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のれん分けで社員と信頼関係を維持・深化させるために本部が取り組むべきこと

「独立した社員とは、独立後も信頼関係を維持していきたいと考えています。そのためのポイントを教えてください」

これは、新たにのれん分け制度構築のサポートをご依頼いただいた焼肉店を営む経営者からいただいた質問です。

当たり前のことですが、のれん分け制度は導入することがゴールではありません。
導入したのれん分け制度を利用して社員が独立し、本部と社員がWIN-WINの関係性となることがゴールです。

これを実現するためには、その前提として、独立後も本部と独立者の信頼関係を維持・深化させていく必要があります。

そこで、今回はのれん分けで本部と社員がWIN-WINの関係性を実現するために本部が取り組むべきことについて考えてみたいと思います。

なおのれん分け制度構築についてさらに詳しく知りたい方は、こちらのブログも合わせてご覧ください。

事業拡大したい経営者必見!のれん分け制度をつくる7つの手順と、成功の3つのポイント

(1)のれん分けで本部と社員がWIN-WINの関係性を実現するための2つのポイント

のれん分け制度を運用する際、本部と独立者の信頼関係を維持するためには、大きく分けて2つのポイントがあげられます。

1つ目のポイントは、「独立前」のポイントです。
具体的には、経営者の想いや理念を共有するとともに、経営者としての覚悟を醸成することです。

2つ目のポイントは、「独立後」のポイントです。
具体的には、本部と独立者間で定期的・継続的なコミュニケーションをとることによって、信頼関係を維持・深化させていくことです。

それぞれのポイントについて、詳しく考えてみましょう。

(2)独立前に本部経営者の想いを共有するとともに、独立者に経営者としての覚悟を醸成する

のれん分けで本部と社員がWIN-WINの関係性を実現するためには、その前提として、独立する社員が、本部経営者の想いや理念を理解し、共感している必要があります。

仮に、独立者が経営者の想いや理念を理解・共感していなければ、本部と独立者の関係性は“事業が儲かるか、儲からないか”だけの関係となってしまいます。

この場合、事業が儲かっていれば大きな問題は生じませんが、どのような事業であって100%儲かるわけではありませんし、仮に現時点では儲かっていたとしても、未来永劫その状態がつづくわけでもありません。

ですから、本部と独立者の関係性が“事業が儲かるか、儲からないか”だけの関係となっている場合には、いつかトラブルが発生し、本部と独立者の信頼関係にひびが入る可能性が高いのです。

このような状態を回避するためにも、本部経営者としては、独立者に想いや理念を繰り返し伝えるとともに、それに共感してくれた人だけに独立を認める姿勢が求められます。

弊社では、のれん分け制度導入の際に、独立候補者に十分に理解・共感してもらうべき内容として、以下の内容を推奨しています。

  • のれん分け制度を導入することにした背景
  • のれん分け制度を導入して社員に実現してほしい未来
  • 上記実現のために、本部が独立者に求める資質や姿勢

これらの内容を、独立候補者が社内にいるときから繰り返し繰り返し伝えていき、その想いに賛同してくれた人材だけに、のれん分け制度の利用を認めるのです。

また、経営者の想いや理念以外の重要なポイントとしては、独立候補者に経営者としての覚悟を醸成することがあげられます。

独立後、独立者の立場は会社に雇用される社員の立場から、本部と対等な独立事業者の立場に変わります。
本部は独立者をサポートこそしますが、成功のためには、独立者が経営者意識を持って、真剣に事業活動に取り組んでいく必要があります。

本部の中には、のれん分け後の独立者の収入を保証するような仕組みにしているところもありますが、これでは実質的に独立したとは言えないでしょう。

独立候補者に経営者としての覚悟を醸成するためにも、本部経営者は、経営するということがどういうことなのか、例えば経営者の役割や自己責任の原則などを独立候補者に対して繰り返し伝えていかなければなりません。

(3)独立後も定期的・継続的なコミュニケーションをとることによって、信頼関係を維持・深化させる

独立時点で本部経営者と独立者との間に盤石な信頼関係が築かれていたとしても、その関係が未来永劫続いていく保証はありません。むしろ、時間の経過とともにお互いの関係性に変化が生じるものと考えた方が自然です。

本部としては、このことを前提に、独立後も信頼関係を維持・深化させれられるよう取り組んでいく必要があります。
具体的には、以下の3点がポイントになるものと考えます。

①定期的・継続的なコミュニケーションの場を設ける

本部経営者と独立者が定期的・継続的にコミュニケーションをとる場を設けます。
最低限、月1回程度はミーティングや面談、店舗訪問等を実施すべきでしょう。

ロイヤリティやのれん代など、本部が独立者から何らかの金銭を受け取るにもかかわらず、本部と独立者の間でなんのコミュニケーションも取られなければ、信頼関係が希薄化していくことは避けられないからです。

②独立者の収益状況を把握する

基本的に、のれん分け店舗が儲かっていれば、本部と独立者の関係が悪化することはありません。
問題が生じる背景には、必ず「のれん分け店舗が儲かっていない」という原因があるのです。

ですから、本部としては問題発生を未然に防止するためにも、のれん分け店舗の収益状況を月単位で把握しておくべきでしょう。

③のれん分け店舗の業績が悪い場合は、収益改善に全力を尽くす

収益状況を把握した結果、のれん分け店舗の業績が悪い場合には、本部から積極的にのれん分け店舗の業績改善に向けたアプローチをすべきです。

本部が、のれん分け店舗の収益改善に全力を尽くせば、独立者の本部に対する信頼感も増してくるはずです。

まとめ

以上、今回はのれん分けで社員と信頼関係を維持・深化させるために本部が取り組むべきことをご紹介しました。

のれん分け制度は導入することがゴールではありません。
導入したのれん分け制度を利用して社員が独立し、本部と社員がWIN-WINの関係性となることがゴールです。

そのためにも、独立前、独立後のそれぞれの場面において、本部が果たすべき役割を認識し、実行していくことが大切です。

なおのれん分け制度構築についてさらに詳しく知りたい方は、こちらのブログも合わせてご覧ください。

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