人材育成

自発的人材を育てるために職場環境や業務を改善するポイントとは

若い世代が社会人になる今、会社に求められているのは、近い将来会社の若手の中心となる世代をいかに動機づけして自発的に行動できる人材に育てることができるかということです。

なお、店舗ビジネスのキャリアの限界を突破する「のれん分け制度」づくりや成功のポイントを知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。

事業拡大したい経営者必見!のれん分け制度をつくる7つの手順と、成功の3つのポイント

そのために、退職理由や志望動機から望ましい職場環境に改善する取り組みとして、3つのポイントをご紹介します。

(1)他の世代と大きく異なるZ世代の就業感

先日就業に関する調査結果を目にしました。
人材派遣会社のスタッフサービスがインターネットを使って調査したところ、16歳から25歳のいわゆるZ世代では「生まれ変わったらやってみたい憧れの職業」は「ユーチューバー」が1位、2位が「芸能人/モデル」、3位が「ITエンジニア/プログラマー」でした。

「生まれ変わったら」というある意味夢や仮定を前提にした質問ですが、とても興味深い結果と筆者は思いました。
対象者に社会人を含んでおり、「ユーチューバー」や「芸能人/モデル」が上位であることを推察すると、自分の能力を自由に表現・発揮したい、評価・承認されたいなどの気持ちの表れではないかと思います。
他の世代では、「ITエンジニア/プログラマー」が上位でした。

また、「入社初日の自分へ一言かけるとしたら」という質問に対しては、Z世代では「辞めたいと思った時が辞めどきだよ」などの回答があったそうです。

上の世代に比べ、1つの会社や職業にこだわらずに、自分の夢ややりたいこと、ワークライフバランスを優先したい、または、あまり辛抱したくないなどの様子が感じられます。

バブル経済崩壊の後に就職を迎えた就職氷河期世代は「石の上にも30年」との回答だったそうです。
就業感に社会環境が大きく影響していることがわかります。

(2)異なる就業感を持つ若手を自発的人材に育成することが求められている

一方、現在の低成長の社会環境が、若い世代を保守的にしている面もあります。
ある人材派遣に詳しい方の話によると、長く安定して働きたい、会社に頼らず自律できる能力を身につけたいなどと考えている若い人も多いようです。

これは先ほどの調査結果と矛盾しているかのようですが、このような複雑な両面の気持ちを若い世代が持っていると言うことでしょう。
彼らが望んだかどうかではなく、社会環境がそうさせました。
そして、次第にこのような若い世代が社会人になってきます。

そのため、今会社に求められているのは、近い将来会社の若手の中心となる世代をいかに動機づけして自発的に行動できる人材に育てることができるかということです。
社会が変わっているのですから、会社も社員の教育方法も変わる必要があります。

(3)自発的人材を育てるために職場環境や業務を改善するポイントとは

そこで、退職理由や志望動機からどのような職場環境が望ましいかを考え、このような特徴を持つ若い世代を会社に定着させるために、今すぐ改善の取り組みを始めましょう。改善のポイントは次の通りです。

業務効率を見直す

小さい頃からゲームやスマホなどのデジタル機器に親しんできた世代にとっては、紙などのデジタル化されていない情報や会議や朝礼での冗長な説明や話はとても非効率に映ります。

一覧性などが高い紙の媒体や、表情を感じるとることができる対面での対話は必要ではありますが、業務効率という点から業務を見直す価値はあります。

例えば、売上げや顧客情報、勤務状況などのデータ化や作業方法のビジュアル化、材料仕入れから売上げまでの情報の一元化などです。
このような情報のIT化は、業務効率を大いに高めます。

売上げから売れ筋、死に筋の商品やサービスが明確になったり、人事管理や在庫管理が正確で容易になったり、販売促進やコスト削減のアクションプランを立案したりしやすくなります。
また、顧客とのインターフェースにも活用でき、事前予約などによって、顧客の利便性や満足度を高めることにもつながります。

このようなIT化により、応答性やアクセス性、迅速性が高まり、情報の共有化や付加価値化などが促進されます。
若い世代は、これらを当たり前と思っており、使いこなすことにも慣れています。

合理的な判断・行動をする

過去の経験だけに頼っていたり、思いつきで判断していたりする業務はありませんか?
不確実性が高い現代の社会では、過去の成功事例が必ずしも成功するとは限りませんし、そのような成功体験が足かせになる場合もあります。

若い世代は、過去の成功体験が通用しない場合があると思っていますので、経験のみに頼った判断や行動はモチベーションを下げます。
必ず判断や行動の背景にある根拠や理由を共有するようにします。
論理的に理解することで行動に移しやすくなります。

「経験・勘・度胸」で業務を行っていませんか?
飛び込みの営業ばかりを行っていませんか?
元気の良さや声の大きさばかりを評価していませんか?
誰もが納得しやすい判断や行動をするようにします。

経営理念や商品・サービスに共感を得る

経営理念は誇れるものでしょうか?

経済活動においては売上げや収益を確保することが必要ですが、これは提供する商品やサービスが市場や顧客から評価された結果です。
しかし売上があるからといって、その会社の存在意義が認められた、というわけではありません。

現代では会社が地域や顧客などのステークホルダーに対して、何をどのように提供できるかを語ることが必要です。
環境やエネルギー、安全や健康、人権や多様性など社会の発展とともに多くの課題も明確になってきています。

このような社会において、会社が提供する商品やサービスが、「社会の課題を解決し社会に貢献すること」が求められています。

社会に貢献することを目的とする経営理念を掲げて商品やサービスを提供する会社は、社会から関心や注目を集め信頼を得ることができるようになります。

このような会社には、この会社で働きたいという人材が集まり、前向きな人材が集まった会社はよりよい商品やサービスを提供できるようになります。

また、社員の働きから提供される商品やサービスを顧客が体感し共感することができれば、ぜひその会社で働きたいと感じます。
そして、さらに優秀な人材が集まるようになります。

つまり、経営理念、商品やサービス、人材が魅力的で共感を得ている会社は社員の帰属意識や定着率が高くなります。

このように、明らかに異なると言われる若い世代に対して、安易に彼らの志向を否定せずに、今一度社内の環境や業務を見直してみます。

普段は忙しくてできないかもしれませんが、一念発起し、今すぐにできる取り組みから始めることで、より効率的に事業運営できるようになるとともに自発的人材の育成も可能になります。

(コンサルタント・中小企業診断士 木下岳之)

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