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フランチャイズ本部に求められる危機的状況下のリーダーシップとは

ここ最近、新型コロナウイルス問題でもちきりです。
多くの企業が、コロナ対策への対応に追われていることと思います。
オリンピックの開催さえ危ぶまれる状況ですから、中長期的に見ても経済全体に影響を及ぼすことは避けられない情勢です。

こんなときこそ、FC本部はリーダーシップを発揮して、加盟店を統率・先導していくことが求められます。
また、今回の非常事態は、会社を取り巻く環境の変化に対する取り組みや、日頃からの備え等、企業にとって学ぶべきことが沢山あります。

そこで今回は、この危機的状況を踏まえて、FC本部がリーダーシップを発揮するために抑えておくべきポイントをご紹介します。

①正しい情報の収集

情報化が進んだ今、本部経営陣、本部社員、加盟店、店舗スタッフといった誰もが、ネット記事などからほぼ同時に新しい情報を入手しています。
一昔前までの情報格差はありません。

しかしながら、その情報が正しいかというと、必ずしもそういうわけではありません。
“紙が不足する”というデマ情報によって、トイレットペーパーなどのパニック購買が生じたことは、その最たる例といえるでしょう。

FC本部は、現場社員や加盟店へ早期に正確な情報発信し、正しい方向へ導かなければなりません。

それを実現するためにも、FC本部には、
・入手した情報が本当に正しい情報なのかを精査する判断能力
・溢れた情報を早期に要約する編集能力
が求められているものといえます。

加えて、情報収集と情報発信を一本化し、現場のSVから加盟店のアルバイトスタッフに至るまでの“関係者全員”に、「憶測で物事を言わないこと」を徹底させることが大切です。

仮に誤った情報を流布してしまうと、混乱に拍車をかけ、自社の首を絞めることになりかねません。
社会的な影響力の大きいFCチェーンのリーダーたるFC本部は、そのことを肝に銘じ、断固たる姿勢で情報管理を行う必要があるでしょう。

②緊急対策本部による早期の施策決定

情報フローを一本化するには「緊急対策本部」を設置する必要があります。
FC本部としては、有事に備えて召集基準を決めておかなければなりません。
少なくとも以下については担当者や担当部署をあらかじめ決めておくべきでしょう。

○対策本部長(社長や担当役員)
○情報収集者、情報発信者
○行政対応担当
○取引先対応担当
○加盟店対応担当
○お客様相談担当
○財務担当

現場で発生していることを早急に収集・精査し、本部で判断した施策を次々と打ち出すことが大切です。

国に先んじて政策を発表できる自治体(今回のコロナ騒動でいう北海道や大阪など)は、この対策本部の動きがスピーディーで、日頃からあらゆることが想定されているのでしょう。
FC本部としては、是非これらの自治体の対応を見習いたいところです。

③早期情報整理&発信

加盟店も行政のホームページやYahoo!ニュース等で様々な情報を入手できます。
しかし次の動きに繋げるためには、溢れた情報を整理することが必要です。

この溢れた情報を早期に整理して、加盟店のやるべき事を発信することが本部の重要な役割です。
「緊急対策本部」で決めたことは、毎日でも発信していかなければなりません。

必要なことが整理できれば、加盟店も営業に専念することができます。
整理した情報を早期に情報発信することは、加盟店の動きを停滞させず、直ぐに通常営業に復帰できるよう背中を押すのと同時に、加盟店の不安を取り除く役割も果たします。
現場のSVにとっても勉強にもなるでしょう。

「情報過多時代」は早期に情報整理&発信する力が問われる時代です。
例えば、今回の新型コロナ騒動のケースでいえば、以下のような情報を早期に整理し、加盟店に情報発信する必要があったものといえます。

・臨時休業基準
・有事発生時手順
・助成金に関する特例措置のまとめや行政手続き方法
・事業主(加盟者)の休業、スタッフの労働相談に関する行政相談窓口

④中期的視野を見据えた出口戦略の検討

緊急事態には目先の課題を解決することで精一杯ですが、トップとしては「危機のその後」を中期的視点で考えておかなければなりません。

これらの危機は永続的に続くのではなく、必ず「終息」するのです。
「終息」した時点でどう行動を起こせるのか、これにより終息後の回復速度に大きな差がでます。
V字回復を実現するためには、通常営業へいち早く戻すための施策として出口戦略を考えておく必要があるのです。
そのポイントは、「早期に通常営業へ導くためのシナリオ作り」と「終息後の集客施策」といえるでしょう。

具体的には、以下のような内容が考えられます。
・材料・商品・備品の調達、物流の確保
・店舗スタッフの雇用
・加盟店の資金繰り
・終息後の販促活動
・購買行動の変化に伴うこれまでと異なる商品・サービスの提供手法 等

取引業者とも密に連携し、行政の動きと照らし合わせて考えておきたいものです。

⑤加盟店の資金繰り支援策の検討

加盟店の資金繰り支援としては、使える国の政策(助成金・無担保融資等)は全て使います。
しかし無利子・無担保融資と言っても借金が増えることに変わりありませんので、ここは注意が必要です。

本部からの見舞金の支給、一時的なロイヤリティの減額など、本部からの直接的なサポートをすることも考えられます(本部による加盟店の資金繰り支援は、加盟者との信頼関係を築く FC本部による災害対応のあり方を参照)。

加盟店は独立事業者ですので資金繰りは自己責任が前提ですが、親身に相談に乗ることは必要です。
税理士や社会保険労務士、中小企業診断士といった士業を紹介する制度を設けておくのもいいでしょう。

まとめ

溢れた情報を精査し、正確な情報を整理・編集して加盟店へ発信すること。
同時に次のステージで取るべき施策についてシナリオを作っておくこと。
危機的状況においては、FC本部は上記のことを走りながら考え、実行していかなければなりません。

「スピード」こそが、加盟店が本部に最も求めていることであり、その後の回復基調に差を生むことになるのです。
これは、何の準備もなく実施できることではありません。
まだ準備が不十分な場合には、今回の事態をきっかけとして、FC本部としての責務を果たすための仕組み整備に取り掛かるべきでしょう。

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