ネットラジオ『多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所』は、弊社代表の高木と社労士の田村陽太が、飲食店、整体院、美容院等の様々な店舗ビジネスの「多店舗展開」を加速させるために重要な事を対談形式でお話しするラジオ番組です。
【ハイライト】
・相手と話す上で緊張しないコツ
・加盟店が儲かる仕組み作りに必要な事
・加盟店同士での売上奪い合い現象
・自社の強みの磨き方
・自社の強みは非効率な部分にあり
多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所。この番組は株式会社常進パートナーズの提供でお送りいたします。
店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠が最速・最短で年商30億、店舗数30超を実現する実証されたノウハウをコンセプトにのれん分け制度構築、FC本部立ち上げ、立て直し、人事評価制度の整備など飲食店、整体院、美容院などの様々なビジネスの多店舗展開を加速させるために重要なことを対談形式で分かりやすくお話しする番組です。
田村:こんにちは。パーソナリティーの田村陽太です。配信第20回目となりました。本番組のメインパーソナリティーをご紹介します。店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠さんです。よろしくお願いします。
高木:よろしくお願いします。
田村:高木さん、20回目とキリのいい数字が来ましたけれども、どうでしょうか?
高木:20回ね。私、今メルマガを送ってるんですけど、メルマガが今60何回とかなんですよ。やっぱり60何回とか言うと結構頑張ってる感じがあるわけですよ。週に1回やってるので1年半ぐらいですか。だからもう20回だと本当ようやくスタートした感じ(笑)
田村:やっとピストルがバーンと鳴ったぐらいですか(笑)
高木:まず20やったら次は50ぐらいやるとちょっと違った物が見えてくるかもしれないすね。
田村:20回やってみての手応えはどうですか?ポッドキャストを配信してみて何か思ったことはありますか。
高木:ようやく慣れてきたっていうと感じがあるんですけどね。最初って緊張するじゃないですか。今までやったことないことですからね。でも最近だんだん慣れてきまして、徐々に自分の話したいことを話せてきてるなっていう感じもあるんで、最初よりどんどん良くしていけるんじゃないかなと思いますね。
田村:リスナーさんもそれはびっちりと伝わってると思います(笑)
高木:そうですか(笑)
田村:高木さんでも緊張するんですね。緊張しないような人だと思ってたんですけど。高木さんも緊張されるんですね。
高木:私めちゃくちゃ緊張しいなんですよ。緊張しいなんですけど、職業上もうずっと25歳ぐらいから経営者を相手にする仕事してたんで、だからもうそれを出さないみたいな訓練がされてるわけですよ。慌てたり、ヤバいってちょっと焦ったりするようなものは、外に全て出ないようになってるんですよね。
田村:それは出さないためにどうしてるんですか。どういう心の仕組みになってるんですか。
高木:これってもうトレーニングで、前お話したと思うんですけど、スーパーバイザーやってるときにロープレって何回もやってて、「今はもう慌てていて何言ってたかわかんなかった」とか先輩方にすごい突っ込まれて、そういったものを一切外に出さない訓練をしてるんですよ。
田村:なるほど。慌てないような感じの態度というか。
高木:そう。今でも緊張すると手汗がすごかったりするんですけど、それがもう顔には一切出ないんですよ。
田村:なるほど。顔に出てるよっていうのを先輩からいろいろ言われて、自分で改善していったみたいな感じですか。
高木:そう。常に落ち着いて冷静に対処するっていう感じで、ですから職業病ですよね(笑)
昔はこんな感じじゃなかったんですけど。
田村:なるほど(笑)昔は高木さんにもそういう葛藤があったんですね。
高木:やっぱりなんでも答えられる人なんていないじゃないですか。だからわかんないことを聞かれるときとかもありますし、「ヤバい、どうしよう」みたいなことって当然あるんですけど、そこは1回間を取って心を落ち着かせて話すとかね。それだけでも全然違うわけですよ。
田村:高木さんにいつも僕が質問していますけど、そんな感じが微塵もなかったので、新たな高木さんの一面が見えて良かったです、今日は(笑)30回目指して頑張りましょう!
高木:はい!
田村:はい、高木さん、今日も質問が来ていますのでこちらお話していきたいと思います。
「フランチャイズ展開を成功させるためには何がポイントになりますでしょうか。」という質問なんですけども、お答えください。
高木:なるほど。フランチャイズ展開の成功って、これやったら問題ないですよみたいなものっていうのはないわけですよ。すごくたくさんやらなければいけないことがあるんで、フランチャイズって結構難しい仕組みなんですけど、あえてこのポイントを一つに絞るってなると、「加盟店が儲かる仕組み」をどれだけ本部が本気で作れるか、ここに尽きるんじゃないですかね。
田村:ちょっと詳しく説明してもらってもよろしいでしょうか。
高木:フランチャイズの仕組みって、加盟者の側から考えるとわかりやすいと思うんですけど、基本的に自分でやった方が同じ結果を出せるんだったら、儲かるわけですよ。ロイヤリティがないですから。
田村:はい。
高木:だけど、それが難しいからフランチャイズ本部に入るわけじゃないですか。
田村:そうですね。自分で独立せずに、加盟者として経営者になるってことですね。
高木:そう。それは自分でやるよりもフランチャイズ本部のノウハウを提供してもらって、そこにお金を払ってでも儲かるから、基本的にはフランチャイズに入るっていう選択をするわけですよ。にもかかわらず、加盟金とかロイヤリティを払って利益が出ないっていう話になると、いやいやちょっと待てと(笑)
田村:はい(笑)
高木:もしかして自分でやった方がよかったみたいな話になるわけじゃないですか。なので、フランチャイズって本部が構築してきた成功するシステム、つまり儲かるシステムですよね。これを基本的に加盟者に提供するものですから、だからやっぱり何としても加盟者に儲かってもらう必要があると。逆に儲かってる限りにおいては、多少その本部に不備があっても基本そんな大きな問題にはならないんですね。
田村:なるほど。トラブルもそんな大きな事は発生しないと。
高木:はい。
田村:本部としては加盟者がいつでも利益出せるような仕組みっていうのを考え続けなきゃならないっていう事ですね。
高木:やっぱりそこにはこだわらなければいけないですよね。よくある失敗例でいうと、店舗の展開を優先しすぎて、加盟店の1店舗1店舗の収益よりチェーン全体の売り上げとか店舗数を追求して展開を急いでしまったりする事です。そうすると同じチェーン内で競合が発生したりして、チェーン全体が成長してるんだけど、1店舗1店舗の収益性が落ちている。
田村:はい。
高木:そうすると加盟店って1店舗1店舗じゃないですか。だからチェーンが伸びてたって加盟店が儲からなくなったらそれは怒るわけですよ。ここってやっぱ難しくて、フランチャイズ本部としては当然チェーン全体の発展を目指すんですけど、一方で加盟店単体の収益というのは常にウォッチしていかなきゃいけないですし、儲からなくなってきてるんだったら出店を止めた方がいいですかね。
田村:なるほど。ちょっと初歩的な質問で申し訳ないんですけど。多店舗展開していって3店舗5店舗と増えていくじゃないですか、さっきおっしゃっていた、店舗同士で売り上げを食っていってしまうってどういうことなんですか。
高木:基本的に多店舗展開するときって、同じブランドが増えていくことによって、お客さんの信用力が高まっていく効果ってあるじゃないですか。それを実現するには、近いところに出店しちゃった方が効果はあるんですよ。というのは、例えば東京に店舗があって、その後大阪に店舗を作って、福岡に1店舗を作るとかって言ったら、東京に住んでる人は1店舗しか知りえないじゃないですか。
田村:はい。
高木:だからそうやって遠くに出してくと、お客さんの信用力っていうところはなかなか上がっていかないですよね。だけど、例えば私〇〇駅って所に住んでいるんですけど、〇〇駅にあった1店舗が3店舗に増えたって言ったら、私から見たら1店舗よりも3店舗あった方が信頼感あるわけなんですよ。
田村:そうですね。
高木:その代わり、近いんでお客さんの食い合いが生じる可能性はあるわけですよ。やっぱり商圏が被らないギリギリのラインで出店していくっていうのがセオリーなんですよね。
田村:なるほど。そういうのを店舗展開する上でまず考えていかなきゃいけないんですね。
高木:そう考えたときに、出店を優先して出せるところにどんどん出していくってなると、やっぱり一部で重複して出店してしまったりするとかがあるわけじゃないですか。加盟店の1店舗当たりの売上が落ちているのに、そこを見ないで、どんどん出店していくってなると、同じ事があちこちで起きるわけですよ。
田村:はい。
高木:そのときはやっぱり1回立ち止まって、うちの商圏ってどれぐらいの範囲が適正なんだろうかをちゃんと分析したりして、1店舗1店舗の競争力が保てるような体制を整えた上でやっぱり店舗展開しなきゃいけないですね。
田村:なるほど。もう1個質問したいんですけど、本部の方がいろいろ商圏の分析とかして、ここに立地させようかなとか新しい店舗はここに決めようとかって考えると思うんですけど、加盟者さんと一緒に話し合って決めるんじゃないですか。加盟者さんと本部の方で決めるんじゃなくて、それは本部の方で一方的に決めていった方がいいですか。
高木:加盟店の方で出したいところを持ってきてもらってもいいんですけど、そこは本部がちゃんと見極めなきゃいけないですよね。ちゃんとそこの商圏っていうのを本部が調査して、そこで出しても加盟店の利益がちゃんと取れるし、チェーンとしても収益を最大化できるかどうか、そこは見ていかなきゃいけないですね。
田村:なるほど。それがやっぱ大事なんですね。先ほど加盟者の利益を上げていく事が、フランチャイズを成功させるための秘訣だとおっしゃっていたと思うんですけど、リスナーの皆様が自分たちでできること、今のうちからできること、まず何から始めたらいいかちょっと教えてもらいたいんですけど。
高木:やっぱり自社のビジネスの強みとか、お客さんに選ばれてる理由は何なのかっていうところを特定していただいて、そこを徹底的に磨いていく。例えばうちは接客に強みがあるっていうんだったら、「接客」って言っても抽象的なわけじゃないですか。
田村:そうですね。
高木:だから具体的にどういうポイントが、他社と違うポイントなのかとか、お客様満足度を上げるポイントなのかっていうのをちゃんと特定して、それを例えばマニュアル化したりして、全店に徹底させるとかね。そういう自社の強いポイントを明らかにして、それを伸ばしていく取り組みというのはやっぱり大事ですね。
田村:なるほど。根づかせていくって事がやっぱり大事なんですか。
高木:そこを具体的な形でマニュアルみたいなものにして、加盟店に渡して展開していければ、加盟店もそれ通りにやれば儲かる可能性って上がってくるわけじゃないですか。なのでそこはやっぱり本部が徹底的に研究して、仕組みにして、加盟店に提供するわけですね。
そこがわかってなかったら、そもそも「成功の再現」ができないわけですよ。
田村:はい。
高木:そこは自社しかわかんない所だと思うんで、そこを掘り下げていかれるといいんじゃないですかね。
田村:なるほど。以前の回とかでも掘り下げるコツっていうお話を聞いたと思うんですけども、加盟者側にうちの強みはこうだよっていう風に説明していくと思うんですけど、それって、他の会社さんとかも似てたりとか、やっぱり似たり寄ったりなところもあると思うんですよ。そこを自信持って加盟者に伝えるときに何かポイントってあるんですか。
高木:これはなかなか難しい問題なんですけど、着眼点として自社の強みっていうのは、だいたい非効率な部分にあると思うんですね。効率が悪くて他社がやらないことに基本的に強みがあると思います。どういうことかっていうと、例えば飲食店とかで、タッチパネルのオーダーシステムとかって入ってるじゃないですか。
田村:ありますね。最近増えてきてますよね。
高木:そうそう。ああいうものを使って、オペレーションを効率化して、人件費が低いみたいな会社とかってあると思うんですよ。でもそれが差別化になるかっていったら、ああいうのって結局、お金を出してそのシステムを入れて、要は効率化すれば誰でもできることの訳じゃないですか。
田村:そうですね。
高木:確かにそういう取り組みって、結構いろんな会社が同じことをやりやすいんですよ。だけど、非効率なことってなかなかみんな真似しないわけですよ。例えば私がお付き合いある飲食のフランチャイズ本部で、めちゃくちゃお客様に対して手紙を書くっていうところに力を入れてる本部があるんですね。
田村:すごい。
高木:お客さんが来たらお客さんの名刺を何とかして入手して、数日以内に必ずお礼状を出す。そういうシステムが構築されてるんですよ。
田村:すごい人手がかかってますね。
高木:めちゃくちゃ面倒くさいじゃないですか。コストもかかるじゃないですか。
田村:自筆なんですよね。
高木:そうそう。そこの社長とお話すると、「暇な時間があるんだったら手紙書け」みたいな感じなんですよ。
田村:うわあ、すごいな。
高木:それってめちゃくちゃ効率悪いんですけど、誰もやらないわけですよ。だからそれをやるっていうのが、圧倒的な強みになるじゃないですか。なので、やっぱりそういう他社ではなかなかできない、非効率な部分に結構強みがあると思うんで、そういったところを探していただいて、それが見つかったらもう胸張って言えますよね。
田村:なるほど。そこをやっぱり加盟者に対しても自信を持って伝えていけると。
高木:はい。
田村:そういう自社の強みとかの洗い出しっていうのも貴社の方でやっていただけるんですか。
高木:ビジネスのことを一番知っているのは会社なんですよね。だけど結構ここは難しくて、というのは自分たちにとって当たり前になってしまっているっていうのがなかなか難しいポイントで、自分たちでやっても見つけられないというケースは確かにあるんですよ。
田村:よく聞きますよね。
高木:そういう状況にあるのであれば、繁盛してるお店であれば絶対そういう強みが眠ってるので、そういうときにはご相談いただければ、第三者の立場から、それってすごいですねという風に見つけられるんじゃないかなと思います。
田村:なるほど。今日はフランチャイズを成功させるためのポイントという事で高木さんにいろいろとまとめていただきました。今日はありがとうございました。
高木:はい、ありがとうございました。
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