多店舗展開

【ネットラジオ】第39回『テサロンを経営しています。人材教育に1年以上かかることが悩みです。教育期間を短縮するために提供サービスを絞り込むべきでしょうか。』

ネットラジオ『多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所』は、弊社代表の高木と社労士の田村陽太が、飲食店、整体院、美容院等の様々な店舗ビジネスの「多店舗展開」を加速させるために重要な事を対談形式でお話しするラジオ番組です。

第39回『トータルエステサロンを経営しています。人材教育に1年以上かかることが悩みです。教育期間を短縮するために提供サービスを絞り込むべきでしょうか。』というテーマで店舗ビジネス専門コンサルタントの髙木悠が熱く語ります。

【ハイライト】

・店舗運営で人材教育に時間がかかることの弊害

・人材教育に時間がかかる業態とは?

・提供サービスを絞り込むべき理由

・人の能力に依存する業界だからこそ工夫すべき所

・顧客ファーストvs会社ファースト


多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所。この番組は株式会社常進パートナーズの提供でお送りいたします。

店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠が最速・最短で年商30億、店舗数30超を実現する実証されたノウハウをコンセプトにのれん分け制度構築、FC本部立ち上げ、立て直し、人事評価制度の整備など飲食店、整体院、美容院などの様々なビジネスの多店舗展開を加速させるために重要なことを対談形式で分かりやすくお話しする番組です。

田村:こんにちは。パーソナリティーの田村陽太です。配信第39回目となりました。本番組のメインパーソナリティーをご紹介します。店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠さんです。よろしくお願いします。

高木:よろしくお願いします。

田村:高木さん、今日も頑張っていきましょう。今日の質問はこちらとなっております。
「トータルエステサロンを経営しています。人材教育に1年以上かかることが悩みです。教育期間を短縮するために、提供サービスを絞り込むべきでしょうか。」という質問なんですけども。トータルエステサロンというとボディーだったりフェイシャルだったり、いろんなサロンを経営されてるんですね。どうしたらいいでしょうか?

高木:なるほど。これはなかなか難しいご質問ですね。多店舗展開をこれからしていくっていうことを前提とした場合、人材教育に時間がかかるっていうのは、そういう業態を店舗展開していくのって難しい事を意味するんですよね。というのは、1店舗を作るのに、そのお店に送り込む人材教育に1年かかるって言ってるわけじゃないですか。

田村:はい。

高木:しかも、エステで働いてる人が辞めることも当然あるわけですよね。そしたらこの1年間やり直しじゃないですか。だから、やっぱり人材教育に1年かかるっていう状態だと店舗を増やしていきづらいし、店舗が仮に増えたとしても離職のリスクがあるわけですからやっぱり店舗運営の難易度って上がってきてしまうと思うんですよ。だからこれから多店舗展開を目指していくっていうことであると、今人材教育に1年以上かかってる事に対して、教育期間を短縮していかざるを得ないと思うんですよね。

田村:そうですね。トータルエステサロンっていうのは何故こんなに1年以上も人材教育に時間がかかっちゃうんですか?

高木:やっぱりいろんな部位、顔やったりだとか、上半身をやったり下半身やったりで全部違うわけじゃないですか。だからそこに対して効果を生むための施術の技術を身に付けるってなると、やっぱりいろんな部分を学ばなきゃいけないし経験をしなきゃいけないですよね。

田村:はい。

高木:だけど最近は例えばヘッドスパとかあるわけじゃないですか。ヘッドスパサロンだったら頭の部分だけできれば良いわけじゃないですか。ヘッドスパサロンが3ヶ月だけで済むんだとしても、足やったり体やったり全部覚えたらやっぱりその分だけ時間かかっちゃうわけですよね。

田村:そうですね、確かに。

高木:だからそこがやっぱりこのトータルエステって難しい部分だと思うんですよ。なのでこれから店舗展開をしていこうって考えたときには、やはりその教育期間を減らすために、かつ短くしていくために、このサービスを絞り込んでいくという事は選択肢の一つになるんじゃないかなと私は思います。

田村:なるほど。

高木:ただ気をつけなきゃいけない部分があって、結局サービスを絞り込んだ結果、お店の魅力が失われてしまうようなケースもあるわけですよ。全部できるから、お客さんが来てるし、選んでくれているっていうような店舗だとすると、サービスを絞り込んで、頭だけにしようとか、体だけにしようとかになってしまったら、お客さんが来なくなってしまうリスクもあるじゃないですか。

田村:そうですね。

高木:そうやって店舗の魅力が失われてしまうんだとすると、これは本末転倒になるじゃないですか。だからこれはトータルエステサロンを経営しているサロンの強みがどこにあるのか、ここはよくよく考える必要があるかなと思いますけどね。

田村:なるほど。その強みというのは自分たちで考えるべきなんですか?トータルエステタロンという業態で強みがあってそれを磨くという事ですか?

高木:トータルサロンって言っても、ここの部位の施術に強いエステサロンとかだとすると、それ以外の部分っていうのは簡略化してもいいかもしれないじゃないですか。だからヘッドスパの部分がめちゃくちゃ強い店だったら、他の部分はなくしちゃっても、魅力は残るかもしれないですよね。

田村:そうですね。

高木:だけどそうではなくて、1ヶ所に行って全部やってもらえるっていうところにトータルエステの魅力があって、やっぱりそこがお客さんの選ぶ決め手になってるとすると、これはサービスを絞り込んだら、お客さんが離れてしまうリスクってあるじゃないですか。

田村:そうですね。

高木:だからそこは運営してるトータルエステサロンのコンセプト次第ですよね。

田村:秀でるものを作っていくとそっちの方に注力できるからトータルエステでも、そこまで教育をかけずにまんべんなくみんなができるように教育すれば、お店が回りますもんね。

高木:そうそう。だから他の特定の部分に強みがあるんであれば、そこに特化したサロンを作ってみて、そこで売り上げがそこそこ立つんであれば、今後の展開っていうのはそっちのサロンで展開していくと人材教育なんかも1年もかからなくなるでしょうし、いいかもしれないですよね。

田村:ちょっと1個質問したいんですけど、フェイシャルエステとかボディエステとかって、部位が違うことによってコリとかほぐすポイントが違うじゃないですか。体の神秘的にこのコリを押したら何とかなるみたいなコツみたいのがあると思うんですけど、この凝りをほぐすためにはどうしたらいいっていうのは人のスキルによって委ねられてしまうじゃないですか。

高木:はい。

田村:こういうのって会社側として教育の方法というか教育ってどんな風にしていくんですか?難しいと思うんですけど。

高木:そこも結局、人の感覚っていうのに委ねてしまうと、もうそれって会社の教育はもうコントロールできなくなるじゃないですか。だからやっぱり会社が、「うちの治療での施術っていうのはこうあるべきだ」みたいな、やっぱり店のあり方自体をちゃんとマニュアルにする必要はありますよね。

田村:はい。

高木:だから例えばボディエステの話で言うと、まずどういう流れでサービス提供がなされていくのかっていう話と、あとは施術をするときにどこをどういう風にやっていくのかっていうことをちゃんと会社としてまず型を決めるとかはしなきゃいけないですよね。当然お客様によって、それは状況も違うわけじゃないですか。「それは状況によって合わせていかないといけないですよね」っていう話は、それはもっともだと思うんですけど、でもそれを言い出したら結局お客さんの状況に合わせて臨機応変に対応できるスタッフが育つまで店舗展開できないですよねって話になるじゃないですか。

田村:そうですね。

高木:そうすると教育期間がすごく時間かかってしまうと思うんですよ。だから、今回のご質問で言うと、サービスを絞り込んでもお店の魅力が落ちないんであれば、まずサービスをある程度絞り込むという選択肢はあるだろうと。でもサービスを絞り込んだところで、従業員個人の感覚に全てを委ねてると、結局人材教育って時間がかかるわけですよ。

田村:そうですよね。

高木:だからサービスの流れっていうのはこうなっていくみたいな、それはマニュアルみたいなものになると思うんですけど、そういったものをしっかりと固めて、まずは個人のスキルとか感覚に依存せずとも、最低限の70点から80点ぐらい取れる仕組みをまず整えなきゃいけないですよね。

田村:なるほど。そこがマニュアル作りとかにもやっぱり繋がってくるんですね。

高木:はい。70点80点取ったら残りの20点30点をやっぱり上げていかなきゃいけないって話になると思うんですけど、でもそもそも70点80点取れない人に、残りの20点30点の教育しようと思ってもこれは無理じゃないですか。

田村:そうですね。

高木:なのでやっぱり多店舗展開をしていくってことを考えた場合には、やっぱり職人というか、施術者のスキルとか経験に依存しない仕組みを作っていかないといけないですよということですね。

田村:なるほど。もう1個質問したいんですけども、人に依存しないような仕組みっていうことは、魅力的なサービスを作ってるよというものを会社で作っていかなきゃいけないと思うんですけど、会社のブランディングというか、魅力を作っていくために何か重要なことってあるんですか?例えば人に依存しないようなっていうか、お客さんがそのお店のマスター自身に施術をお願いしたいから来るんじゃなくて、あのお店に行ったらこういう自分になれるみたいなビフォーアフターがわかるような会社の仕組みがあった方が、お客さんは来るじゃないですか。

高木:はい。

田村:しかもそうする事で、人によって売り上げが左右されなくなるじゃないですか。そういう会社の魅力というか、売り方をどんな風にしたらいいかなと思いまして、質問しました。

高木:これは結局、まず作ったサービスがお客さんに受け入れられるかどうかなんていうのは、やってみなきゃわかんないじゃないですか。基本的に、お客さんに何か初めから「何が欲しいですか」って聞いても、本質的に欲しいものってなかなか出てきにくいと思うんですよ。だから、まず仮説をちゃんと立てて、こういうサービスだったらよそにもないし、お客さんにも受け入れられるんじゃないかっていうものをまず作るじゃないですか。

田村:はい。

高木:これだったら技術がない人でも短期間に習得できてサービス提供できるという仕組みを作り、まずそれでやってみるっていうことですよね。やってみて、その時初めて顧客の反応を確認して、それが通用するものなのか通用しないものなのかっていうことをちゃんと検証して、それを基にまた振り返りをするわけですよね。

田村:はい。

高木:これに仮説を立てて実行して検証していくっていうこの繰り返しをひたすら回していく先にしか良いサービスって生まれないんじゃないですかね。

田村:なるほど。ありがとうございます。時間が結構近づいてきたんですけども、最後に人材教育の期間が1年以上かかって大変だっていう話があるんですけど、高木さんが考える、こういう風にしていったら人材教育がもっと短くなるんじゃないかっていう最後のワンポイントとかを何かあれば教えて頂きたいです。

高木:サービス提供を絞り込むっていうのも大事なんですけど、その前に今提供しているサービス、トータルエステなんでいろんなサービスを提供されているんだと思うんですけど、その一つずつのサービスっていうのがをシンプル化できないかっていうことですよね。そこはやっぱり問いかけてみるべきなんじゃないかなと思います。

田村:はい。

高木:もう100点じゃなかったとしても、70点80点ぐらいは取れるレベルに簡素化をまずはできないのかなと。そこを踏まえてそれでも難しいってことであれば、サービスを減らすっていう選択にもなってくるのかなと思うんですけど、やっぱりサービスを減らすと売上低下のリスクっていうのは当然高まっていきますから、そういった観点でもう一度見直してみていただけるといいのかなと思いますね。

田村:なるほど。1個1個のサービスをシンプル化していくみたいなことですかね。

高木:そうですね。だからそこを職人の技術が求められないような簡易的なものでかつ、その割にはお客さんの満足度が70点80点取れるっていうようなものにできたとしたら、1年というか半年ぐらいにはなる可能性もあるわけですよ。そういったところの方がリスクは少ないですよね。

田村:なるほど。そういうのは、接客の方法とか話し方とかそういうところもやっぱり考えていくというか、サービスを簡素化する為に聞かなきゃいけない質問とかも決めていく感じですか?

高木:そうですね。サービスを提供していく上で満足度に直結する肝となる部分ってやっぱりあると思うんですよ。そこは守りながらも、省いてもそこまで影響がないものとかっていうのも当然あったりするわけじゃないですか。

田村:はい。

高木:だからそこをもう一度見直して、やるべきものとこれは省いていいものっていうのをちゃんと整理していくっていうのが、やっぱり多店舗展開していくってなるとそういったことをどこかでやんなきゃいけないですね。

田村:なるほど。貴社の方でサービスの内容を整理整頓するみたいなことをしていただけるんでしょうか。

高木:そうですね。その辺のお店の魅力はどこにあるのかっていうのを意見交換しながら、
そこを再構築していくようなお手伝いなんかもさせてもらってますね。

田村:わかりました。ありがとうございます。本日は人材教育を短縮するためのポイントについてお話いただきました。今日はありがとうございました。

高木:ありがとうございました。 

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