経営者インタビュー

【経営者インタビュー】株式会社のぶちゃんマン 代表取締役 滝下信夫さん

株式会社のぶちゃんマンは京都市に拠点を置く、ぱんの製造販売「京都伊三郎製ぱん」やレトロパブ「お酒の美術館」を主力事業とする会社です。これまで「京都伊三郎製ぱん」は九州を中心に直営・フランチャイズで47店舗、「お酒の美術館」は京都を中心に29店舗と店舗と順調に多店舗化を進めています。
今回、社員が独立できる道を作ろうと「のれん分け制度」を構築し、コロナ禍にも関わらず、8月1日に第一号の独立者を出されました。
そこで代表取締役社長の「のぶちゃんマン」こと滝下信夫さんに、日ごろの会社経営や今回の「のれん分けでの独立者輩出」に込めた思いを語っていただきました。


常進:本日はお忙しいところ、ありがとうございます。最初に御社の事業についてお聞かせいただけますか。

滝下様: はい。こちらこそ、よろしくお願いします。
当社は祖業である家具販売の「家具宝島」はじめ、製パン業の「京都伊三郎製ぱん」や酒類の買取・販売「ゴールドリカー」、レトロパブ「お酒の美術館」といった事業を直営及びフランチャイズで展開しています。

特に直近では、コンビニとのコラボにより「お酒の美術館」をコンビニエンスストアの一角に出店する新業態「お酒の美術館 コンビニバー®」が好調です。また「京都伊三郎製ぱん」も、2020年には初の百貨店内へ出店したり、九州7県に出店達成したりと、新規出店が続いています。

常進:コロナの影響を受けつつも、新規出店が継続しているのは素晴らしいですね。
多くの事業を展開され、それぞれ成功させていらっしゃいますが、今回は「のれん分け」で独立者を出された「お酒の美術館」事業に絞ってお聞きしたいと思います。
まずレトロパブ「お酒の美術館」事業とは具体的にはどんな特徴があるのでしょうか。


滝下様:当社のお酒の美術館事業は、「世界のお酒をお手頃価格で」をコンセプトに、希少なウィスキーやブランデーといったハードリカー(蒸留酒)のオールドボトルを取り揃えていること、そしてワンコインから提供するリーズナブルな価格設定が特徴です。
気軽に立ち寄って飲んでいただける価格にこだわり、しかも本格的なパブであること、つまり丁寧な接客やお酒の品揃え、雰囲気にもこだわっています。

例えば新業態の「お酒の美術館 コンビニバー®」もコンビニの一角とはいっても、内装はあくまで「お酒の美術館」と同じレトロシックなイメージで、お酒はバーテンダーが提供しているのです。結果的に、これまで本格的なバーはちょっと敷居が高いと感じていた人たちにも、年代を問わずカジュアルにご利用いただけています。

常進:「本格的なバーでカジュアルにお酒を飲みたい」「日常の行動範囲内でサクッと飲みたい」といったニーズを、カジュアルさと本格感の絶妙なバランスでつかまれた気がします。
昔から酒屋さんの店先で日本酒を飲ませるいわゆる「角打ち」はありましたが、その進化系というか…。
続いて、滝下様が「のぶちゃんマン」という会社を経営する上で大切にしていることはどんなことでしょうか。

滝下様: 当社では、経営理念の基に経営を行っています。経営理念は「私たちはやる気・元気・笑顔で夢を運びます!私達は時流に適応し、変化進化し続けます!お客様に愛されなければ、のぶちゃんマンの繁栄はない」です。

常進:なかなかインパクトがありますよね。
滝下様:会社名からして面白いでしょう。何しろ「株式会社のぶちゃんマン」ですからね。

 

そして社是、つまりモットーが「変な人たちがまじめに、楽しく仕事をする変な会社」です。この「変」という意味は、個性のある、ユニークなという意味です。

「のぶちゃんマン」というキャラクターが生まれたきっかけは、バブル崩壊による家具事業の落ち込みを回復するために「いかにお客様に楽しんでもらうか」を考えて扮した“宝物を探しに行くバイキング”。設定は小学校5年生の私自身です。そして会社を救うヒーローではなく、うまくいってもいかなくても、とにかく一歩前に進むために生まれた、私のもう一人の人格なのです。

その後もリーマンショックにより、天国と地獄を見ましたが、業績が回復して再び成長軌道に乗っている今は、「社会への貢献と地域の活性化」をテーマに頑張っていきたいと考えています。

つまり「のぶちゃんマン」は地域の子どもたちの友達であるとともに、当社の社員たちの夢ややりたいことをサポートするプロデューサーなのです。社員たちが「やりたい」と思うことがあり、それが時流に即した社会貢献性や発展性があるものならば、新事業でもなんでもチャレンジしてほしい、そうすることが前述のモットー「変な人たちがまじめに、楽しく仕事をする変な会社」の実現につながっていくのです。

常進:なるほど、会社としても、人としても、「チャレンジしてほしい」という気持ちがあるのですね。ではそういった社員のチャレンジを後押しする一環として、今回のれん分け制度で社員に独立してもらおうと、お考えになったのでしょうか。

滝下様: はい、その通りです。商売の面白さ、働くことの尊さを社員にも本当の意味でわかってほしいからです。
「モノの価値と、売れる・売れないは決してイコールじゃない。」
これは私が苦しい時に思い出す、露店商時代の母の姿から学んだ「商売の原点」です。
いかに相手の心を動かして、モノを売っていくか…商売は人と人の触れ合いによって生まれるもの。

私は今まで自分の商売道を貫く中で、楽しい思いも、辛い思いも、恐らく人一倍経験してきました。「これだ!」と数々の勝負をかけて、成功も失敗もし、そして毎回諦めずに再起を図ってきました。諦めなければ失敗のままでは終わらないのです。

あらためて商売とは、すさまじいものです。
その商売が生む面白さ、感動、そして無限の可能性を社員に実感してもらいたい。そのためには、自分で商売しないとわからないと思うのです。

ただ、私が失敗を重ねて成功へ近づいてきた険しい道のりを、社員に追体験してほしいとは思いません。
それよりは勇気を出して経営にチャレンジし、社員時代以上に真剣に目の前のお客様に喜んでいただくことを考え、そして結果が変わっていく楽しさ、充実感を、一人でも多くの社員に味わってほしいと思います。
そのために、自分で独立するよりも成功確率を高めた独立支援制度が「のれん分け」なのです。


常進:なるほど。商売の面白さ、働くことの尊さを社員の方にも体感してほしいけれど、ご自身が経験されたご苦労を部分はなるべく取り除いてあげたい、という想いでのれん分けでの独立を推奨されるのですね。

滝下様:はい。先日第一号の独立者にインタビューした中にもあったのですが、当社に入社せずにバーを開店していたら、成功できるかどうか本当にわからない不安があったと。当社のお酒の美術館直営店で、社員として経営に必要なことを学び、お客様もついている状態で独立できたことが、本人にとっても、ご家族にとっても独立する上での安心材料になったようです。

常進:私も独立までの記録とインタビュー動画を拝見しましたが、とても感動しました。独立者の不安を取り除く、というのは、のれん分け制度で独立者を輩出する上では、外せないポイントだと改めて認識しました。
動画を拝見していて「会社が独立を応援してくれている」「独立しても仲間だ」という安心感があるのではないかと思いましたが、そのあたりはいかがでしょうか。

滝下様:私は「のれん分けでの独立」に興味を持った社員には、可能な限り独立する機会を与えたいと考えます。実際に第一号独立者の活躍を見て、すでに次の候補者も準備に入っています。

独立までのバックアップとしては、まず業務に必要な経験は、社員として、お酒の美術館直営店で身に着けられるということです。
バーを経営するためには、お酒の知識はもちろんお客様に気持ちよく過ごしてもらうための店づくり、接客がとても重要です。

そのために必要なスキルやノウハウは徹底的に現場で指導します。そしてそのうえで独立が決まった社員には、独立前も、独立してからも仲間としてバックアップしていきます。
まずはお店の売りとなる貴重なお酒を安定的に納入すること、そしてメニュー開発やお酒の美術館の広告宣伝等、グループ全体で知名度を上げることで、お互いが繁栄していけると考えます。

常進:御社が発展することで、独立者も発展していく、独立者の店が繁盛することで、御社のお酒の美術館事業も存在感を増していく…まさにWin-Winの関係ですね。
御社の独立支援制度「のれん分け」について、もっと詳しく知りたい場合は、どうしたらよいですか。

滝下様:その場合はぜひ当社HPをご覧いただければと思います。会社の理念はもちろん、それぞれの事業について、最新の動きを情報発信していますので。
その結果、将来ののれん分けを目指して入社される方が増えると、より多くの「商人(あきんど)」を世の中に経営者として輩出したい私としては、とても嬉しいです。

常進:今後はぜひ御社の事業と企業理念に共感し、「のれん分けで独立」に興味を持った方に入社いただきたいですね。最後にそういった方への社長からのメッセージをいただけますか。

滝下様:今回の「のれん分け制度」は、社員のチャレンジを後押しするとともに、私の「商人(あきんど)といえる経営者を輩出したい」想いを実現する一歩でもあります。
なので、会社だけでなく私自身も、経営者の先輩として全力でバックアップしていきます。
ぜひ「のれん分けで独立したい!」方からのご連絡をお待ちしています。

常進:本日はありがとうございました。
滝下様:こちらこそ、ありがとうございました。

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