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危機からのV字回復に向けフランチャイズ本部が備えておくべきこと

今年に入り、新型コロナウイルス騒動でもちきりです。
この影響はしばらく続きそうですが、北海道の緊急事態宣言の解除に加え、小学校等での受け入れやテーマパークの営業が一部で再開される動きがみられるなど、国内では生活習慣を“危機への対応”から平時へ振り戻す機運も出てきました。

国が経済対策を打ち出すように、各企業も対策を打ちはじめています。
FC本部としても、一早くチェーンをV字回復させられるよう、知恵を絞って対応していくことが求められます。

そこで今回は、新型コロナウイルス騒動からのV字回復に向けて、“FC本部として何をすべきか”という点について考えてみたいと思います。

 

こんな時こそ頼りになるFC本部のSV

今回の新型コロナウイルス騒動で世間の人の動きが止まりました。
加盟店は消費者の反応をダイレクトに肌で感じているわけですから、その不安ははかり知れません。
一時的なショックであると考えたい気持ちと裏腹に、「将来に対する不安」へと落ち込んだ気持ちが膨れ上がっていきます。

ここで加盟店を元気付けられるのがSVです。
加盟店の不安に耳を傾け、その不安に共感しつつも、加盟店を励まし、勇気づけ、未来に向けた行動に目を向けさせることがSVの役割です。

よく“経営者は孤独”といいますが、その言葉通り、加盟店経営者が経営について相談できる相手がいないことは思いのほか多いものです。

こんな時こそ、SVが頻度を上げて訪店し、加盟店への意識を高く持ち続けることが大切です。
人や車の往来が減っているのであれば、渋滞も少なく加盟店への訪店もスムーズに行くでしょう。

 

危機的状況の中でV字回復に向けた基盤を築く

お客様の来店が少ないと、加盟店はネガティブな思考に流されていく傾向にあります。
しかしながら、ネガティブ思考に陥ることは理解できるものの、ネガティブ思考に陥ること自体には何のメリットもありません。

したがって、FC本部やSVは、加盟店がネガティブ思考に陥ることを理解しつつも、そこから脱却できるようアプローチをしていくことが大切です。

「お客様の来店が少ない」ということは、日頃にはできない取り組みを進める時間があるはずです。
このピンチは必ず収束すると信じて、中長期的な繁栄に向けて取り組みを進める時間が確保できたと前向きに捉えることもできます。

あるべき姿に向けて、自身の事業を見つめなおすことは、誰しもやった方がいいとは知りつつも、日々の営業に追われて忙しい中ではなかなか実行に移すことができません。

その点、考える時間が十分にある今は大きなチャンスです。
FC本部やSVは、加盟店が将来に向かって今なすべきことに集中できるよう積極的にサポートしていくべきでしょう。

なお、時間がある今こそ取り組んでおきたいこととしては、以下のような内容が挙げられるでしょう。

  • 年単位の経営計画書を作成し、全社員への共有を図る
  • オペレーションの見直しを図る
  • 徹底的に清掃する
  • 費用構造を見直す
  • 商圏を隈なく回りながら、地域への営業活動をする など

 

また、FC本部としては、今後、今回のような危機的な状況が発生した際に、地域の状況に合わせた施策を矢継ぎ早に打てるよう、地区責任者・SVの判断で動ける組織体制・権限委譲を考える時期ともいえるでしょう。

今回の出来事は、各都道府県知事の権限も大きくクローズアップされました。
自治体のあり方も今後大きく変わるでしょう。
数年後に振り返れば、今回のコロナウイルス騒動が組織のあり方を変えるきっかけ的な出来事となっているかもしれません。

 

加盟店の「商売機運」を高める

危機的状況から平時へ移行していく中で、FC本部はどこかのタイミングで、加盟店の商売機運を高めるための施策を実行する必要があります。
FC本部が主体的に動いて、加盟店の自粛ムードを払しょくするのです。

本部が実施する施策には、売上向上を図るためにお客様の購買を喚起する目的がありますが、加えて、加盟店の商売機運を高める目的もあるのです。
今回のように世の中が停滞ムードの時には、特に後者の側面に着目する必要があるでしょう。

例えば、コンビニでは、春休みやGW、夏休み等の行楽シーズンに「おにぎり100円セール企画」を実施します。
これはお客様の購買シーンに合わせて、購買意欲をくすぐる施策ではありますが、本部としては加盟店の商売機運を高めることに主眼を置いている施策でもあるのです。

加盟店は、ちょっとしたきっかけで、縮小均衡のマインドに陥りがちです。
そこで、「おにぎり100円セール企画」を通じて品揃えの重要性を再確認し、品揃え強化がお客様の購買意欲を喚起させ、商品が売れて行くことを加盟店に実感してもらうことで、加盟店の商売機運を高める目的があるのです。

今回の新型コロナウイルス騒動では、加盟店の商売機運は下がるところまで下がっていることと思います。
季節の変わり目でもありますので、加盟店の売上アップはもちろんのこと、加盟店の商売機運が高まる本部施策を提案することが必要でしょう。

 

時代変化のタイミングにビジネスチャンスは潜んでいる

今回の新型コロナウイルス騒動は、消費者の購買行動や生活習慣までも変えるかも知れない出来事です。
時代変化のタイミングはビジネスチャンスのタイミングでもあります。

例えば、コンビニの「淹れたてコーヒー」の爆発的大ヒットも時代変化のタイミングで生まれたものです。

今でこそ、コンビニの「淹れたてコーヒー」に対して消費者ニーズが顕在化し、消費者の購買活動も習慣化していますが、実はコンビニ各社はコーヒー施策に数々の失敗を繰り返してきているのです。
様々商品開発を手掛けて、成功させてきたコンビニにとっても「淹れたてコーヒー」の定着は、実は難しかったのです。

オペレーション上の課題、品質、マシーンの改良、豆の調達、低価格での提供等、イノベーションを起こせた要因はありますが、その中でも大きな要因が「時代変化のタイミング」です。

  • カフェブームによりカジュアルなコーヒーの消費が定着
  • コンビニ客層の変化(缶コーヒー需要者の割合が低下)
  • お茶汲み文化の見直し
  • 女性の社会進出

このような時代変化の背景があり、そこにコンビニ各社の取り組みが重なって、「淹れたてコーヒー」は爆発的大ヒットとなったのです。

渾身の施策もタイミングが合わなければ成功しません。
世の中の変化にアンテナを張り、このタイミングを自社にとってのビジネスチャンスにしたいものです。

 

まとめ

まだまだ新型コロナウイルス騒動は予断をゆるさない状況ですが、とはいえ、北海道の緊急事態宣言の解除、一部の小学校等の受け入れ再開、一部のテーマパークの営業再開等、徐々に正常化の兆しが出ていることも事実です。

FC本部としては、

  • 危機的状況において、加盟店に“今できること”に目を向けさせ、V字回復の基礎を築くこと
  • ここぞというタイミングで渾身の施策を導入し、一気に加盟店の商売機運を高めること

の2点に注力することが必要でしょう。

加盟店が元気に動けなければ、チェーンのV字回復も望めません。
目先の売上のことも考えなければなりませんが、今はチェーン全体としての「V字回復のため基礎作り」と「商売機運を高めること」が大切なのです。

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