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フランチャイズ本部構築前にのれん分け制度の導入を推奨する理由

「これからFC展開を進めていきたいと考えていますが、加盟者が集まるか心配です。どのように進めていくべきでしょうか」

これは、先日当社が開催するのれん分け・社員独立FC制度構築セミナーにご参加いただいたスポーツジム経営者のお言葉です。

FC展開を開始するまでには相応の金銭的・時間的なコストがかかるわけですから、この心配はごもっともなことでしょう。FC展開を開始してから加盟店を1社も集められずにFC展開を断念する企業が存在することも事実です。
FC展開を目指すうえで、この「一社目の加盟店をどのように集めるのか」ということは、実は最も重要であり、かつ解決の難しい問題でもあるのです。成長市場であるFC業界には、非常に多くの企業が毎年新規参入を続けていますから、加盟店開発の競争環境は今後も厳しさを増していくことでしょう。

このような環境下でFC展開を成功させるために、当社ではのれん分け制度(詳細は、「のれん分けとフランチャイズの違い」を参照)の運用から開始して、将来的に本格FC展開に発展させていくことを推奨しています。
その理由として、以下の2点が挙げられます。

(1)加盟店が1社いるかいないかは、天と地ほどの差があること

加盟店が1社もいない状態で加盟店を開発することは、非常に解決難易度の高い問題となります。これは、加盟希望者の立場からみれば当然のことです。たくさんの人が乗船している船であれば安心して乗り込むことができますが、誰も乗っていない船に乗り込む人はそうはいないはずです。すでにFC本部として軌道に乗っている企業も、この壁を乗り越えて、現在の地位を築き上げているのです。
しかしながら、先にも述べた通り、FC市場に新規参入してくるFC本部は増加の一途であり、加盟店開発の競争環境は厳しさを増し続けています。最初のFC加盟店を開発する難易度は、その数倍の勢いで上昇し続けているものといえます。
このような環境下において、一から加盟店を開発していくことは、容易なことではありません。競合するFC本部と比べてよほど業態の魅力があれば話は別ですが、普通であれば、綿密な準備の下にFC展開をすすめていくことが求められてるでしょう。
このような環境下において、のれん分け制度からFC展開を開始することは、極めて有効な戦略といえます。
加盟する人が社員もしくは知人であれば、すでに本部との一定の信頼関係を築くことができていますし、本部が経営する業態の魅力も知り尽くしているはずです。全く知らない第三者を対象とするよりも、FC加盟してくれる可能性は格段に高いでしょう。のれん分け制度により加盟店の実績を数社作ることができれば、全く関係のない第三者からみても、当該本部に対する信頼感は数段高まり、加盟に対する心理的ハードルは大きく引き下がるはずです。

(2)投資リスクが圧倒的に低いこと

加盟店が一社もいない状態で新規加盟開発を行う場合、開発に要する営業コストは相応の金額を見込むべきです。少なくとも最初の加盟店開発には、加盟金として得られる収入以上のコストがかかることは覚悟しておくべきでしょう。
また、加盟対象者が第三者の場合、本部が経営する業態についての知識、またはオペレーションの経験はありませんから、そのような人でも店舗を運営できるよう様々な仕組み(例えば、教育システム、物流システム、情報システム等)をあらかじめ整備しておく必要があります。ここにも相応のコストが生じることになります。
これだけコストをかけたにもかかわらず、1社も加盟店を開発できなかったとしたら、それらのコストは大半が無駄なものになってしまいます。加盟店開発競争が激化する現状において、このリスクを冒すことは極めて慎重な判断が求められるものといえます。
その点、のれん分け制度から開始する場合には、初期に加盟店開発にかかるコストは第三者を対象とする場合と比較して大幅に圧縮することができますし、すでに本部が運営している業態を熟知している人材を加盟対象とするわけですから、店舗運営に必要な仕組みの整備も最低限ですみます。加盟者との信頼関係も構築されているわけですから、のれん分け制度の展開が進むにつれて、段階的に準備していけば十分でしょう。
このように、のれん分け制度から発展的に本格FC展開に移行していく方法は、はじめから本格FC展開を開始する場合と比較して、極めて小さいリスクで進めていくことができるのです。


はじめから本格FC展開していくのか、のれん分け制度から本格FC展開に発展させていくのか、どちらにもメリット・デメリットがあります。時代の流れや自社の経営状況を踏まえ、最適な進め方を検討することが大切です。

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