剣に考えていない」という問題を解決しなければならないのです。

会社から社員が自らのキャリアのあり方を考えるきっかけを提供する

この問題解決のために、のれん分け制度を導入する会社に求められるのが、会社から主体的に「社員が自らのキャリアのあり方を考える機会」、すなわちキャリア教育の場を提供することでしょう。

自らの目指すキャリアのあり方を考えていない社員に対して、
・社員が選ぶことができるキャリアの種類
・各キャリアのメリット、デメリット
等を伝えたうえで、自らの価値観に基づき、目指すキャリアのあり方を真剣に考えてもらうのです。

目指すキャリアのあり方は、人の価値観によって大きく変わります。
「会社内で出世し、より責任のある仕事をしたい」と考える者もいれば、「ワークライフバランスを重視して働きたい」という者、「技術者として専門性を極めていきたい」という者もいるでしょう。
当然、「独立をしたい」という人材ばかりではありません。

それでも、まずは各社員が目指す姿を真剣に考えてもらうことに意味があるのです。
そうすることによってはじめて、「のれん分けによる独立」という選択肢が、自分がとるべき選択肢なのかどうか、社員に真剣に考えてもらうことができるからです。

これを社員まかせにしてしまっては、安定的に独立者を輩出していくことなどできません。
ですから、のれん分け制度を導入している会社は、会社から積極的に “キャリア教育”の場を提供していかなければならないのです。

そして、少しでも「のれん分けによる独立」という選択肢に興味をもった社員に対しては、その選択肢の魅力や本部サポートの内容、そしてのれん分けに対する経営者の想いや覚悟を、経営者の言葉で積極的に伝えていくべきでしょう。
このことによって、「のれん分けによる独立」という選択肢が、徐々に社員にとって現実的な選択肢に変わっていくのです。

まとめ

今回は、のれん分け制度を導入している会社が実施すべき“キャリア教育”をご紹介しました。

弊社がこれまでのれん分け制度の導入をサポートしてきた中でも、独立者を安定的に輩出している企業のほとんどは、社員に対するキャリア教育を積極的に行っています。
社員に、人生を変える決断を迫る以上、会社も相応のサポートをすることが求められるのです。

のれん分け制度を導入しているにもかかわらず、独立希望者がなかなかあらわれずに困っている経営者、またはこれからのれん分け制度の導入を検討している経営者は、ぜひ、社員に対するキャリア教育にチャレンジしていただければと思います。

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