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withコロナ時代に必要なFC本部や加盟店のマインドセットとは

6月も半ばを過ぎ、新型コロナ感染症の影響は残りつつ、徐々に日本経済が動き出しました。
「新しい生活様式」のように、目に見える行動の変化と同時に、目に見えない消費者マインドまで変わってきているようです。

この様な環境下では、商品やサービスを提供する側のF C本部や加盟店のマインドも変わらなければならないでしょう。
今回はwithコロナ時代に合わせ、F C本部や加盟店が、どうマインドを変えていくべきかについて触れていきます。

業界の枠が無くなりつつある時代

今回のコロナ禍では、新たに業種・業態を超えた競合状況が発生しました。
例えば、外食・飲食業界では、高級飲食店が店舗より低い価格でテイクアウトを開始したことで、店舗全体の客単価が崩れ始めました。
逆にイートインの席数削減を迫られたことで、価格を上げて客単価を確保せざるを得ない業態もあったようです。

テイクアウトという切り口から見ると、前述の飲食店とコンビニやデパ地下の中食は競合です。
これまで外食、中食とすみ分けていた業種・業態が全て競合になったのです。

ホテル業界では、テレワーク用に時間単位で部屋の貸し出しを始めました。
このサービスは、カラオケ店やウィークリー・マンスリーで部屋を提供する不動産業も始めており、ホテル業界・サービス業・不動産賃貸業が全て競合と言えます。

一方、コロナ前から業界の枠を超えた競合は発生していました。
例えば美容業界では、美容院の一部はネイルやマッサージ、脱毛施術まで施すようになっていましたし、1000円カットの理容室でも、時間の有効性や経済性から女性のお客様も増えていたようです。

また子供向け教育サービスにおいても、2020年小学校のプログラミング教育必修化に伴い、プログラミング教育が盛況です。
プログラミングがコアなマニア向けのものではなく、教育の一貫となりました。この結果、塾等の教育サービスと競合しています。

これらのように、新しい販売手法を提供するということは、新たな競争相手も増えることを自覚しなければなりません。
これまで意識していた競合の枠を超えて対策を考えなければ、せっかく新しい販売方法を提供しても生き残れない時代といえるでしょう。
“業界”という枠はもはや無い時代、という認識が必要です。

同一ブランドであっても立地特性により商売の仕方が変わる

コロナ禍により、各種飲食店ではイートインによる食事の提供に制約が加わったことから、提供方法に様々な工夫を施しています。
例えば、お弁当のテイクアウト販売、自社によるデリバリー、デリバリープラットフォームの活用、食材通販、ゴーストキッチン等、様々です。

この数カ月、試行錯誤してきた企業は、どの販売方法が自社に適しているか、見えてきたのではないでしょうか。
特にテイクアウトやデリバリーにおいては、各店の立地特性で優劣がつき始めています。
同じブランドの業態であっても個店特性によって差が出てきているのではないでしょうか。

テイクアウトであればお客様は店舗へ足を運ぶため、やはり店前や近隣の通行量が重要です。
デリバリーであればお客様の動きが天候に左右される立地で強みを発揮するため、商圏内の世帯数や昼間就業者数が重要です。

F Cビジネスにおいては、同じオペレーションでお客様へ商品やサービスを提供することが原則ですが、今後は、立地特性に合わせた提供方法を容認する、同じブランドのF C契約の中でも異なる販売手法を柔軟に検討する、といった認識がFC本部には必要となるでしょう。

例えば、統一されたオペレーションを前提として加盟店を指導してきたコンビニ業界においても、24時間営業について、加盟店自ら判断することを容認し始めました。
これは全てが同じである事がリスクになり、F C契約で全てを縛ることの限界とも言えます。
逆に言えば、自ら判断して、自己責任において自ら行動に移すことが加盟店にも求められている、ということでもあります。

個店に合った異なる販売手法を容認する際に必要なFC本部の指導方法

個店に合った販売手法の提案は、地域密着型商売の本質と言えます。それは地域のお客様の多様な需要に応えるとともに、自粛ムードからお客様が戻ってくるスピードが、地域や立地により異なるからです。

なので本来、店舗特性により最適な販売手法は異なって当然であり、その店に合った経営・オペレーション指導ができるよう、F C本部も加盟店指導の在り方を見直すタイミングと言えます。
同一化されたオペレーションばかりではない指導の工夫は必要なものの、加盟店に寄り添ったFC本部の姿勢は、加盟店のやる気を促すことにつながるでしょう。

しかし販売手法が異なれば、それぞれのオペレーションも異なり、必要な知識やスキルも異なります。
S Vにとっては守備範囲が増えるため、力量にも差が生まれます。
FC本部としては、SVに対する新たな研修方法を準備しなければならないでしょう。

その他にも販売手法の変更は、加盟店に様々な作業や投資の負担を発生させます。
例えば、注文の取り方、デリバリーの方法、温度管理、決済手段、食材の納品方法といったオペ―レーション変更や道路交通法はじめ各種食品営業許可の申請、必要な備品購入による投資等です。
これらを加盟店任せにせず、実態に合った様々なパッケージを提供でき、加盟店指導できるF C本部の支援体制の確立が求められるでしょう。

今はストアロイヤリティを高めるチャンスと捉える

これまでのお客様を迎えられない苦しさから解放され、お客様が来店される喜びを実感している加盟店・スタッフは、今まで以上にお客様への感謝の気持ちを持っています。
「ありがとうございました」の一言をとっても、今まで以上に気持ちが乗っているようにも思えます。
きっと表情や声のトーンにも現れているはずです。

「お客様に対する感謝の気持ち」を絶やさず持続させるために、今こそ「フレンドリー研修」を強化するタイミングです。

お客様の立場から見ても、外食することの楽しさ、爽快さ、喜びを感じている時です。
お客様と店舗スタッフの気持ちが一致している今こそが、ストアロイヤリティを高めるチャンスなのです。

新しい商品や販売手法を提案する社内コンテストや、加盟店スタッフを巻き込んだ接客コンテストなど、全社一丸となったイベントで、「お客様へ感謝する」マインドを高める仕掛けがあってもいいでしょう。

店頭販売における一時的な規制緩和へのFC本部の対応

国土交通省は、新型コロナウイルスの影響を受ける飲食店への緊急措置として、テイクアウト提供や野外テラスでの食事提供のための、一時的な道路占用の許可基準を緩和しました。
占用料も徴収されないようです。
飲食店や小売店にとっては歓迎したい動きですが注意も必要です。

例えば、飲食店にとっては出来立てを提供するのではなく、冷めた料理を提供することになります。また惣菜や弁当を提供する業態やコンビニは、店内では厳重に温度管理を行っているはずです。
こういった店内で実施しているような管理が、路上の店頭でも求められるということです。

気温25度を超える夏日も増え、西日本・関東甲信越では梅雨入りとなりました。
店頭でのテイクアウト販売は、食中毒のリスクを考えると慎重でなければなりません。
FC本部としては、テイクアウト提供や野外テラスでの食事提供は、全く商売の仕方が異なると考えておくべきです。

そして実施を認める場合は、必要な営業許可や必要な販売オペレーションを、保健所に確認しながら実施することが賢明です。
不思議なことですが、都道府県によって求められる設備が異なるのも実情です。

同時に確認したいのが、各種営業許可の更新期限、異動や退職等で発生する食品衛生責任者の変更です。
案外不備も見つかるものです。
営業許可に不備があれば営業停止にもなりかねませんので、この機会に全店の総チェックをしてみてはどうでしょうか。
店舗の看板設置に伴う道路占用料についても、加盟店任せであれば、払い忘れもあります。
併せて確認してみましょう。

まとめ

これからのFC本部と加盟店の関係は、F C契約で互いの役割を明確にしながらも、意見を出し合い、新しいビジネスモデルを一緒に進化させていくことが必要ではないでしょうか。
本部でコントロールすべきことはF C契約で約束をし、加盟店自ら考え行動することも促す、このようなバランスが求められているように思います。

結果として加盟店が経営者・商売人としての自覚を持ち、互いに切磋琢磨する真の対等なビジネスパートナーと位置付けられる、これが今回のコロナ騒動で見えてきた、これからのフランチャイズビジネスのあり方ではないでしょうか。

社会が変わったことで新しいチャンスも目に見え始めました。
FC本部は不断の努力で、加盟店を新しいステージへリードしていただきたいと思います。

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