多店舗展開

タイプ別の立地~メリット・デメリット

立地7割といわれるほど店舗経営とは切っても切れない立地。ここで重要なことは、立地の選択はいわゆる一等地であることが店舗経営の成功と必ずしも相関関係があるわけではないことです。今回は様々なタイプの立地のメリットとデメリットを具体的にご紹介していきたいと思います。

(1)繁華街

多くの人が集まりやすい繁華街。集客といえば繁華街への出店が有利と考えられがちですが、実際は必ずしも繁華街が有利とはいえないケースも存在します。

① 繁華街のメリット

ⅰ 集客がしやすい

多くの人が集まる繁華街は当然集客が容易に行えるというメリットがあります。

ⅱ 1人当たりの客単価が高い

また繁華街の場合、繁華街に来ること自体が顧客の目的になっているため、顧客1人当たりの単価が高いこともメリットの一つです。

② 繁華街のデメリット

ⅰ 家賃が高い

繁華街の場合、当然家賃は高く設定されています。このため家賃などのランニングコストや保証料などの初期費用が高くなることがデメリットとして挙げられます。

ⅱ 希望する物件がなかなか手に入らない

また、繁華街では「貸し手優位」のため、なかなか希望する物件を借りることができないといったデメリットも存在します。

ⅲ 競合店が多い

さらに多くの人が集まる繁華街は競合店もそれだけ多く存在します。ですから、強力なライバルが多く存在するため、店舗経営初心者には逆に店舗経営で成功しにくい立地であるといえます。

③ 繁華街で出店する際のポイント

ⅰ 店舗経営の経験値が高い経営者

競合店がひしめく繁華街の場合、それだけ店舗経営で他社を出し抜ける能力が必要となります。そのため店舗経営の経験値が高い経営者向きの立地だといえます。

ⅱ 路面店だけではなく、空中店・地下店も視野に入れよう

顧客が入店しやすい路面店は集客に便利ですが、その分家賃や保証料といった初期費用が高くなってしまいます。出店する店の形態によっては落ち着いた雰囲気の空中店や地下店がよいケースも存在します。

(2)オフィス街

多くの人が集まるオフィス街も人気のエリアです。しかし、オフィス街という特性から、平日と土日の集客に大きな違いが生じます。

① オフィス街のメリット

ⅰ 顧客の行動を推測しやすい

オフィス街はお昼のランチタイムと退社時の夕食タイムなど、客層の需要を把握しやすいという特徴があります。そのため、忙しいランチタイム前に出前サービスを行ったり、退社時の会社員向けにテイクアウト商品を充実させるなど、具体的な対策が立てやすいというメリットがあります。

② オフィス街のデメリット

ⅰ 土日など会社が休みの日の集客が難しい

オフィス街はどうしても多くの会社が休みになってしまう土日祝日の集客が難しくなるという傾向があります。

③ オフィス街で出店する際のポイント

ⅰ 商圏調査を活用して、事前に商圏内の人口の流れを把握する

商圏調査を入念に行い、商圏内の人口の流れを詳細に把握しておきましょう。特に平日と土日祝日、ランチタイムと退社時の客層の流れといったように複数回調査する必要があるので注意が必要です。

ⅱ 店舗スタッフの人数をうまく調整しよう

オフィス街の場合、来店者が多い時間が分かりやすいという特徴があります。立地調査の結果を分析して店舗スタッフの人員をうまく増減していきましょう。

(3)駅周辺

① 駅周辺のメリット

ⅰ 通勤客が多いため、集客が容易

多くの通勤者が通る駅周辺地区も人気エリアの一つです。

ⅱ 客層が分かりやすい

駅付近の場合、通学・通勤客が中心と客層が分かりやすいため、需要が分かりやすいこともメリットといえます。

② 駅周辺のデメリット

ⅰ 家賃が高い

駅周辺は集客が容易で人気が高いため、その分家賃が高く保証料などの初期費用も高くなるといったデメリットがあります。

ⅱ 競合店が多い

また人気エリアのため、強力な競合店が多く存在することもデメリットといえます。

③ 駅周辺で出店する際のポイント

ⅰ 立地調査を入念に行う

自分が求めている客層のターゲットと出店地の客層が一致しているのか、事前の立地調査からしっかりと把握しましょう。

(3)郊外店・住宅街

① メリット

ⅰ 家賃が安い

郊外店や住宅街は比較的家賃が安いケースが多くなっています。よって初期費用やランニングコストが安く済むというメリットがあります。

ⅱ 競合店が少ない

集客が難しい立地の場合、それだけ競合店が少ないことがメリットとして挙げられます。

ⅲ 固定客がつきやすい

集客が難しい立地の反面、店舗に来る客層は「お店」に来ることが目的の顧客であるといえます。そのためリピート率が高く、固定客がつきやすいというメリットがあります。

② デメリット

ⅰ 集客が難しい

人口密度が低い地域の場合、それだけ集客が難しいというデメリットがあります。

ⅱ いったん悪評が立つと経営に大きな影響が出やすい

リピート率が高く、固定客がつきやすいというメリットがある反面、いったん悪評が立つと信用の回復が難しいというデメリットがあります。

③ 郊外店・住宅街で出店する際のポイント

ⅰ 駐車場を確保する

郊外店・住宅街の場合、車で来店する客が多いという特徴があります。そのため、駐車場が不可欠の要素だといえます。また商圏も徒歩圏内ではなく、車で20~30分圏内と少し広げて設定しなければいけません。

ⅱ 店のコンセプトをしっかりと決める

郊外店・住宅街で成功するためには「この店に来たい」と思わせるような魅力的なコンセプトが必要不可欠です。


今回は様々なタイプの立地のメリットとデメリットを具体的にご紹介してきました。自分の出店する業種に合致する立地が「よい立地」であることがお分かりいただけたと思います。よい立地を探すためにも、事前の立地調査が不可欠になります。しっかりと事前調査を行い、自分の出店したい業種が「成功できる立地」を探したいものです。

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