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問題社員をのれん分けで切り離すことの是非

「当社にはお客様視点が全く無い問題社員がいます。最近、社員一人で運営できそうな店舗物件が見つかったため、その問題社員にのれん分けして、当社から切り離そうと思うのですが、高木さんはどう思いますか?」

これは、先日当社ののれん分け制度構築セミナーにご参加いただいた居酒屋経営者からの質問です。
社長曰く、問題社員は居酒屋店員としてあるまじき行為を平気で行い、その点について指摘をしても全く行動が改善されないとのこと。

結果、その問題社員がいる店舗は他の店舗と比べて業績が悪くなってしまっているそうです。
かといって、今のご時世、安易に解雇するわけにもいきません。
今後どのように対応していくか悩みに悩んだ末に、「のれん分け制度を活用して独立してもらう」という方法を考案したご様子でした。

なお、のれん分け制度つくりや成功のポイントについて詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。

事業拡大したい経営者必見!のれん分け制度をつくる7つの手順と、成功の3つのポイント

このように、問題社員の取り扱いに対するご相談は割と多いのですが、それをのれん分け制度を活用して問題社員を切り離すなどということは、当社では絶対に避けるべきことだと考えています。
その理由としては以下の3点が挙げられます。

不幸な人を生む可能性が極めて高い

のれん分けにおいて、第一に考えなければならないことは独立社員が成功できるかどうかですが、このような問題社員の場合、成功しない可能性が極めて高いでしょう。
そうなると、そのような社員を本部から声をかけて独立させるという行為は、当該社員が不幸になるよう本部が仕向けていることと同義ともいえます。

いかに問題社員とはいえ、一人の人間ですから、不幸になることを承知の上で独立させるような行為は、冷静に考えれば絶対に取るべき選択肢でないことは明らかです。
また、きっちりと店舗運営できない人が社長となりますから、その店舗に訪れるお客様や働く従業員も嫌な思いをする可能性が高いものといえます。

収益を確保できなければ、取引先に対して支払い等の面で迷惑をかける可能性もあります。
このように、不幸の連鎖が続いていくのです。

のれん分けしてでも切り離したくなる経営者の気持ちは理解できますが、問題社員を独立させた結果起きることを十分に考えたうえで冷静な判断を下す必要があります。

後からトラブルになり、問題がより深刻化する可能性が高い

居酒屋店員としてあるまじき行為を平気で行ってしまうような人ですから、独立したとはいえ、適正な店舗運営ができる可能性は限りなく低いでしょう。
そうなると、当然、独立店舗の業績は低迷し、事業継続が困難になるはずです。

のれん分け制度でトラブルが生じる最大の原因は、独立店舗が赤字に陥ってしまうことです。
一般的な考え方ではない人材ですから、そのようなときにどのような主張をしてくるのか想像できませんが、一筋縄ではいかないことは火を見るより明らかです。

後から問題を深刻化させないためにも、独立させる人材が店舗運営をしっかりとこなせるのかどうか、冷静に判断する必要があります。

労務面でのリスクがある

ここ最近、フランチャイズ業界では加盟者の労働者性がしばしば問題となっています。
加盟者=経営者であるとはいえ、実質的にはフランチャイズ本部の従業員のような立場にあることが問題視されているものです。
コンビニオーナーの労働実態が問題視されていることを考えると、のれん分け制度の運用においても、今後独立者の独立性を担保することが極めて重要な要素となっていくことは間違いありません。

その点、今回のように「本部から積極的に独立するよう促している」「独立後も当該社員がオペレーションをすることが前提となる(独立前後で責任がそれほど変わらない)」「独立前後で当該社員の収入はそれほど変わらない(むしろ儲からない可能性が高いため、減る可能性が高い)」等の状況は、独立者の労働者性を強める(≒独立性を弱める)可能性があります。

万が一、後からトラブルとなり、独立者が労働者であると認定されてしまうようなことがあれば、本部からみれば手間やコストばかりがかかって、何も目的が果たされないこととなります。


以上を考えると、のれん分け制度を活用して問題社員を切り離すという行為は絶対に避けるべき選択肢であることは明らかなことといえるでしょう。
仮に現在そのような社員がいるのであれば、まずは問題行為を正させるための十分な努力をしたうえで、それでも改善がなされないのであれば、社会保険労務士や弁護士といった専門家の指導の下、適正な手続きを経て解雇をすることが適当な判断といえるでしょう。


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