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のれん分けで独立者を安定的に輩出するポイントとは

「のれん分けを導入したのですが、なかなか利用希望者があらわれません。何か良い方法はないでしょうか」

これは、先日弊社にのれん分け制度の運用についてご相談に訪れたラーメンチェーンを営む経営者様からいただいたご相談です。

実は、のれん分けを導入したにもかかわらず、なかなか利用希望者があらわれないケースは思いのほか多くあります。

せっかく、手間と時間をかけてのれん分け制度を導入したにもかかわらず、利用希望者があらわれないのでは、何のための制度なのかわからなくなってしまいます。
そのため、のれん分けを導入するにあたっては、「どのようにして独立者を輩出していくのか」という点にも目を向けておく必要があります。

そこで本記事では、のれん分けで独立者を安定的に輩出するための考え方やポイントを解説していきたいと思います。

1.のれん分け希望者を輩出することは簡単ではない

まず、前提として本部の経営者が理解しておくべきことがあります。
それは、のれん分け希望者を輩出することは決して簡単なことではない、という事実です。

この理由は2点あります。

理由の1つ目は、のれん分け制度のターゲットとなる社員は、「独立願望はあるものの、なかなか一歩が踏み出せない人材」である点です。

のれん分け制度のターゲットというと、「独立志向の強い人」と考えがちですが、実態はそうではありません。
というのも、独立志向が強い人は、のれん分け制度があったとしても、自分でリスクを取って独立をしてしまうのです。

のれん分けを利用すると、本部が定めたルールを守らなければなりませんし、本部にロイヤリティ等を払う必要性も生じます。
独立志向の強い人材は、これらを嫌って、独力で独立をしてしまう傾向があるのです。

そのため、のれん分けの真のターゲットは、「独立志向が強い人材」ではなく、「独立願望はあるものの、なかなか一歩が踏み出せない人材」となります。
必然的に、のれん分け制度の利用に対するハードルも高くなってしまうのです。

理由の2つ目は、「のれん分けで独立」という選択が、社員の人生を左右する重大な決断である点です。

のれん分けとはいえ、独立をすると、会社に雇われる立場から、一経営者の立場に変わります。
当然、独立後に何が起きても、それはすべて自己責任となります。

これまで会社に守られてきた人材が、この決断をすることは決して簡単なことではありません。
特に、先にご説明した通り「独立願望はあるものの、なかなか一歩が踏み出せない人材」であるわけですから、一生、「のれん分けで独立」という選択ができなくても不思議ではないのです。

2.のれん分け希望者を輩出する4つのポイント

このように、のれん分けの希望者を輩出することは、決して簡単なことではないのです。
したがって、本部は、社員が「のれん分けで独立しよう!」と決断できるようなサポートを積極的に行っていくことが求められることになります。

具体的には、次の4つのポイントを意識して、社員に働きかけていくことが効果的です。

(1)のれん分け制度を具現化する

まずやるべきことは、のれん分けの仕組みを整備して、目に見える形にすることです。

弊社にご相談に訪れる方の中には「のれん分け希望者が現れてから制度を構築しよう」などと考えている方もいますが、このような考えでは、ほとんどの場合のれん分け希望者はあらわれません。

自らの人生を左右する重大な決断であるにもかかわらず、形のないものを選択できる人などいないのです。

(2)のれん分けの仕組み詳細を社内外に発信する

つづいて、整備したのれん分け制度の詳細を社内外に対して情報発信していきます。

ここでポイントとなるのが「できる限り詳細な情報を発信する」という点です。

例えば、以下のような内容です。

  • 入社から最短何年で独立できるのか
  • のれん分けが認められる条件はどのようなものか
  • 独立に必要な資金はどの程度か
  • 本部からどのようなポートが受けられるのか
  • 独立後、収入はどの程度になるのか

のれん分け制度の詳細な情報を発信していくことにより、のれん分けによる独立という選択肢に現実味が生まれ、社員にとって魅力を感じるものとなっていきます。

(3)社員が自らのキャリアを真剣に考える場を提供する

のれん分け制度を見える化し、社員に情報共有したら、社員が自らのキャリアについて真剣に考える機会を提供します。
「キャリア研修」の形で実施することが効果的です。

「のれん分け分けによる独立」という選択をしてもらう前提として、各社員が「自らの望むキャリアのあり方」を明確にしている必要があります。

しかし、キャリアについて真剣に考えている社員は少数派でしょう。
将来どうなりたいか不明瞭な状態では、「のれん分けによる独立」という選択がされるはずもありません。

なので、会社から積極的に各社員が望むキャリアのあり方を考える場を提供していかなければならないのです。

(4)経営について学ぶ場を提供する

各社員に望むキャリアのあり方を考えてもらうと、「のれん分けによる独立」に興味を持つ社員も出てくるでしょう。

しかし、「独立する」ということがどういうことなのかがわからなければ、最後の一歩が踏み出せません。

そこで、最後の一押しとして「のれん分けによる独立」に興味をもった社員に対しては、経営について学ぶ場を提供していくのです。

具体的には、
・独立するというのはどういうことなのか、
・独立するとどのようなことが得られるのか、
・独立して成功するためには何が必要か、
等といったことを定期的、継続的に情報提供していくのです。

経営者自らが講師となって、体験談をもとに「創業塾」のような形で開催していくことがおすすめです。
経営がどのようなものかを知ることで、独立に向けた具体的な一歩を踏み出すことができるのです。

まとめ

以上、のれん分けで独立者を安定的に輩出するための考え方やポイントをご紹介しました。

のれん分け制度の利用者を安定的に輩出できるかどうかは、のれん分け制度導入後の本部のあり方にかかっています。
手間と時間をかけてのれん分け制度を導入するのであれば、その効果を最大化するためにも、「独立者の輩出」にも目を向け、必要な取り組みを積み重ねていくべきでしょう。

ぜひ本記事を参考に、独立希望者の輩出にも取り組んでいただければと思います。

なお、のれん分けの仕組みの作り方や成功のポイントについて詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。

事業拡大したい経営者必見!のれん分け制度をつくる7つの手順と、成功の3つのポイント

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