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【ネットラジオ】第17回『のれん分け制度を導入していますが利用者が現れません。何か良い対策はありますか?』

ネットラジオ『多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所』は、弊社代表の高木と社労士の田村陽太が、飲食店、整体院、美容院等の様々な店舗ビジネスの「多店舗展開」を加速させるために重要な事を対談形式でお話しするラジオ番組です。

第17回『のれん分け制度を導入していますが利用者が現れません。何か良い対策はありますか?』というテーマで店舗ビジネス専門コンサルタントの髙木悠が熱く語ります。

【ハイライト】

・のれん分け潜在利用者が求める事

・のれん分け予備軍の社内教育方法

・従業員に決断させる機会を作る事

・のれん分けを社内に定着させるステップ

・キャリア教育はなぜ重要か?


多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所。この番組は株式会社常進パートナーズの提供でお送りいたします。

店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠が最速・最短で年商30億、店舗数30超を実現する実証されたノウハウをコンセプトにのれん分け制度構築、FC本部立ち上げ、立て直し、人事評価制度の整備など飲食店、整体院、美容院などの様々なビジネスの多店舗展開を加速させるために重要なことを対談形式で分かりやすくお話しする番組です。

田村:こんにちは。パーソナリティーの田村陽太です。配信第17回目となりました。本番組のメインパーソナリティーをご紹介します。店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠さんです。よろしくお願いします。

高木:よろしくお願いします。

田村:高木さん、今日の質問はこちらとなっております。「のれん分け制度を導入していますが利用者が現れません。何か良い対策はありますか?」という質問なんですけども。

高木:なるほど。のれん分け制度を導入したばかりの頃っていうのは、利用者を出すっていうのは結構難しい問題なんですね。

田村:制度入れたばかりの会社さんからの質問って感じですかね、これは。

高木:やっぱり初めての人っていうのは、前例がないところに挑戦するわけじゃないですか。これはやっぱりリスクが高いんですよ。

田村:リスクと言いますと?

高木:実際に成功した人がいて、私はこういうふうに成功しましたみたいな話をしてくれたら、自分も何かできそうな気がしてくるわけじゃないですか。だけど、要は誰も乗ったことがない船なわけですよ。それに可能性を語られて初めて乗ってくれって言われても怖いんですよね。

田村:怖いですね、確かに(笑)

高木:何でもそうなんですけど、始める事って難しいんですよね。まずそこの気持ちは理解する必要がありますよね。

田村:理解するのは本部が理解するってことですか?

高木:そう。だから前回もお話したんですけど、のれん分け制度の利用者っていうのは、基本的には自分では独立するリスクを取りたくないと。だけどその本部のノウハウを使って、独立しようかなって思えるような人なわけじゃないですか。

田村:はい。

高木:リスク取るのがもう嫌なので、なので誰もいないってこと自体がリスクなわけですよ。だから、そこの気持ちを汲んで、それを踏まえてどうしていくかってことですよね。

田村:ちょっと質問したいんですけど、リスクを感じさせないために、のれん分けさせる本部としてやっていくべきこと、どんなことをやっていけば良いでしょうか?

高木:やっぱり教育をしていかなきゃいけないですよね。というのは、例えば、私とか田村さんもそうだと思うんですけど、実際経営に携わっていると、自分で独立するっていう事と、本部が運営している店舗を使ってのれん分けするっていうことを比較したらこの二つのリスクっていうのはもう全然違うわけじゃないですか。

田村:ほうほう。

高木:自分で一からやるっていうのは、そもそも店作りを自分でやらなきゃいけないですし、お客さんも付いてないわけですし。誰からもアドバイスを普通はしてもらえないわけじゃないですか。

田村:はい。

高木:その中で事業を立ち上げるって、最もリスクが高いんですよね。だけどのれん分けっていうのは、本部の看板を使わせてもらえるし、例えば既存店舗借りたり、既存店舗を売ってもらう場合は、お客さんもついてるわけじゃないですか。

田村:そうですね。

高木:だからリスクとしては、その自分で独立するより全然低いわけですよね。だけどこんなことを学ぶ場ってないわけですよ。学校でだってこういうことを学ばないじゃないですか。

田村:カリキュラムに入ってませんからね。

高木:普通に創業するのと、のれん分けで創業する事の違いなんて普通学ばないですよね。でもそこを学ばないとのれん分けのメリットってよくわかんないですよね。だからちゃんとそういうのを教えてあげなきゃいけないですね。

田村:内容っていうのはどういう風に教育するんですか。のれん分けとはこういう風だからリスクないよって感じで教えていくのですか?

高木:のれん分けの話もそうですし、創業するっていうのはこういう事でこういうリスクがあるよっていう感じです。そしてのれん分けをすると、そのリスクはどうなるのか。さらに言うと、やっぱり会社で働いていることに対してのリスクもあるわけじゃないですか。

田村:はい。

高木:例えば、会社が今の時代は急に倒れることだってあるでしょうし、リスクというかメリットやデメリットもあるんですよね。ちゃんとそういうのをまず正しく知ってもらう。そういった中でやっぱりのれん分けというものに対して感じてるリスクっていうのを下げていかなきゃいけない。

田村:はい。そういうところがリスクを下げるって意味でも安心に繋がるという事ですね。

高木:まずはちゃんとした知識を正当な評価ができるように伝えていくっていう事を本部がやらないと、誰もやってくれないですからね。

田村:なるほど。もう1個質問なんですけど、リスクを下げるための教育っていうのが重要だよっていうのを今お聞きしたんですけど、先ほど高木さんがおっしゃっていた、前例が今までなくのれん分けする方は、やっぱり前例がないと失敗するんじゃないかって気持ちがよぎるじゃないですか。そこはどうしていくんですか?

高木:前例がないっていうのはもう誰しも乗り越えなきゃいけない壁じゃないですか。ここからのポイントっていうのは、相手が決断するきっかけというのを本部から提供してあげるという事、これに尽きると思います。

田村:それはどういう事でしょうか。

高木:というのは、独立をするっていう選択は、別に今する必要っていうのは基本的にないんですよね。今この瞬間に独立しなきゃいけない理由を持ってる人っていないわけですよ。

田村:はい。

高木:だから、どんどんどんどん先送りされていく、典型的な選択じゃないですか。例えば、早起きしようとかっていうのも、別にいつからやらなきゃいけないみたいなものってないじゃないですか。

田村:そうですね。

高木:だからずっとしないじゃないですか。独立も同じようなものなわけですよ。この時にしなきゃいけないっていう理由を持ってる人っていうのは基本的にいないじゃないですか。

田村:いつかしよう、できたら良いな、みたいな感じですよね。

高木:そうそう、先送りされる決断なんですよ。特にやらない言い訳の理由がいっぱいあるとしなくなるじゃないですか。誰もやってないし、不安だから、誰かのれん分けする人が出てからやろうみたいになっていくわけですよ。

田村:はい。

高木:そうするともう負のサイクルですよね、先送りの。だからちゃんとそのタイミングで決断しなきゃいけない理由を本部から提供するわけですよ。例えば、早起きの例で行くと、田村さんに早起きをやりましょうと、明日から早起きをし始めて1週間うまくいったら、1万円差し上げますと言ったときに、1万円にまず食いつくかどうかっていう問題があるわけです(笑)
田村さんは、早起きという、別にいつ決断しても決断しなくてもいいものを、まず私からその提案を受けたことによって、やるかやらないか判断しなきゃいけなくなるわけです。

田村:そうですね。

高木:これが大事なんです。

田村:なるほど。考えましたもん、早起きしようかなと思いましたもん。

高木:そう。だから、いやでもその瞬間に考えるじゃないですか。それはやらないっていう選択をしても考えるわけですよ。これが大事です。例えばA店っていうお店があったとして、「この店舗の独立希望者を募集します。つきましては、何日までに興味がある人は手を挙げてください。」みたいな事を従業員に投げるわけですよ。

田村:はい。

高木:その瞬間、今まで期限がなかった意思決定が突然目の前に現れるわけじゃないですか。多分その期間に真剣に考えるわけですよ、ちょっと興味ある人は。これが大事ですよ。

田村:それはあれですか?のれん分けしたいっていう方たちに考えさせるっていうか。そういう機会を作っていくというか。

高木:そうです。例えば「5日以内にA店で独立する人を募集します。興味ある人は手を挙げてください。なお、今回は初めてののれん分けでリスクが高いので、今回は通常加盟金は〇〇なんだけれども、初回に限りいくらか安くなりますよ。」とお話が出た瞬間、その瞬間にもう明確に意思決定する必要があって、しかもちょっと惹かれるものに変わるわけじゃないですか。

田村:頭がぐるぐるぐるって回転しますね。

高木:それを本部から投げかけていくっていう話ですね。

田村:なるほど。何個か選択肢を与えていくっていうか。本部が積極的にのれん分けをできるような仕組みという、つまりトリガー的なものを、何か周知するっていうのもそうですし、なんかしら語りかけるというか、色々作っていくんですね。何種類かそういうやり方っていうのを。

高木:そうですね。基本的には教育の話もしてきたんですけど、独立をしたい、独立しようって思うような意思決定を段階的にしていってもらう。さっきのは、もう究極じゃないですか。これまでに独立する人、手を挙げてくださいみたいなね。だけど別にもうちょっと手前でもいいわけですよ。

田村:段階的と言いますと?

高木:例えば、のれん分け制度の説明を皆さんにして、「興味ありますか?どうですか?」と聞いて、興味がちょっとある人もいれば、全然ない人もいるわけじゃないですか。なので、今度興味ある人向けに、経営って何か学ぶ会をこれからやっていきますと、別に勉強会に出たって、のれん分けしなくてもいいんだよ、と。皆さんのために経営は勉強しておいた方がいいですよ、と。

田村:はい。

高木:経営者勉強会に参加しますか?しませんか?どっちにしますか?みたいなものでも良いんですよ。それで参加するって言った10人中のうちの4人とか5人でもいいわけですよ。意思決定してくるわけじゃないですか。今度はそれに対して経営とかを教えるわけです。
経営とか教えていったら、最後の方に、「本当にのれん分けを少し考え始めた人は経営者と、個別で少し食事でもしながら話をしませんか?」みたいな形で、行きますか?行きませんか?みたいな感じで聞いていくんですよ。というような形で、少しずつ意思決定が重たくなってるわけです。

田村:そうですね。

高木:そんなんでもいいわけですよ。

田村:そういう感じで、段階的にどうやったらのれん分けしていくかっていうところを考えて作っていくんですね、そういう制度を。

高木:そうですね、教育しながら意思決定を重ねていってもらうような流れが一番いいんですよね。

田村:なるほど。もう1個質問なんですけど、教育のカリキュラムっていうんですかね、やっぱりすぐ独立したいっていう方もいれば、のれん分けに興味ないって言う方もじゃないですか。そののれん分けが全く興味ない方をあるようにさせるための意識の持って行き方、等どうやってカリキュラムを作っていくんですか?

高木:オーソドックスに行くと、最初は全社員を対象にするんであれば、「キャリア」からですよ。ご自身が将来どうなりたいのか、それぞれがどんなキャリアを歩んでいきたいのかってことをまず考えてもらう。よく「キャリア研修」とかって言いますけど、そういうのが最初のスタートに良いですね。そういうキャリア研修の場を会社が作るわけですよね。
まずはみんなのキャリアをここで考えてみよう、と。のれん分け制度があるかないかに関わらず、基本的に社員の将来がどうなりたいのかっていうのは、どんな会社も考えさせた方がいいと思うんですよね。

田村:はい。

高木:やっぱり将来自分がどうなりたいかっていうことがあって、それが今の仕事に繋がってるかどうかっていう事を実感できるとモチベーションが上がるわけじゃないですか。

田村:そうですね。

高木:それは絶対やった方が良いんですけど、のれん分けのときもまずはそういうのをやる事で、経営に興味がある人とかもいる可能性があるわけじゃないですか。そしたら次に経営について学ぶみたいな感じです。経営について学ぶって言っても、例えば経営って何ですかとか、経営するために必要なこといっぱいあるじゃないですか。例えばマーケティングとかお金の話とかですね。

最初は楽しい経営理念とかマーケティングのお話から入っていって、だんだんお金とか事業計画作りとかちょっと難しい課題に行くわけですよ。そうやって段階的に温度感を上げていくような感じがおすすめですけどね。

田村:なるほど。もう1個質問なんですけど、コンサルの方とか、高木さんとかのような方だと、やっぱりそういう段階的なステップを踏みやすいと思うんですけど、普通の経営者というか、あまりそういう知識がない方もいるわけじゃないですか。中にはもう既に経営者になってそのあたりの経営の知識を事前に習得してる方もいますが、どういう風にしてそのような経営者が知識を教えていくんですか?

高木:そこは経営者それぞれですけどね。会社によっては経営者が自分で体験してきたこと、そういったものをベースにやってるところもありますけどね。でもその辺は、例えば私なんかに相談していただいてもいいですし、税理士の先生とか、その経営コンサルタントの先生とかがついてるような会社さんには相談できる方っていると思うんですよ。

経営者の体験とかっていうのは必ず盛り込んだ方がいいんですけど、それをやっぱり体系化して伝える場というのも必要です。そういうのが難しければ外部の方に協力を仰ぐとかそういうのも必要なんじゃないですかね。

田村:なるほど。分かりました。最後に質問したいことがありまして、先ほどやっぱ経営とかよりもキャリアが大事じゃないかとおっしゃっていました。高木さんがキャリアは大事だと思われた、何かそう思われた原体験というものはありますか?
キャリアを考えさせることがどの従業員さんにもどの経営者にも大事だっておっしゃっていたんですけど、高木さんがそう思われたきっかけは何だったんですか。

高木:私が飲食店で働いてて、そのときに、もうこの会社は絶対潰れるみたいに思った時あったんですよ。会社で働いてても、自分はそのずっと店長から抜けられる見込みもないし、会社が成長してないから上も詰まってるし、将来に対する不安がすごくて、いつかもうこの会社はきっと潰れるだろうから俺は辞めてやるみたいに思ってたわけですよ。

そんなふうに従業員さんが思ってて、会社が良くなるわけないですよね。私はたまたま、今こういう風になってるんですけど、実際コンサルとしていろんな会社さんで関わっても、そういうふうになってる従業員さんって多いわけです。何でそうなってるかっていったら、自分が明るい未来が見えないからなんですね。

田村:はい。

高木:だから、逆に言うと会社は、会社がどうなっていくかみたいなビジョンを示さないといけないんですけど、従業員さんがどうなりたいのか、この会社で働いたらどういう風になれるのか、そういうのを示していかないと、もう絶対そのモチベーションは上がらないんですよ。だからキャリアが全てです。

田村:なるほど。今日は、のれん分けの利用者が現れないっていう会社さんに、そういうところが大事なんだっていうステップをご説明いただきまして、ありがとうございました。

高木:はい、ありがとうございました。
 

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