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フランチャイズ加盟店営業の実施主体を考える

「加盟店開発業務を代行会社に依頼しようと思っているのですが、高木さんはどう思いますか?」

これは、弊社がフランチャイズ本部立ち上げのお手伝いをさせていただいている鍼灸整骨院チェーンを営む経営者からいただいたご相談です。

加盟店開発業務は、フランチャイズ本部立ち上げの成功を左右する重要な問題です。
そのため、加盟店開発の実施主体をどうするかは、中長期的視点から検討していくことが大切です。

そこで、今回は加盟店開発の実施主体の考え方をご紹介します。

なお、加盟店開発について詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。

【FC大全:第6回】フランチャイズ加盟店営業戦略を策定する

(1)加盟店開発業務の2つの進め方

加盟店開発業務の実施主体としては、大きく分けて
①自社で実施する、
②開発代行会社に委託する、
の2つの選択肢があります

それぞれメリット、デメリットがありますので、フランチャイズ本部の経営方針や店舗展開計画に基づいて、ふさわしい選択肢を選ぶことになります。

それぞれの特徴やメリットデメリットは以下のとおりです。

① 自社で加盟開発を実施する

加盟店開発業務をフランチャイズ本部自らが実施していきます。

フランチャイズ本部自らが開発業務全体をコントロールすることができますので、本部担当者に対する教育次第とも言えますが、
・フランチャイズ本部が加盟させたい加盟希望者だけを加盟対象とすることができる、
・過剰な営業トークを防止しやすい
といったメリットがあります。

初期段階では開発に苦労することが多く、開発代行会社を活用する場合と比較して加盟店開発に必要となる時間・金銭的コストが多くなる傾向にありますが、その結果として徐々にフランチャイズ本部に加盟開発のノウハウが蓄積されていく点は、フランチャイズ本部の競争力という観点では見逃せないポイントです。

なお、自社で加盟店開発を行う際に用意すべき加盟店開発ツールについて詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。

フランチャイズ本部が用意しておくべき加盟店募集ツールの考え方

②開発代行会社に委託する

加盟店の開発を専門に扱う開発代行会社に加盟開発業務の全部または一部を委託する方式です。

選定する開発代行会社によってサービス内容はまちまちですが、基本的には、自社で実施する場合と比較してスピーディーにフランチャイズ展開を進めていくことができる点がメリットとなります。

また、開発代行会社は、他のフランチャイズチェーンに加盟している企業等とのネットワークを有しているはずですので、フランチャイズ加盟経験のある企業と接点が持てる点も、フランチャイズ展開の初期段階にあるフランチャイズ本部としてはうれしいポイントでしょう。

一方、デメリットとしては、

  • 比較的高額な業務委託料が発生すること、
  • 営業トークが過剰になりがちであること(開発代行会社への報酬は成功報酬の割合が高いため、ビジネスモデル上、営業トークは過剰にならざるを得ない)、
  • 自社で行う場合と比較して加盟者の適正を見極めにくいこと、

などが挙げられます。

また、開発代行会社に委託する場合、フランチャイズ本部に開発業務のノウハウが蓄積されていかない点にも注意が必要です。
信頼できる開発代行会社を選定し、中長期的にパートナーシップを持って取り組んでいく覚悟があればOKですが、そうでない場合には、どこかのタイミングで、開発業務の内製化に着手していく必要があるでしょう。

(2)自社で行うべきか、開発代行会社に委託するべきか

上記のメリット、デメリットを踏まえて、加盟店開発業務を自社で行うか、開発代行会社に委託するかを検討していくわけですが、弊社としては、原則、自社で開発業務をおこなう(もしくはFC本部の経営理念や方針を心の底から共有できる開発代行会社に委託する)ことを推奨しています。

やはり、苦労してでも自力で開発した加盟店に対する想いは、開発代行会社に委託して連れてきてもらったときとは異なる格別なものがあります。
本部スタッフの視点で考えても、自分が苦労して加盟してもらった加盟店には、何としても成功してもらいたいと考えますし、そのための努力を行うことでしょう。

フランチャイズシステムといっても、結局は会社の中にいる社員の働きがすべてですから、本部社員が働きがいを持って仕事に取り組めるよう、原則は自社で実施することが望ましいでしょう。
楽をして加盟開発を進めるために、開発代行会社に開発業務を丸投げするなどは絶対に避けるべきです。

まとめ

以上、フランチャイズ本部立ち上げにおける加盟店開発の実施主体についてご紹介をしました。

加盟店開発業務は、フランチャイズ本部における集客業務であり、フランチャイズ事業を営む上で最重要業務といっても過言ではありません。
これを安易な考えで第三者に丸投げする行為は絶対に避けるべきでしょう。

フランチャイズ本部自らが行うことを前提としつつ、第三者に委託する場合には、長期的なパートナーシップを組めると心の底から信頼できる開発代行会社を選定することが大切です。

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