ネットラジオ『多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所』は、弊社代表の高木と社労士の田村陽太が、飲食店、整体院、美容院等の様々な店舗ビジネスの「多店舗展開」を加速させるために重要な事を対談形式でお話しするラジオ番組です。
第45回『美容院を2店舗経営しています。コロナの影響で、売上が大きく減少しています。店舗を減らすことも考えていますが、客数は徐々に回復しつつあるため、店長やスタッフにこの苦境を自分ごととして動いてもらうことで、乗り切れるのではないかとも考えます。どんな方法が考えられますか。』というテーマで店舗ビジネス専門コンサルタントの髙木悠が熱く語ります。
【ハイライト】
・新型コロナが会社や従業員にもたらした影響について
・コロナ禍で会社から従業員に伝えるべき内容について
・社員が真に会社の為に働こうと思う為に重要な事
・会社が社員とのコミュニケーションで話すべき社会情勢について
・自分ごととして働くビジネスマンの素質とは?
多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所。この番組は株式会社常進パートナーズの提供でお送りいたします。
店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠が最速・最短で年商30億、店舗数30超を実現する実証されたノウハウをコンセプトにのれん分け制度構築、FC本部立ち上げ、立て直し、人事評価制度の整備など飲食店、整体院、美容院などの様々なビジネスの多店舗展開を加速させるために重要なことを対談形式で分かりやすくお話しする番組です。
田村:こんにちは。パーソナリティーの田村陽太です。配信第45回目となりました。本番組のメインパーソナリティーをご紹介します。店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠さんです。よろしくお願いします。
高木:よろしくお願いします。
田村:高木さん、元気ですか?(笑)
高木:はい。絶好調です(笑)
田村:今日も頑張っていきましょう!本日の質問はこちらとなっております。「美容院を2店舗経営しています。コロナの影響で売り上げが大きく減少しています。店舗を減らすことも考えていますが、客数は徐々に回復しつつあるため、店長やスタッフにこの苦境を自分事として動いてもらうことで乗り切れるのではないかとも考えています。どんな方法が考えられますか?」ということなんですけども。これは結構コロナでそういう危機に直面している会社さんは思ってることなんじゃないですか。
高木:これは多いでしょうね。すごくいいお考えですよね。店長やスタッフにこの苦境を自分事として動いてもらうと。やっぱりこの危機を乗り越えるためには、もう経営者だけではなくて、各店舗で働く店長とかスタッフ、皆さんがどれだけ本気で取り組んでくれるかですよね。ここに尽きるかと思います。
田村:はい。そうですよね。店長とかっていうのは経営者じゃないので一従業員さんじゃないですか。自分ごととして動いてもらうというのは結構難しいところもあると思うんですけど、そこら辺はどうアプローチしていったらいいんでしょうか?
高木:私はこのコロナについて思うのは、会社から見るとすごい苦境ですし、ピンチじゃないですか。だけど、ある種組織を変革する意味では、千載一遇のチャンスにもなるかなと思ってます。どういうことかっていうと、会社と従業員さんが共通の危機感を持てるタイミングだと思うんですよ。
田村:はい。
高木:会社は当然このままいったら会社の存続が難しいっていうのはわかると思うんですけど、従業員さんの立場から見ても、現実的じゃないですか。会社が今までは業績が悪いって言っても、まさか会社がなくなるって思ってるような従業員さんって少なかったと思うんですよ。
田村:なかったですね、それはね。
高木:だけど今って、現実的に業績の落ち方が半端じゃないですから、リアルじゃないですか。
田村:うちの会社ももしかしたら倒産するかもしれないみたいな感じですよね。
高木:そういう危機感を持てるタイミングだと思うんですよ。だから、共通の危機感を持てると、その時ってやっぱり組織が大きく変わるチャンスというか一体感を醸成するチャンスになると思うんですよね。だからここをどういう風にしてこの危機感を共通認識にしていくかっていうところを考えるといいかなと思いますけどね。
田村:なるほど。従業員さん自身もちょっと危ないなって思ってるのを更に明確化するみたいな、顕在させていくみたいな感じですか。
高木:そうですね。ここ賛否両論あると思うんですけど、やっぱり基本的に従業員さんの意識が大きく変わるときっていうのは、自分の身に危険を感じたときだと思うんですよ。だから今会社が要は危機的状況であるっていうことは伝えた方がいいと思います。会社だけじゃないと思うんですよ、その危機的状況にあるのは。
田村:なるほど。といいますと?
高木:もう会社が潰れそうだから、やばいし従業員さんが転職しようとかってなることが懸念されるじゃないですか。だけど労働市場を見てたって、この前だと有効求人倍率って1.6とか1.5ぐらいあったじゃないですか。
田村:ありましたもんね、求人も。
高木:だけど今って多分1ぐらいじゃないですか。
田村:そうですね。減ってる業種も結構増えてますからね。
高木:そう。だいぶ労働市場でなかなか働く場がなくなってきてるわけですよね。美容院と言ったって、要はコロナでダメージ受けてるわけですから、仕事を失うリスクもあるわけじゃないですか。
田村:そうですね。
高木:それは言わなくても従業員さんも多分わかってると思うんですよね。だからやっぱり共通の危機感を醸成していくためにはまずは会社の苦しい状況っていうのを正直に共有するという事が大事です。「このままいくと結構厳しいですよ。」のような形で。
田村:はい。
高木:でもそれだけだと、悲観的になるリスクもあるので、それを乗り越えていくためには何かやらなければいけないことってあると思うんですよ。だからそこを明確に提示して、会社を存続させて、従業員さんもこの危機を乗り越えて幸せになっていくために、これをやりきろうというようなメッセージに繋げていくといいんじゃないですかね。
田村;なるほど。ちょっと1個質問したいんですけど。つらい状況っていうのを店長とか従業員に頑張ってもらいたいってことで共有してやっていくと思うんですけど、自分としては頑張っていきたいんですけども、本当にその頑張りに対して給与が見合うのかとか、そういう今の頑張りに対して、今の給与だと何か頑張れないなみたいな、従業員さんとか店長も多分いると思うんですよ。本当に心から頑張ってみようと従業員さんに思わせるためには何が大事なんですかね。
高木:やっぱり未来を提示するってことだと思うんですけどね。結局従業員さんが「よし頑張ろう!」と考えやすい、わかりやすい理由って、自分が頑張って会社が良くなるっていうこともそうなんだけど、やはり会社が良くなった結果、自分たちが良くなるってことじゃないですか。
田村:そうですね。
高木:だからやっぱりそこを提示してあげたいですよね。今は危機的状況で、このままいくと結局会社を継続できないし、要は雇用も継続できない恐れがあると。ましてや今回美容院ですけど、お店自体もなくなるリスクもあるじゃないですか。
田村:そうですね。
高木:結構店舗のスタッフはやっぱり自分が働いてる美容院とかって好きだと思うんですよ。だから自分が働いてて、自分が好きなお店がなくなるっていうことは、結構ショックだと思うんですよね。そういう状況があるんだけど、具体的にこういう取り組みをしていけば、会社は立ち直れると伝える事が大事です。
田村:はい。
高木:コロナももう今終わりって見えてきてるじゃないですか。ワクチンなんかが普及してきて終わりが見えてきてると。だからそういった先の道を示す絶好のタイミングだと思うんですよね。なのでこういった具体的な取り組みをふんでいくことで、3年後には会社はこういう状況になると伝え、その時には従業員さんにどんな明るい未来が待っているのかっていうところまでお話できたらベストなんじゃないですかね。
田村:なるほど。明るい未来があれば従業員さんもそこまでだったら頑張っていこうみたいな気持ちになりますよね。
高木:それが給料なのか、仕事の内容なのか、そこは会社とか働いてる従業員さんによって変わると思うんですけど、そこまで提示してあげるっていうことが、共通の危機感を持って、その上でこの苦境を自分ごととして従業員さんに動いてもらうスタートになるんじゃないですかね。
田村:なるほど。ちょっと質問なんですけど、やっぱりこういうタイミングで、常進パートナーズさんが提案されてるようなのれん分けとか、FC加盟とかのシステムっていうのをご提案して、従業員さんに対して周知していくみたいのもあるんですか。
高木:ありますよ。だから今の状況を乗り切るために、取り得る選択肢として、やっぱりそういうのがあっても不思議じゃないですよね。そこはやっぱり真剣に考えなきゃいけないですね。ここから先3年間とか5年間で経営を立て直していかなきゃいけないわけですよね。
田村:そうですね。
高木:そのためにはもしかしたら直営展開だけだと難しいっていう判断があるかもしれない。もうその時には、例えばフランチャイズ展開を始めて、投資をなくして、店舗を増やす方法を身につけるとか、従業員さんに店舗を任せて、いくらか店舗の売却資金みたいなものを払ってもらって、店舗経営を任せてもいいかもしれないですよね。そういうのを考えて示すタイミングにはなるんじゃないですか。
田村:なるほど。ありがとうございます。もう1個質問なんですけど。先ほど従業員さんとか店長に対してキャリアを提示していくというのが大事って話もあったじゃないですか。
もう1個高木さんがお話していた、他の業界とかはこんな今求人の状態であるという話も踏まえてっていう話もあったと思うんですけど、それも従業員さんに話しちゃっていいんですかね。うちの業界の方がまだいいんだよというような感じで。
高木:こっちの業界がいいとかっていう話よりも、世の中全般的な動きとかっていうのは教えてあげた方がいいかもしれないですね。影響受けてるのって別に美容院だけじゃないと思うんですよ。店舗ビジネスであればもう全般的に影響を受けてるわけじゃないですか。
田村:はい。
高木:だから多分どこの会社に行ったとして、この危機って乗り越えなきゃいけないと思うんですよね。しかもこういった苦しい状況にあらゆる企業がなってますから、従業員さん自身もやっぱり変わっていかなきゃいけない時代になってきてると思うんですよ。
田村:はい。
高木:具体的に言うと、従来は会社があって、会社が示した方針をそれ通りにやっていれば、そこそこお給料がもらえて、もう一生守ってもらえたわけじゃないですか。でも今はそうじゃなくなりましたよね。普通にやってるだけだと、もう会社自体が存続できない可能性が出てきてますし、今回のご質問でもそうですけど、この苦境を乗り越えるために、従業員さんには会社のことを自分ごととも思って本気で取り組んでもらいたいって経営者が思い出してるわけじゃないですか。
田村:そうですね。
高木:これはこの会社だけじゃなくてどこの会社もそういうわけですよね。となると言い方悪くすると、今までみたいに会社に言われた通りにただ行動してるだけの人材っていうのはこれから仕事が減ったら働き口がなくなるリスクもあるわけですよね。
田村:そうですね。
高木:会社もそうだし、従業員さんもそうだし、もうまさに意識変革が求められるタイミングだと思うんですよね。そういうのを直接的に言わないにしても、世の中の大きな変化っていうのをちゃんと共有した上で、それを会社も皆さんも乗り越えていくために、「これを頑張ろう!」みたいな話ですよね。
田村:はい。
高木:厳しい経営環境の中でも、私達はこうやって生き残っていくんだと、そんなお話をされるといいんじゃないかなと思いますけどね。
田村:働きかけるというか、それはすごい大事ですね。最後の時間も近づいてきたんでもう一個質問したいんですけども、そういういろんな働きかけっていうのを本部でしていくことも大事だと思うんですけど、高木さんが今まで見てきた中で、従業員さんとか店長さんが、自分ごととして働いてもらえるっていう方の素質やこういう能力、心持ちとかで、自分ごとで働いてもらえるみたいなところって何が一番重要だと思いますか?
高木:私なんかが思うのは、私は「自覚」って呼んでるんですけど、やっぱりできる人の条件っていうのに目の前に起きたことは全て自らの責任において解決しなければいけないっていうマインドを持った人が、やっぱりどんな環境に行っても活躍できる人だと思うんですよね。
田村:はい。
高木:そういうマインドを持ってる人って、だからそもそも依存してないわけじゃないですか。会社の状況がどうだとかいろんな理由はあるんですけど、でも目の前に起きた問題は自分の責任において解決するという事です。解決できなくても解決するために行動するんだという事です。
田村:はい。
高木:だから突き詰めていくとやっぱりそういう考え方を持った人がそういうことになるんじゃないですかね。
田村:そういうところを会社として調整していくというか、社長から店長さんに対して自覚を持っていくのが大事だよと、そういう教育もしていくべきなんですかね?
高木:その教育はした方がいいと思いますね。私もそういう感覚が身に付いてる方だと思うんですよ。だから自分の行動で結果を変えていくっていうマインドが普通の人よりは染みついてんだと思います。
田村:はい。
高木:これ何でそうなったかなって振り返るとやっぱり私が会社で働いたときに、もう上司に常に言われてたんですよ。絶対達成できない目標を提示されて、もう当時じゃ、「いやもう無理でしょう、それは」みたいな感じの目標で、100人いたら100人無理だっていうような目標を提示されて、でも「やるって言ったらやるんだよ!」って言われて、今だったら〇〇ですよね。
田村:はい。
高木:高い目標を求められて、とにかくもう許してくれないわけですよ、やるまで。だからもうこの人にはできない理由を言っても無駄だって思ったんですよね。やらないと終わらないから。
田村:そうですよね。
高木:だからこれを達成するためにどうするかっていうのを、もう常に考えさせられる環境があったんですよね。だからもう習慣になってて、そのマネジメントを今やったら問題になると思うんですけど、でもそこを丁寧に説明したらだいぶ違うんじゃないですかね。
田村:そうですよね。少なくともそういう従業員に考えさせるような機会を作ってあげるっていうのが大事ですよね。
高木:そう。これからやっぱり従業員さんが生き延びて、生き残って活躍していくためには、やっぱりそういう人材になんなきゃいけないという事です。どんな環境に行っても自分の行動で結果を変えられる人材にならないと現実的に難しいと思うんですよね。会社が守ってくれる時代じゃないので。そうなっていくためには、やっぱり今からのトレーニングが必要じゃないですか。
田村:はい。
高木:そういう話を前提条件として伝えた上で、いろんな状況がありながらも、その目標を達成するために、「あなたが行動で何をするのか」っていう話を突き詰めて考えてもらうようなコミュニケーションをやっぱりしていく必要があるんじゃないですかね。
田村:なるほど。ありがとうございます。本日は、従業員さんが自分事として働いてもらうためには何が重要なのかという話をさせてもらいました。本日はありがとうございました。
高木:ありがとうございました。
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