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フランチャイズ本部が用意しておくべき加盟店開発ツールの考え方

「加盟店開拓を進めていくうえで、どのようなツールを用意すべきでしょうか」

これは、現在弊社がFC本部構築のサポートをさせていただいている美容鍼灸整骨院チェーンの経営者からいただいたご相談です。

フランチャイズ本部が知っておくべき“加盟店開拓の流れ”」でご紹介しましたが、加盟店開発のファーストステップは「見込み加盟希望者の発掘」です。

見込み加盟希望者を発掘する基本的な方策としては、

  • FC専門情報サイトへの掲載
  • FC関係の展示会・イベントへの出展
  • インターネット広告
  • 店舗での情報発信

など、様々な方法がありますが、どの方策も、本部が用意した加盟店開発ツールを通じての情報提供からはじまります。

資料で興味を惹くことができなければ、加盟店開発のスタートにも立てません。
したがって、加盟店開発ツールは、本部のFCパッケージやビジネスモデルの特徴、魅力が資料だけで十分に伝わるものを用意しておかなければなりません。

そこで、今回は加盟店開発ツールの考え方をご紹介します。

 

加盟店開発ツールに掲載すべき情報

加盟開発を進めていくためには、様々なツールが必要となります。
具体的には、加盟案内書、パンフレット、ホームページ、ランディングページ、ダイレクトメール等が挙げられますが、その中核となるのは“加盟案内書”です。

実務では、まずはじめに、すべての情報を網羅した加盟案内書をつくり、その情報を軸として、各種ツールの特徴に応じて情報を取捨選択しながらその他ツールを作成していくことになります。

加盟案内書に掲載する情報としては、以下の内容が挙げられます。
この情報をベースとして、自社の魅力が伝わるよう、論理構成を設計していくとよいでしょう。

会社概要

FC本部の売上、従業員数、資本金、設立年度、事業内容、関連会社、沿革など、会社の基本的な情報。

FC展開の目的や理念

FC事業を通じて実現したいこと、FC展開を進める目的など。

市場環境

当該業種業態の市場規模推移、競争環境、他業種業態と比較した際の優位性など。

事業の特徴、強み

加盟希望者にアピールできる事業の特徴や強み、お客様の声など。

FCパッケージの内容

本部が提供するサービス(商標、開業準備支援、提供するマニュアル、教育研修システム、SVシステム、商材提供、物流システム、情報システムなど)の内容。

加盟条件概要

加盟金、保証金、研修費などのイニシャルコストやロイヤリティ、システム使用料等のランニングコスト、契約期間など

収益モデル(初期投資含む)

標準店舗の収益モデル、初期投資金額、投資回収期間など。

契約から開店までの流れ

契約締結までの流れや期間、契約から開業まで(物件選定、立地診断、店舗設計・施工など)の流れや期間など。

研修内容

研修カリキュラム、標準スケジュール、参加人数、費用など。

既存加盟者の声

加盟時の心境や加盟後の状況、今後の目標などといった既存加盟者の声。

店舗イメージがわかるもの

店舗内外装やメニュー、メニュー表、チラシなどの画像。

メディア取り扱い実績等紹介

メディア取り扱い、書籍出版など、特筆すべき実績。

 

加盟店開発ツール作成時の注意点

以上の情報を整理していくことで、加盟店開発ツールは出来上がるわけですが、作成に当たっては以下の点に注意が必要です。

“加盟希望者=経営者”が求める情報を掲載する

加盟店開発のターゲットは加盟希望者であり、一経営者です。
したがって、加盟店開発ツールに掲載する情報は、経営者に響く内容とする必要があります。
当たり前のことですが、意外とこの点を見落としている本部が多いように感じます。

そのような本部によくみられるのが、顧客視点から展開する業態の魅力をまとめてしまうものです。
例えば、「●●の結果、顧客満足度が高い」といったような内容です。

このような内容が必要ないというわけではありませんが、経営者が最も気にすることは、「結果として経営にどのようなプラスがあるのか」という点です。

例えば、

  • 売り上げが安定している
  • 低投資のため、投資回収期間が短い
  • 人材不足に強い
  • 立地や物件を選ばない
  • 出店余地が多いため多店舗展開できる

などのイメージです。

展開する業態の特徴や魅力を、経営者視点からの特徴や魅力に変換して掲載することで、はじめて経営者に響く加盟店開発ツールとすることができるのです。

正確な情報を掲載する

加盟希望者に提示する資料は、加盟希望者の意思決定を左右する重要な情報です。
この情報が不正確だとFC本部の信頼性に関わりますし、仮にトラブルが発生した場合、本部の立場を悪くする可能性があります

例えば、収益性をよく見せるために実態と乖離した収支モデルを掲載する行為や、会社規模を大きく見せるために従業員数を多めに掲載するような行為は、独占禁止法で定められた「ぎまん的顧客誘引※」に該当する恐れがあります。

※ぎまん的顧客誘引とは
自己の供給する商品又は役務の内容又は取引条件その他これらの取引に関する事項について、実際のもの又は競争者に係るものよりも著しく優良又は有利であると顧客に誤認させることにより、競争者の顧客を自己と取引するように不当に誘引すること。

本部のぎまん的顧客誘引によって加盟者が適正な判断ができず、損失が発生してしまったと認められる場合には、本部が損害賠償責任を負わなければならなくなることも考えられます。

このような事態を予防するためにも、加盟希望者に開示する情報は、正確に、加盟希望者の誤解を生まないよう作りこんでいく必要があります。

 

まとめ

以上、フランチャイズ本部が用意しておくべき加盟店開発ツールについてご紹介をしました。

加盟店開発ツールを見た人に興味をもってもらってはじめて、加盟店開発がスタートすることになります。
裏を返せば、加盟店開発ツールで興味を惹くことができなければ、加盟店開発のスタートにも立つことができないのです。

とはいえ、興味を惹くことを最優先に考えて、実態と乖離した情報を発信することは、本部にとって大変危険な行為です。

加盟希望者が、本部のビジネスモデルやFCパッケージを正しく理解してもらい、その中で魅力を感じてもらえるよう情報掲載の内容や論理構成を検討することが大切です。

 

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