ネットラジオ『多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所』は、弊社代表の高木と社労士の田村陽太が、飲食店、整体院、美容院等の様々な店舗ビジネスの「多店舗展開」を加速させるために重要な事を対談形式でお話しするラジオ番組です。
第70回 『フランチャイズってよくトラブルの話を聞きますが、本部としてトラブルを避けるにはどういう点に注意したらいいでしょうか?』というテーマで店舗ビジネス専門コンサルタントの髙木悠が熱く語ります。
【ハイライト】
・放送70回を迎えての感想
・フランチャイズビジネスでのトラブル事例
・FC事業でトラブルを防ぐために本部が意識すべき事
・FCビジネスの魅力・加盟理由が「儲ける事である」弊害
・FCビジネスの成功の肝は「事業性」と「理念」の両立
・新しいフランチャイズ業界のイメージを作っていく為には?
多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所。この番組は株式会社常進パートナーズの提供でお送りいたします。
店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠が最速・最短で年商30億、店舗数30超を実現する実証されたノウハウをコンセプトにのれん分け制度構築、FC本部立ち上げ、立て直し、人事評価制度の整備など飲食店、整体院、美容院などの様々なビジネスの多店舗展開を加速させるために重要なことを対談形式で分かりやすくお話しする番組です。
田村:こんにちは。パーソナリティーの田村陽太です。配信第70回目となりました。本番組のメインパーソナリティーをご紹介します。店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠さんです。よろしくお願いします。
高木:よろしくお願いいたします。
田村:高木さん、記念すべき70回目になりましたね。70ですよ70。
高木:結構来ましたね。いやあ、やっぱりこういう風に振り返ってみると、ここまで来たかっていうのはいいですよね。
田村:そうですね。もうなんか後ろを振り返るより前の100回目指した方が早いですもんね。
高木:そうですね。100回ぐらいはいくんじゃないですか。
田村:いきそうですね。どうですか、70と聞いて高木さん何か今後の野望とかありますか?何か思うことあります?
高木:いやあ、もう通過点じゃないですか。100回くらいやりましょうなんて、もうコミットしてますから、もう通過点でまずは100回までやるという事です。
田村:いやあ、ストイックだなあ。やっぱりすごいですね。僕だったら「70回イエーイ」ってなっちゃいますけど、さすがですね。
高木:いやあ、だってもう目指すべきところがそこじゃないですからね。その先ですからもう本当通過点ですよ。
田村:そうですね。より80回90回100回と目指して頑張ってきましょう。
高木:はい、お願いします。
田村:本日も質問来ていますのでこちらのテーマからいきたいと思います。「フランチャイズってよくトラブルの話を聞きますが、本部としてトラブルを避けるには、どういう点に注意したらいいでしょうか?」という話なんですけども、フランチャイズトラブルのお話をお聞かせいただけたらと思います。
高木:フランチャイズってやっぱりネガティブな話の方が多いイメージですかね。でもこれはフランチャイズに限らないでしょうけどね。やっぱりフランチャイズってトラブルが決して少なくはないと思うんで、特にコンビニの問題なんかで、「本部けしからん!」みたいな風潮が出来てしまったんで、心配される方が多いんじゃないですかね。
田村:結構高木さんいろんなフランチャイズの会社さん見ていますけども、フランチャイズのトラブルってどんなものがありますか?具体的に色々挙げて頂くと何がありますか。
高木:これ面白いもので、いろんな事があるんですよ。例えばスーパーバイザーの指導がなっていないとか、そもそもノウハウを持ってないとか、いろいろあるわけですよ。
田村:本部がそもそもノウハウ持っていないってやばいですね(笑)
高木:結構あるんですよ、何のサポートもしてくれないとかです。だけど、根本的な問題発生の原因があるんですよ。これ何かって言ったら、事業が儲からないっていうことです。僕なんかの仕事をしていると、フランチャイズの裁判の話とかっていうのも結構見たりするんですね
田村:はい。
高木:そうすると何で裁判が起きているか争いが起きているかっていうと、いろんな理由があるわけですよ。だからさっきお話したような指導がないとか、ノウハウがないとかです。でもそれだけで裁判はなってなくて、だからまず儲からないっていう理由があってそこにプラスアルファいろんな理由がつけられてるんですよね。
田村:はい。
高木:共通しているのはだから儲からないことなんですよ。これ多分8割9割の裁判ではだから儲からないってことがついてるんだと僕は思うんですけど。
田村;FCに加盟してみたけど、実際儲からないじゃないかみたいなトラブルですか。
高木:そう。そこからそういえば本部は指導してくれないとか、そういういろんな理由が付随的に生まれてきて、そうなっているって感じですよね。
田村:でもあれですよね。事業を続けるためには儲けることが大事ですから、やっぱりそういう本当に基礎的なところからやっぱりトラブルって発生しちゃうんですね。
高木:そうそう。逆に事業がすごく儲かっていれば、本部が多少いい加減でもだからトラブルにならないんですよ。という現状が今フランチャイズ業界にありますと。
田村:そういうトラブルをどうやって防止していくかっていう話がやっぱり聞きたいですけども。
高木:そうですね。今回は本部の観点じゃないですか。だからそれで申し上げると、やっぱり事業で儲けることにやっぱり今のフランチャイズ業界っていうのは僕個人的に寄り過ぎていると思うんですよね。
田村:そうなんですか、逆に。
高木:例えばフランチャイズのイベントとかに田村さん行かれたことありますか?
田村:いやあ、僕1回もないんですよ。フランチャイズフェアってどんなものなんですか?どんなイメージですか。
高木:行ってみると面白いですけど、「夢の国」ですよ。
田村:夢の国?(笑)
高木:儲け話が山ほど転がっている夢の国なんですよ。
田村:どこもかしこもフランチャイズの方が、「この事業やったら儲かりますよ」みたいな加盟したらよい事あるよみたいな感じですか。
高木:そうですね。そんな感じになっちゃっているのですよね。だからもう儲かりますよって話をされて、加盟希望者がそれに興味引いて、加盟するわけじゃないですか。そんな構造になっているのですよ。儲かることがだから前提になっているわけじゃないですか。
田村:そうですね。
高木:というかだから設けることが一番の加盟理由になっているわけですよ。だから儲からないとトラブルになるじゃないですか。そりゃそうですよね。だって儲かると思って入っているのに儲からなかったらトラブルになりますよね。
田村:いやあ、そうですよね。
高木:しょうがないと思うんですよ。ビジネスで100%儲かるってことありますかって話なんですよね。
田村:なるほど。といいますと?
高木:例えば直営店舗で100店舗展開するとするじゃないですか。100店舗全店儲かっています?という話なわけですよ。100店舗全店舗儲かっているなんて言ったらこれ相当すごくて、私は見たことないんですけど、絶対不採算店も何店舗か抱えているわけですよ。
田村:よく聞きますよね。ニュースとかでもありますよね。
高木:はい。しかもフランチャイズって基本的にロイヤリティ払ってもらうじゃないですか。
だから直営事業よりも収益性って低いじゃないですか、加盟店は。
田村:そうですね。
高木:だからやっぱり赤字店舗達成しやすいんですよね。結構注目されてる本部でもやっぱり2割3割赤字だったりすることが普通にあるんですよ、加盟店はね。そういうことって結構あるんです。もしく赤字までいかなくても、収益トントンになってるとか、でもそれが要はビジネスの世界だと思うんですよね。
田村:はい。
高木:確実に儲かるなんてことはあり得ないって話です。だけど加盟者は儲かることを前提に入ってきてるし、本部は儲かりますよって言って営業トークをしているわけじゃないですか。
田村:そうですね。
高木:だから構造的にトラブル生まれる構造になっていません?という話ですよ。
田村:加盟者としては儲けるためにFCに加盟するぞみたいなイメージがありますもんね。
高木:そうそう。別にそれが決しておかしいわけじゃないと思うんですよ。だけど、儲けるっていうことが一番の加盟理由になっている、ここに違和感があるわけですよ。例えばフランチャイズに関係なく創業される人とかっているわけじゃないですか。
田村:はい。
高木:田村さんも創業者から相談を受けたりすることもあると思うんですよ。その人が「いやあ、僕こういうことやろうと思っているんです。」って話したときに、「何でそれなんですか?」っていう時に、「だって、これやったら絶対儲かりますから!」みたいな感じで言ったら、どう思いますか?っていう話なわけですよ。
田村:結構僕深堀するかもしんないですね。それってちょっと一過性のものじゃないですかとか言うと思いますね。
高木:そうでしょ?そう言うと思うんです。僕もそう言うわけですよ。儲けるってことは大事なことですよと言います。だけど事業をやる理由って、儲けることだけなんですかと。そうじゃないと思うんですよ。
田村:はい。
高木:基本的に事業を選ぶ理由っていうのは儲かるか儲からないかっていうのは一つの基準ですよね。でも一つ、例えば、それはそもそもやりたいことなのかどうなのかとか、自分が事業を通じて社会に影響を与えるという、そういう考えに共感できるかどうかとか簡単に言うと「想い」ですよね。事業をやりたいと思うかどうかみたいな想いがあって、儲かるか儲からないかっていうものがあって、どっちに偏ってもダメなんですよね。
田村:はい。
高木:想いばっかり先行して、赤字なんだったら事業を継続しないし、でも儲かることばっかり注目していて、その想いがないんだとしたら儲からなかったら続かないじゃないですか。
田村:そうですね。
高木:田村さんなんかも結構本とかも読むと思うんですけど、結構会社を大きくした社長とかの本とかも読むわけじゃないですか。たいてい苦労話入ってません?
田村:入っていますね。本当に最初は本当掘っ立て小屋みたいなところで頑張ってやっていたけども、あるきっかけの時に売上が増えて、そこからでかいところの会社に移りましたみたいなにはありますね。
高木:そういう人っていうのは、何でそうなっているかっていうと、事業に対しての想いがめちゃくちゃ強いわけじゃないですか。これをやることで世の中の人がこんなに豊かになるとか、便利になるとかいろんな思いがあってこれはやるべきだと思っているんですね。
田村:はい。
高木:一方で利益が出てないわけじゃないですか。だけど広げたいから、その理念を実現したいから、そうやって折れずに頑張って、結果的に来たわけじゃないですか。だけどそれをただ儲かるか儲からないかっていう理由だけで選んだ人が、最初その苦難を果たして乗り越えられますかっていう話ですよ。
田村:はい。
高木:乗り越えられないですよね。
田村:そりゃ難しいんじゃないですか、結構?
高木:だって想いがないんだから続かないですよね。辞めちゃうわけじゃない。事業って儲かるか儲からないかっていうその事業性の話と、事業に対しての想いがあるかどうかっていう理念の話二つなきゃダメなんですよね。
田村:はい。
高木:だけどフランチャイズって今どうなってますか?って言ったら、事業性の方に寄りすぎじゃないですかっていう話なんですよ。だからトラブルになると思うんですね。
田村:確かにそうですよね。
高木:だから相手加盟者はフランチャイズ加盟するとはいえ経営者なわけですから、やっぱり事業を数字で言えばこんなことを成し遂げたいとか、そういう思いを持って入ってきて最初うまくいかなかったとしても、「でもこれは僕はその思いに共感してやったもんだから、絶対にこれをうまく行かせるんだ」みたいな感じですね。本部の力も借りながらやっていこうみたいな感じの加盟者だったらうまくいくじゃないですか。
田村:そうですね。
高木:だからそういう人を加盟させなきゃいけないんですよっていう話なわけです。
田村:なるほど。ありがとうございます。ちょっと質問したいんですけども、以前の回でフランチャイズに加盟する方っていうのが、自分で勇気を持って独立するっていうよりも、もうひと押しをしてくれたら加盟したいって方、独立したいっていう方が加盟社者としてふさわしいよねという話があったと思うんですよ。
高木:はい。
田村:先ほど高木さんのお話もやっぱりそういう、本当はやる気を持って社会貢献していく熱い思いを持っているっていう方を加盟させることがいいよねって話があったじゃないですか。だから、元々の加盟者の方の素質と、フランチャイズの本部としてのつかまえたい方のマッチングっていうのがすごく難しいところかなって思ったりするんですけど、そこの擦り合わせってどんな風にしていったらいいんですかね。
高木:リスクを取れるかどうかっていう話と想いが共感できるかどうかっていうのは全く別次元の話なんですよね。結局、「いやあ、この本部のこの理念に、僕はすごい共感した」という事で、この事業をやりたいって思ってくれる人がだから入ってくればいいわけじゃないですか。
田村:はい。
高木;だから、それを十分に学べるというか、判断できるような情報をちゃんと情報発信してくださいねっていうのがもうそれだけなんですよね。本部が事業を通じて実現したいこととか、いわゆるだから理念とかビジョンっていう話ですよね。
田村:はい。
高木:この情報をもっとむしろ儲かること以上に出さなきゃいけないっていう話なんですけど、逆にだからその理念とかビジョンとかその事業の内容とかに共感した人が、フランチャイズ興味あるんですって来たときに、その儲かるか儲からないかの話も当然大事だから出てくればいいわけですよね。
田村:そうですね。
高木:僕は結構思っているんですけど、そのフランチャイズ加盟で、本部が加盟者を募集するじゃないですか。その仕組み上、儲かっていなかったら募集できないわけですよね。だから儲かっているが儲かってなかろうがみんな儲かっているって絶対言うんですよ。
田村;はい。
高木:むしろ儲かっていないって言ったら、それは結構大した本部です。逆に言うと僕はそういう本部の方が信頼できると思うんですよ。
田村:確かに。
高木:だってそれで加盟者とるのって無理じゃないですか。そこはだから自分たちの事業とか理念とかに自信があるから儲からないこと前提で出したと思うんですよ。みんな儲かるって言っているんだから、嘘か本当かなんていうのは外から見分けできないじゃないですか。
田村:そうですね。
高木:そこにあんまりこだわるよりはそうじゃなくて、その会社の理念とかビジョンとか経営者の姿勢とか、ここでまず共感できるかどうかっていうところでしっかりと情報収集するわけですね、加盟希望者は。本部はそういう情報を出してかなきゃいけなくて、そこで納得した人で、この本部いいなと思ったらその後収益とかの話を細かく聞けばいいという事です。大体そこは儲かるような見せ方になっているから、そこはもうあくまで参考値ですよ。
田村:なるほど。
高木:という選び方を加盟者はすればいいし、本部はだからそういう募集の仕方をした方がいいと思うんですよね。
田村:なるほど。確かにそうですよね。さっきの高木さんの話を聞いていて、やっぱのFCの本部というか経営者の方は、自分はどうしたいかっていうのをまず熱く語れないと、やっぱりさっきの信頼関係の話もありましたけども、加盟者としてやってくって方もこの人についていけるのかなってちょっと不安になってしまうところもあると思うんで、まずは自分の思いをブラッシュアップしていくみたいなのがすごく大事なのかなと思いました。
高木:いやあ、もう本当おっしゃる通りで、そういう本部がやっぱり今のフランチャイズ業界ではなかなか少ないんですよね。そういう本部が増えていけば、フランチャイズ業界のイメージは変わっていくと思うんですよ。
田村:そうですね。
高木:そう。だからそんな風にフランチャイズ業界が健全になっていくことを今後期待したいですし、そういう本部のお手伝いをしていきたいなって思いますね。
田村:ありがとうございます。結構時間が近づいてきたんですけども、常進パートナーズさんではそのような新しいフランチャイズ本部、新しいフランチャイズ業界を作っていこうみたいな、そういうところのサポートであったりとか、経営理念をどうやって作っていったらいいのかみたいなそういうサポートもしてくださるんですね。
高木:そうですね。僕たちがサポートしているのは、店舗拡大をすることを一番の目的にしたようなフランチャイズ展開っていうのはあんまり僕自身好きじゃなくて、本部と加盟者が明確な理念があって、それをちゃんと共有して、お互いが力を合わせて事業を作っていく本部みたいなものを僕たちは理想だと思いますし、どういう本部作りを応援しているんですね。だからぜひその思いとビジネスのバランスを取りながら店舗展開していきたいみたいな方がいらっしゃるんであれば、ご相談来ていただければ全力でサポートさせていただきますね。
田村:わかりました。ありがとうございます。本日は、フランチャイズ本部として、トラブルを避けるためにはどうしたらいいかについてお話をいただきました。ありがとうございました。
高木:ありがとうございました。
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