ネットラジオ『多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所』は、弊社代表の高木と社労士の田村陽太が、飲食店、整体院、美容院等の様々な店舗ビジネスの「多店舗展開」を加速させるために重要な事を対談形式でお話しするラジオ番組です。
第56回『リラクゼーションサロンを経営しています。経営が上手くいっている企業と、上手くいっていない企業の違いにはどのようなものがありますか?』というテーマで店舗ビジネス専門コンサルタントの髙木悠が熱く語ります。
【ハイライト】
・経営が上手くいっている企業の共通点とは?
・会社の課題の深掘りをする為に必要な事とは?
・他社の成功体験を真似る事の是非について
・『青い芝生現象』に陥ってませんか?
・『ベストな策を探し続けて挑戦を怖れてませんか?』
多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所。この番組は株式会社常進パートナーズの提供でお送りいたします。
店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠が最速・最短で年商30億、店舗数30超を実現する実証されたノウハウをコンセプトにのれん分け制度構築、FC本部立ち上げ、立て直し、人事評価制度の整備など飲食店、整体院、美容院などの様々なビジネスの多店舗展開を加速させるために重要なことを対談形式で分かりやすくお話しする番組です。
田村:こんにちは。パーソナリティーの田村陽太です。配信第56回目となりました。本番組のメインパーソナリティーをご紹介します。店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠さんです。よろしくお願いします。
高木:よろしくお願いいたします。
田村:高木さん、今日も頑張っていきましょう。
高木:はい。
田村:本日のテーマはこちらとなっております。「リラクゼーションサロンを経営しています。経営がうまくいっている企業とうまくいっていない企業の違いにはどのようなものがありますか。」ということなんですけど、経営がうまくいっている、行っていないことの違いを教えていただきたいです。
高木:これは結構ふんわりしたご質問ですけど、ある種核心を突く質問でもありますよね。
田村:この質問者の方は果たしてうまくいってるんでしょうか?(笑)
高木:もしかしたら始めたばっかりなのかもしれないですね、この感じだと。
田村:うまく行っている、行っていないというのはそもそもまず何なんですかね。ちょっと高木さんが思う事ってありますか?
高木:経営者が最初に事業を始めた時にはこういう風になりたいとかっていう思いがあるわけじゃないですか。それ通りに行っている企業とそうでない企業でしょうね。
田村:自分の思い描いた将来像とちょっとかけ離れたところにいるというのがうまくいってないみたいな感じですかね。
高木:そうじゃないですか。
田村:なるほど。どのような違いというか差別化できるようなポイントみたいなところなんですけども、高木さんの何かワンポイントアドバイスというかありますか?
高木:これはありますね。これはもう明確な違いがやっぱりあります。
田村:それは何でしょうか?
高木:うまくいっている企業っていうのは、まず前提としてどんなにうまくいっていったって、何がしかの課題って企業である以上、もちろんあるじゃないですか。こういうことを解決しなければいけないみたいなことですね。
田村:はい。
高木:だからそのために、こういうことに取り組みますみたいなものがあるじゃないですか。それを極めて明確にお持ちであるっていうことじゃないですかね。
田村:なるほど。うまくいっている企業のポイントという事ですか。
高木:そう。うまくいっている企業っていうのは、ここが今の悩みとか問題であるって捉えられるわけじゃないですか。そこ自身もかなり具体的に特定できるわけですよ。例えば人の悩みって言ったら多くの企業が抱えていると思うのですよね。
田村:従業員さんの雇用とかそういう悩みですよね。
高木:そうそう。例えば人がいつも足りないなってふんわりした悩みってあるわけじゃないですか。うまくいってない企業っていうのは大体そういう悩みの持ち方しているんですよ。「なんか人が足りないなあ。」「どうしたらいいかなあ」みたいな悩みで終わるんです。
田村:悩みだけonlyみたいな(笑)
高木:そう。だけど経営がうまくいっている企業っていうのは、そこから少し掘り下げられているというか、何故うちはいつも人で困っているんだろうなと考えられるのです。採用の問題なのか教育の問題なのか、定着の問題なのかとか切り分けられるじゃないですか。
田村:はい。
高木:その時に、「そもそも採用が取れてないよね。何故採用が出来ないんだろうね。いや、そもそも経営者の考えとかが仕事を探す人に伝わっていないのではないか?」とか、そういったところまで具体的に掘り下げられていて、なので私達の会社はここ半年とか1年でこういうことをやりますというところまでまず特定できているのが大きな違いだと思いますね。
田村:確かにそうですね。そこまでできていれば次のアクションまで繋がっていきますよね。
高木:そう。これは私達の会社が本当に大事にしていることでもあるのですが、例えば今悩んでいることとかってあるじゃないですか。今悩んでいることとか問題点みたいなことっていうのはこれまでの事業活動の結果、生じてきたものじゃないですか。
田村:はい。
高木:それを解消したいと思ったら、今までの事業活動を絶対的に変えなきゃいけないですよね、ちょっとでもいいので。同じ活動をしていたら、同じ結果しか出ないじゃないですか。
変えなきゃいけないので、ではどこの何を変えるんですかっていうところをちゃんと決めてそれを実践しない限り違いって出ないですよね。
田村:そうですね。
高木:それをやると、大体失敗するわけですよ。10回やったら、7回8回ぐらい多分失敗するのだと思うんですよね。だけど1回2回ぐらいはうまくいくわけじゃないですか。
田村:そうですね。
高木:7回8回失敗してもそれって無駄じゃなくて、そういうやり方をすると駄目なんだなってわかるから、それをやらなくなるじゃないですか。残った1個2個の成功を続けていくと企業と発展していくと思うんですよ。だからうまくいくのだと思うんですよね。
田村:はい。
高木:だけどモヤモヤっとそこを特定できてない会社さんっていうのは、そもそもそれが進んでいかないじゃないですか。従来の活動がそのまま続いていくので。だからいつまで経っても同じレベル感の問題で悩み続けるのですよね。
田村:前進しないですもんね、事業がね。
高木:絶対しないじゃないですか。だから、そのもしこの方が今うまくいってないって思うのだったら、そもそもうまくいってないと思うのは何なのかということをできるだけ掘り下げて、一番優先順位の高いものから特定すべきですね。
田村:なるほど。ちょっと一つ質問したいんですけども、僕自身も苦しかったですし、多分リスナーさんも同じように悩まれていることだと思うんですけども、自分たちの悩みが何なのかを掘り下げる作業って、まず何したらいいのかもわかんないですし、考えること自体苦しいというか辛い経験じゃないですか。
高木:はい。
田村:それをどのようにして考えていけばいいのかっていうコツってあるのですか。
高木:これは多分紙に書くことだと思いますよ。
田村:なるほど。といいますと?
高木:だから言葉、つまり口で喋っている限り非常に曖昧で、喋っている感じでやっている感はあるんですけど、これは文章を田村さんも書いているのでわかると思うんですけど、口で喋ることって文章に書けないんですよ。
田村:そうなんですよね。
高木:違いは、口で喋っていることっていうのはだから曖昧なんですよね。それを文章で書こうとすると曖昧じゃ許されないじゃないですか、形が残るから。だから書けなくなるんですよ。苦しいんですよ。だから書けってことですよね。
田村:それをちゃんと確固たる形で喋れるようにまずは考えを固めるために、ブログとか文章で書くという事ですね。
高木:そうそう。だから何が困っているのかとか問題の原因がわかんないって言うのだったら、まず困っていることを書きなさいっていう話ですよね。多分最初に書くことってフヤフヤとしていると思うのですよ。
田村:はい。
高木:だからそれって具体的にどういうことですかっていうことを、どんどん深堀りをしていくわけですよね。これはもう苦しいんですよ。
田村:高木さんも苦しいですか?(笑)
高木:苦しいじゃないですか、そこは!(笑)
田村:苦しいですよね。
高木:そうそう。苦しいし、それを自分がそうやって定期的に書いて、それをマネジメントしていくっていうのはもう本当に大変なんですよね。でもそこをだから特定して、結局今の悩みを解消するための方策はこれですっていう風に具体的な行動まで繋げない限り、行動がそもそも始まらないしゆえに結果も変わらないじゃないですか。
田村:そうですよね。もう1個質問してもいいですか。これもリスナーさんとか、結構思われている悩みだと思うんですけど、これだけ今企業がたくさんある中で、いろんな成功体験があるじゃないですか。いろいろテレビとか例えばガイアの夜明けとかでも結構成功している企業さんを見ていて、そういう他の企業さんがやっていることをパクッた方が早いですし、自分でそんな悩みとか深く掘り下げるよりも、そっちの方が時間短縮になって楽じゃないかって思う経営者もいると思うんですよ。
高木:はい。
田村:そういう考えよりもやっぱり悩まなきゃ先に進まないものですか?事業が上手くいくためには。
高木:そうですよね。自分が解決しなければいけない問題はここだっていうところまでたどり着いて、それを解消するために例えば他社が良い取り組みをしているんだったら、それはパクッた方がいいと思うんですよ。だけど自分の悩みも特定できてないのに、なんかあそこの会社は良さそうだから、あれを取り入れようっていうのは、私は「青い芝生現象」と呼んでるんですけど。
田村:それは何でしょうか?
高木:隣の芝生が青く見えちゃっているのですよ。これは、私もコンサルタントとしていろんな企業に関与していますし、私もそうなのでよくわかっているんですけど、隣の芝生って青くないんですよ。
田村:えっ違うのですか?
高木:基本的に青く見えるんだけど、芝生が青い人っていうのが、芝生を青くするために、ものすごい苦労をしているんですよね。その裏にはもう我々からは見えない本当に努力の積み重ねがあって、その結果青くなっているケースがあるわけですよ。
田村:はい。
高木:その表面だけ切り取って青そうだからってやったって、その裏が無いんだから青くなるわけなくて、大体枯れちゃうわけですよ。
田村:なるほど。
高木:だから、もう楽できないですよっていうことです。もうほとんどの会社がそう。だからみんないいところを切り取ってそう言うから、そうやってやったらできそうだなと思うじゃないですか。
田村:絶対思いますよね。
高木:そうそう。うちなんかにもよく、「いやあ、Web集客してるなんてすごいですね。やり方教えてください。」とか言われることがあるんですよ。それはでも、「こうやって、こうやって、こうやったらできるんだよ」って一言で言ってすぐできるような代物じゃないんですよね。
田村:その積み重ねやプロセスがありますもんね。
高木:そう。だからその本質までパクれればいいと思うんですけどね。まず例えばうちのやり口をちゃんと導入しようと思ったら、まずブログとメルマガを週1回必ず書くことみたいなところがもうスタートなんですよね。
田村:はい。
高木:それができない人にはもう絶対に再現できませんっていう事で、見た目ほど青くないわけじゃないですか。だから、それって結構危険な発想なんですよね。他所がうまくいってるし、うまくいってそうだからそれを取り入れるっていうのは。
田村;はい。
高木:それよりはちゃんとご自身の悩みっていうのを深掘りして、これだって思ってそれを解決する取り組みをやった方が良いです。そこは他所のものを入れたりしてもいいのでしょうけど、これを積み重ねていくと、次第に芝生って青くなっていくじゃないですか。
田村:なるほど。
高木:でも外からはその芝生が青くなっていることしか見えないから、みんなそれをパクリに行くんですけど、いやいや、それをするためにはこれだけの積み重ねがあるんですよっていう話ができるじゃないですか。
田村:そうですね。なるほど。そう簡単に一筋縄ではいかない感じなんですね。
高木:そうですね。
田村:はい、わかりました。ありがとうございます。もう結構時間が近づいてきたんですけども、最後にもう1個だけ質問してもいいですか。
高木:はい。
田村:いろいろと自分たちで悩み悩んで考えていく必要があるっていうことをお話いただいたと思うんですけども、最終的に行動に移していくじゃないですか。各企業さんもこういうところが悩みでそれを行動に移すっていう事を書き起こすことができたと思うんですけど。
高木:はい。
田村:それが成功かどうかって、正直わからないところがあるじゃないですか。経営している上では時間も限られているし、お金も限られているし、1回やってみたけど失敗したって結構それは大変というか会社としてもコストになるじゃないですか。
高木:はい。
田村:高木さんが考える、効率よく自分たちの悩み抜いたものを書き起こして行動に移すまでのプロセスを教えていただきたいです。
高木:この行動が大事だと思ったら、当然そこについての情報収集っていうのをするわけですよ。確率を高めるために最も良さそうな手法っていうのは知る努力をすべきだと思うんですね。
田村:はい。
高木:ただ、こういう話をしてよく生じるのは、「いや、こうやってやった方がいいんじゃないか?ああやってやった方がいいんじゃないか?」って言って、ベストな策を探し続けた結果行動が始まらないタイプ、これはめちゃくちゃ多いと思うんですよ。
田村;はい。
高木:私もそうなってしまう時があるんですけど、例えばこれをやったら反応が0だった場合こんなに無駄使いするとか、無駄な時間を使うとかってなると、そこに目がいって行動が止まる。そうすると何も変わらないっていう、リスクもないけど何も変わらないじゃないですか。
田村:はい。そうですね。
高木:これが一番駄目だと思っています。だから私が心がけていることなんですけど、リスクを感じても、それが要は大打撃、つまり致命傷にならないんだったら、とりあえずやった方がいいんじゃないっていう事ですよ。
田村:なるほど。
高木:だから例えば100点満点を本当は狙いたいわけですよ。でもやる前って70点とか60点とかにしか到達できないと思うんですよね。だから、とりあえずそれでやってみたらっていうことですよね。
田村:動き始めてからまた修正していくみたいな感じですか。
高木:そうそう。さっきお話した通り大体失敗するので、でもその失敗したものを失敗したまま終わらせたら失敗なんですけど、でもうまくいかないことがわかったら次はこうしようってなるじゃないですか。
田村:なりますね。
高木:これを続けていったら少しずつ違った結果って出るじゃないですか。だから次のポイントって、いかにそこのサイクルを早められるかだと思うんですよね。それが最も効率的な方法なんじゃないかなと私は思いますね。
田村:なるほど。挑戦してみてそれをまた改善していって、また新しいことに挑戦してみたいに、そこのサイクルを早くしていく。
高木:そうそう。よくあるんですよ、私なんかの会社にも何年も前から同じことを相談されていて、久しぶりに相談にまた来たなと思ったら同じことを悩んでる(笑)
田村:はい(笑)
高木:だけどやる前のことを相談されても、仮定の話しかできないじゃないですか。だから、進歩してないわけですよ。
田村:それはどうやって高木さんはアドバイスするんですか、そういうお客さんに対しては。
高木:もうまさにこのお話をしますよね。だから仮定の話ならいくらでもできるけど、僕らもアドバイスもできないじゃないですか。
田村:そうですね。
高木:確率論の話になってしまうから。それよりは実際やってみてどうでしたと、よかったです、悪かったです、何が悪かったです、とかの方がわかるじゃないですか。そこまでいくと次は、そこが悪かったのだったらこういう道があるかもしれないですねってことを一緒に考えられるじゃないですか。そうすると進歩していきますよね。
田村:はい。
高木:そうすると同じ何年間かを過ごしても、失敗を繰り返して行動を磨き続けてきた人と、考え続けて行動が止まった人との違いって、言うまでもなく失敗している方が行動は研ぎ澄まされますよね。
田村:そうですね。
高木:それの方が早いですよね、結果的に。
田村:なるほど、ありがとうございます。今日はいろいろと経営がうまくいけるためにはどのようにした方がいいかっていうところを熱く語っていただきました。今日はありがとうございました。
高木:ありがとうございました。
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