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【ネットラジオ】第27回『加盟店とのトラブルを防止するために万全なフランチャイズ契約書をつくりたいと考えています。ポイントを教えてください。』

ネットラジオ『多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所』は、弊社代表の高木と社労士の田村陽太が、飲食店、整体院、美容院等の様々な店舗ビジネスの「多店舗展開」を加速させるために重要な事を対談形式でお話しするラジオ番組です。

第27回『加盟店とのトラブルを防止するために万全なフランチャイズ契約書をつくりたいと考えています。ポイントを教えてください。』というテーマで店舗ビジネス専門コンサルタントの髙木悠が熱く語ります。

【ハイライト】

・フランチャイズ契約書が成しうる事

・現代の情報発信の簡易性がもたらすもの

・加盟店との関係で契約書と同等に大事な事

・ビジネスモデルの洗い出し方法について

・契約書に盛り込むべき事項について


多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所。この番組は株式会社常進パートナーズの提供でお送りいたします。

店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠が最速・最短で年商30億、店舗数30超を実現する実証されたノウハウをコンセプトにのれん分け制度構築、FC本部立ち上げ、立て直し、人事評価制度の整備など飲食店、整体院、美容院などの様々なビジネスの多店舗展開を加速させるために重要なことを対談形式で分かりやすくお話しする番組です。

田村:こんにちは。パーソナリティーの田村陽太です。配信第27回目となりました。本番組のメインパーソナリティーをご紹介します。店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠さんです。よろしくお願いします。

高木:よろしくお願いします。

田村:高木さん、調子はいかがですか。

高木:調子はね、最近ちょっと暖かくなってきてますから絶好調ですね。

田村:次から喋るテーマも絶好調に喋って頂きますよ(笑)

高木:はい、絶好調ですから(笑)

田村:それでは今回の質問はこちらとなっております。「和風居酒屋を経営しています。加盟店とのトラブルを防止するために、万全なフランチャイズ契約書を作りたいと考えています。ポイントを教えてください。」ということなんですけども。万全なフランチャイズ契約書とはあるんですか。

高木:こういう考えは結構気をつけなければいけないポイントです。おっしゃってることとていうのは、フランチャイズっていろんな考えを持つ加盟希望者が集まってきて、一つのチェーンとして共同事業をしていくわけじゃないですか。

田村:そうですね。

高木:本部と合わない人もいるわけですよね。ニュースでもあるじゃないですか。この本部と加盟店で争いが生じましたみたいなね。トラブルになりましたみたいな。だからそういうのを防ぎたいんだと思うんですよ。万全なフランチャイズ契約書を作れば、そういうのが契約で抑え込めると、そんな感じなんじゃないですかね。

田村:そういう意味合いなんですね。そういう風な契約書を整備していったらFC加盟者に勝てるっていう感じですかね。

高木:裁判とかで勝つための契約書っていうのは、作り方のポイントっていうのはあるんですけど、ただこういう考えっていうのはちょっと今の時代に合わないと思いますよね。

田村:それはどういうことでしょうか?

高木:というのは、例えば20年前とかでちょっと考えてみるといいと思うんですけど、こんなにインターネットがここまで普及してなかったと。だから、何かトラブルとかが起きても、そんなに情報が一気に拡散するような時代ではなかったわけじゃないですか。だけどんどん時の流れとともに情報化が進んでいって、今ってすごく特徴的なのは、個人の加盟店とか加盟希望者でもすごい情報発信が可能な時代になってると。

田村:はい。

高木:例えばですけど、ちょっと前にコンビニの24時間営業の問題とかがあって大事になったじゃないですか。

田村:ありましたね。24時間営業したくないみたいな。

高木:そう。あれでコンビニ本部が劣勢に立たされるみたいな事件が起きたわけですよ。

田村;コンビニの代名詞である24時間営業が危機に陥るみたいな。

高木:でもよく考えていただきたいんですけど、始まりはコンビニのオーナー1人が、「これは納得いかない」って情報発信し始めたのがきっかけで、それがあれだけの騒動になったわけですよ。

田村:そうですね。

高木:それを可能にする今はツールや環境があるわけじゃないですか。
たった1人の加盟店の人が発信した情報が共感されたら、一気に巻き起こるわけですね。
何が言いたいかって言うと、昔はそんなことはなかったわけですよ。だからコンビニで言うと「24時間営業しなさい」って契約書に書いてあるわけですから、契約を守るのが嫌だって言ったってそんなに広がらないわけですよ。

田村:なるほど。

高木:だから契約書があったらそれで強制的に抑え込めたわけですよ。だけど今ってそうじゃないです。ちなみにコンビニの24時間営業の問題っていうのは契約書に書いてあるわけですから、いろんな大変な事情もあったと思うんですよね。だけど一応契約書に書いてある以上、「契約書に書いてあることを守れという事はおかしい!!」って言われたら契約というかビジネスが成り立たないじゃないですか。

田村:そうですね。

高木:だから、コンビニの本部が言ってることは契約上正しいわけですよ。でも気持ち的にどうなのかっていうのはまた別問題なわけですよ。世の中の人の受け取り方はどうなのかっていうのは別問題なわけじゃないですか。

田村:そうですね。

高木:今回の質問に戻りますけど、加盟店とのトラブルを防止するために万全なフランチャイズ契約書を作るっていうのは、契約書で黙らせるって話じゃないですか。

田村:そうですね。これがあったらもう文句言われないだろうみたいな。

高木:そう。契約書にこと細かく禁止事項を定めて、「これやったら契約違反ですよ」って書いたことはできたと思うんですよ。だけど、「書いてあるんだから守りなさいよ」とか「守らなかったら契約解除ですよ」なんていう圧力をかけたら、それがどんなに契約上正しかったとしても、世の中の人から見たら本部何やってんのって思われる内容だとしたら、それは大炎上しますよと。

田村:そうですね。

高木:そう。だからこれはもうすごい昔の話ですよ。万全な契約書で押さえ込むっていうのは。だから、こういう考えはもうやめた方がいいですよね。

田村:なるほど。契約書だけじゃなくて、他のSNSとかで発信される可能性がありますしね。

高木:だからやっぱり契約で解決しようと思うと、今回のコンビニの騒動っていうのが一番いい例だと思うんですよ。コンビニのオーナーさんも契約書を守らなきゃいけないっていうのはわかるわけですよ。だけど24時間営業できない理由とかがあったわけじゃないですか。

田村:はい。

高木:だからそこをやっぱり無理やり押さえ込もうとすると、それは今の時代いかに本部が言ってることが契約上真っ当だとしても、メディアによっては何を切り取られるかわかんないわけじゃないですか。だから、難しいんですよね。そうやって契約書だけで統制するっていうのは。

田村:なるほど。わかりました。一つ質問したいんですけども、契約書を必ずフランチャイズを依頼したい場合に交わすと思うんですけど、そこにも必要な事項を書くと思うんですよ。それだけじゃなくてやっぱり他のこともしなきゃいけないっていうのが今回の話だと思うんですけど、具体的にどういうところをフォローしていって、フランチャイズの方のそういうトラブルを防止していくようにしていったらいいんでしょうか?

高木:加盟店の経営にそれこそどれだけ親身に寄り添えるかっていう話なんじゃないですかね。

田村:と言いますと、どういうことでしょうか?

高木:フランチャイズ本部として、当然契約は守ってもらわなければいけないっていう気持ちはわかるわけですよ、私もスーパーバイザーやってましたから。だけどやっぱり契約書に書いてあるからどうとかという話になると、もう「人と人との関係」が崩壊するわけですよ。

田村:はい。

高木:そうなっちゃったら、もう行くとこまで行くしかないわけじゃないですか。
だから守らなきゃいけないんだけど、まずは相手の状況にやっぱり寄り添わなきゃいけないですよね。経営状況とかもあるでしょうし。もしかしたら家庭の問題なんかもあったりするかもしれないじゃないですか。

田村:はい。

高木:例の今回の問題でいうと、確かオーナーの家族に不幸があって、結構人員体制的に厳しい状況になったと。24時間営業を続けていくには結構厳しい状況になってたと。そういったところに対して本部のスーパーバイザーとかがまず寄り添って、相手との関係を築けるかってところだと思うんですけどね。

田村:なるほど。契約も交わしてるけども、ちゃんと長い関係をオーナーと築くためには、寄り添って、スーパーバイザーが訪問したりすることが大事という事ですね。

高木:そう。だから最初から契約書で片付けようとするんではなくて、まずは歩み寄って、基本的には信頼関係とかで解決するような姿勢でいないと難しいですよね。

田村:そうですね。

高木:その努力を重ねた結果、それでもどうしようもないと。他の加盟店を守るためにやむを得ないとかそういう話であれば、それは仕方ない時って出てくるんだと思うんですけど、ただあくまでそれは最終手段です。だから今回みたいな、初めからいうこと聞かないのを、フランチャイズ契約で押さえ込むというような思想を持ってると危ないですよね。

田村:そうですね。もう1個質問したいんですけど、寄り添う関係っていうのは、本部として大事だって話もあったと思うんですけど、やっぱり最終的に寄り添ってたとしても何かトラブルが起こるじゃないですか。契約書に最低限これだけは書いておいた方がいいよっていう事項ってあるんですか。この事項を書いておいたら、寄り添ったけど本部としての責任ってちょっと和らぐみたいな、そういうポイントってあるんでしょうか?

高木:それで言うと、契約書に書いておくべきことっていうのはやっぱり本部のビジネスモデルによっては全然変わってくるんですよね。本部のビジネスが競争優位性を維持していくために守らなければいけないことって当然変わってくるじゃないですか。

田村:はい。

高木:だからそういったものっていうのは、一番知っているのは本部の経営者だと思うんですよ。だからそこは本部の経営者が自分でやっぱり守ってもらわなきゃいけないことはちゃんと洗い出す必要がありますよね。

田村:なるほど。それは難しい事と思うんですがどうやっていくんですか。

高木:これはよくビジネスモデルの棚卸とかって言うんですけど、自社の事業の特徴、例えば商品の強みって何なのかなとか、サービスの強みって何なのかなとか、お客さんが当店を選んでくれる理由は何なのかみたいな所を、やっぱこう思ったことをどんどん書き出していって、まずは自社の強みというかビジネスモデルを整理していくようなイメージですよね。

田村:はい。

高木:そういうのを整理すると、加盟店に守ってもらわなきゃいけないことってやっぱりわかってくるわけですよ。それは例えば契約書を作るって基本的に弁護士の先生とかが作るわけじゃないですか。だけど弁護士の先生は会社のビジネスモデルまでわかんないわけですよ。

田村:はい。

高木:だからちゃんとそういったビジネスモデルの洗い出しっていうのは、経営者とか担当者の方がやらなきゃいけないですよね。

田村:なるほど。その洗い出したものっていうのをどうやって文章にしていくんですか。

高木:そこまで洗い出したら弁護士の先生にお願いしてもいいんでしょうし、もしくは別に言葉が稚拙でもいいと思うんで、そういった洗い出したことをちゃんと守るべき事項として契約書に入れていく。

田村:本部としてはこういうのが強みだから、それをちゃんとフランチャイズの加盟者に守ってほしいから守ってくださいみたいな、そういう書き方ですか。

高木:そう。フランチャイズ契約書上重要なポイントってやっぱりいくつかあるんですよ。
例えば本部が持ってるノウハウっていうのが流出したら困るじゃないですか。だからそういったものに対しての秘密保持義務とか、他にも、競業避止義務の問題もあります。
本部と同じ商売を契約期間中やってはいけませんよとか、契約期間終了してから2年とか3年ぐらいは同じ商売やってはいけませんよって感じです。

田村:はい。

高木:何でこういうことをするかっていうと、例えば和風居酒屋に加盟して、レシピとか習得して契約期間が終わりましたと。そこで看板掛け替えて違う居酒屋始めたら、レシピって使うわけじゃないですか。

田村:絶対にそうですね、実態は。

高木:それってしかも外からわかんないわけですよ、ノウハウを使ってるかどうかって。だからもうそもそも同じ商売やられたら絶対ノウハウって流出するんですよね。だから、契約期間中でも契約期間終了後っていうのは基本的にそういう競業避止義務を課す、こういうのはお作法としてはありますよ。

田村:押さえておくべき基本的な事項という事ですね。

高木:でも結局そういったものを入れといたとしても、今の時代だから本部と加盟者の間で争いが生まれて、結局加盟者がそういったことに対して「本部がひどい」って情報発信し始めたら、これは炎上するっていう話ですよ。

田村:そうですよね。

高木:だからそういう契約書は当然用意しておくんですけど、トラブルを防止しておきたいと考えるんであれば、契約書はだからもう本当に行くとこまで行ったときの最終手段っていう認識、その前段ですよね。どうやって相手と信頼関係をつくっていくのか。そういったところに多分力を入れた方が、健全なんじゃないかなと私は思いますけどね。

田村:寄り添い方が大事ですね。なるほど。高木さんの方で、例えば契約書の見方とか、あとは業界的にこういうことが結構後々トラブルなりますよみたいにトラブルシューティングのお話とかもしてくれるんですか。

高木:そうですね。フランチャイズ契約書にはこういうのが入ってなきゃいけないっていうのは、当然これまでの歴史の中で、もうある程度体系化されてるんですよ。その中に自社のビジネスモデル上守らなければいけないポイントっていうのは、それは会社で違うので、それを付け加えていく感じなんですよね。その辺のご相談とかっていうのは、おっしゃっていただければ受けることができますね。

田村:わかりました。詳しくはまた高木さんのホームページを見ていただきたいですね。今日はお話ありがとうございました。

高木:ありがとうございました。

 

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