多店舗展開

【ネットラジオ】第38回『飲食店を4店舗経営しています。店舗の増加とともに、各店舗の運営レベルが低下しているように感じます。何かよい対策があれば教えてください。』

ネットラジオ『多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所』は、弊社代表の高木と社労士の田村陽太が、飲食店、整体院、美容院等の様々な店舗ビジネスの「多店舗展開」を加速させるために重要な事を対談形式でお話しするラジオ番組です。

第38回『飲食店を4店舗経営しています。店舗の増加とともに、各店舗の運営レベルが低下しているように感じます。何かよい対策があれば教えてください。』というテーマで店舗ビジネス専門コンサルタントの髙木悠が熱く語ります。

【ハイライト】

・多店舗展開での運営力低下のよくある例

・運営力向上の為にまず何をすべきか

・店舗運営力が低下するとどうなるか?

・チェックリストへの項目の作成方法

・従業員に業務を徹底してもらう為に重要な事


多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所。この番組は株式会社常進パートナーズの提供でお送りいたします。

店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠が最速・最短で年商30億、店舗数30超を実現する実証されたノウハウをコンセプトにのれん分け制度構築、FC本部立ち上げ、立て直し、人事評価制度の整備など飲食店、整体院、美容院などの様々なビジネスの多店舗展開を加速させるために重要なことを対談形式で分かりやすくお話しする番組です。

田村:こんにちは。パーソナリティーの田村陽太です。配信第38回目となりました。本番組のメインパーソナリティーをご紹介します。店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠さんです。よろしくお願いします。

高木:よろしくお願いします。

田村:高木さん、今日も質問をさせていただきたいと思っております。今日の質問はこちらとなっております。「飲食店を4店舗経営しています。店舗の増加とともに、各店舗の運営レベルが低下しているように感じます。何か良い対策があれば教えてください。」ということなんですけども、4店舗も経営してるということで、すごいですね。

高木:すごいですね。

田村:はい。それでも何か良い対策があればということなんですけども、教えてください。

高木:なるほど。やっぱり4店舗ぐらいになってくると、どうしても経営者の目が各店舗に行き届かなくなってきて、サービスの品質に少しばらつきができたりだとかが問題になりますね。あと、よくあるのは例えば飲食店でいくと、清掃の状況が行き届かなくなってきたりだとかそういうのはよく聞きますよね。

田村:整理整頓ということですよね。

高木:例えば入り口のガラスがすごい曇ってきちゃってるとかね。細かいことなんですけど入り口は綺麗って重要なことなんですけどね。なかなかそういったところまで従業員の目が届かなくなっていて、社長もなかなかお店に行かないから、気づいたときにはもう何日も汚い状態で営業されてるとかですね。やっぱり店舗展開していく中で、運営レベルの低下っていうところは表れやすいところですよね。

田村:なるほど。そういうところはやっぱり定期的に掃除するような形っていうことを徹底していくみたいな事が大事ですね。

高木:そうですね。だからこの対策っていうところでいくと、まず経営者の方が運営レベルが低下しているっておっしゃってるのが、具体的にどういうことなのかっていう、まずその基準を明らかにする事ですよね。

田村:はい。

高木:例えば今お話したような、店舗の前にゴミがすごく落ちてるようになったとか、レジの周りの整理整頓できてないとかそういったことなのか、それともスタッフがだらけてしまってるとかね。暇な時間にデシャップの前に溜まってるとかそういうことなのか、何が起きてるのかわかんないんですけど、店舗がやらなければいけないことがどんなことなのかっていうことの基準を作っていく必要がある時期なのかなっていう感じはしますね。

田村:なるほど。自分のお店の理想像みたいなところを明らかにしていって、それに対する課題みたいなのを明らかにしていく感じですか。

高木:お店の理想があるじゃないですか。その理想を実現するためにはこういうことをしなきゃいけないっていうのがあると思うんですよ。例えば、お客さんが来たときには、入店してから5秒以内に「いらっしゃいませ」みたいな挨拶をしなければいけないとか、入り口は常にゴミが落ちてない状態にしなければいけないとか、そういう理想的な状態ってあるわけじゃないですか。

田村:はい。

高木:まずどういう状態にしなければいけないのかっていうのを明確にした上で、各店舗がそれを実現するために具体的にやらなければいけないことを、チェックシートみたいな感じで作っておかれるといいのかなと思いますけどね。

田村:チェックシートとはやるべきことを項目別に書いていくものですか。

高木:例えば今お話したように、入り口は毎日営業前に掃除をするとか、窓ガラスは毎日拭くとかあるじゃないですか。よくあのQSCとかって言いますけど、QSCってクオリティ(商品の品質)、サービス、クリンリネス(衛生管理)ですよね。この三つの観点から、こういう状態でなければいけないみたいなことを洗い出していって、それをチェック項目みたいなものにして、店舗はそれに基づいて、店舗の清掃とかサービスの提供をしないといけないです。

田村;はい。

高木:例えば社長も月に何回かお店行くわけじゃないですか。その時にはそういったチェックシートを用いて、ちゃんと明確に、もれなく店舗の状況っていうのをチェックして、それに基づいて、そこの店舗の責任者なのかスタッフなのかっていうのはわかりませんけども、何ができてないのかっていうのを具体的に特定して、改善の指導をしていく、こういう仕組みっていうのを作っていく必要があるのかなと思いますけどね。

田村:なるほど。1個質問したいんですけど、運営レベルが低下しているように感じますって話なんですけど、そもそもの質問なんですけど、そういう例えば店舗の汚さとか、接客レベルっていうのが、お客さんの来客の頻度とかに影響するものなんですか。

高木:それは影響しますよ。だってどうですか、例えばコンビニとか行くじゃないですか。
トイレとかってたまに借りたりしますよね。トイレがめちゃくちゃ汚かったら、そのコンビニにもう1回行こうと思いますか?

田村:確かに、たまにありますよね。ちょっとなんか臭いというか、水っぽい感じのね。

高木:ちゃんと掃除が行き届いてもその状態だったら僕は仕方ないと思うんですけど、そもそも掃除がされてないとかっていうと、信用ならないということですね。それは例えば、お店の前にゴミが落ちてるとか、そういったこと一つとっても、それはもうイメージの悪化に繋がっていくわけですよ。

田村:はい。

高木:だから特に4店舗とか経営しているってなると、これからチェーン店になっていくようなちょうどそんな規模感じゃないですか。4店舗のブランドが一緒だったら他のブランドにも影響を及ぼすような時代になりますから、そこはちゃんとしていく必要がありますよね。

田村:なるほど。もう1個質問したいんですけど、チェックリストを作っていって出来ていない事を1個1個つぶしていくみたいな話があったと思うんですけど、チェックリストもすごい大事だと思うんですけど、どこまでいってもやっぱりお客さんの要望を全部つぶすことはできないと思うんですよ。それはどのようにしてお客さんのその問題点っていうのをちゃんとチェックリストに100%落とし込むように頑張ったらいいんですかね。

高木:100%落とすっていうのはもう無理です。基本的なマニュアルの考え方なんですけど、マニュアルって「作業」しかやっぱりマニュアル化できないんですよ。お客さんの要望に合わせて臨機応変に対応するみたいなことが接客の理想じゃないですか。

田村:そうですね。

高木:だけどそれってもう個人のスキル次第で、マニュアル化できないですよね。だってお客さんの要求が全部違うんですから。だからマニュアルで100点取ろうと思ったら、これはもう無理な話です。

田村:はい。

高木:ただマニュアルで70点ぐらい取れるわけですよね。だから例えばお客さんに気配りとかって言いますけど、その気配りを具体的に社長の視点で言うとどういうことですかって聞いてみると、例えば飲食店で言ったら、「お皿が空いたものがあったら、それをお客さんのところに行ったときに一緒に下げてくる」とかね。「飲み物の残りがグラスの2割3割になったら、追加のお飲み物をお伺いする」とかね。具体的な項目にできるじゃないですか。

田村:そうですね。

高木:それで70点ぐらい取れるわけですよ。だからその具体的な内容をチェック項目に入れる。

田村:なるほど。確かに客観的なことっていうか、人によってバラバラなことは落とし込みできないですもんね。

高木:それはやっぱり難しいんで、そこも当然教育していかなきゃいけないんですけど、だいたいこういう運営レベルの低下で悩んでいる会社さんの多くは、そもそもその作業レベルができてないっていうケースが多いんですよ。

田村:はい。

高木:今お話したような具体的な項目を入れたチェックシートがなくて、そして今お店の状況をチェックしてないとしたら、それは相当ばらつきが出てると思うんですよ。だから、まず1回やってみた方がいいと思いますね。

田村:やってみるっていうのは、実際やってみるという事ですよね。

高木:要は社長がこれはできてなきゃ駄目だよねという項目とか、運営レベルが低下してるって感じた具体的な内容はなんですかっていうのをまず洗い出してみて、それでまず4店舗全部1回周ってみると。多分1回回ってみると、私の経験則なんですけど、私もお客さんにこういう相談を受けると必ずそのチェックシートを作って、1回チェックするんですけど、とにかくその基準が統一されてないことがよくわかるって皆さん言いますね。

田村:なるほど。

高木:例えば身だしなみとかってあるわけじゃないですか。その身だしなみも具体的に聞いていくわけですよ。身だしなみっていうのは例えば飲食店で言うと、身だしなみを清潔に保つっていうのは当たり前だと思うんですけど、それを具体的に言うと例えば爪の長さはどれぐらいまでOKなのかとかね、アクセサリー系はOKなのかどうかとか。

田村:はい。

高木:髪の毛の前髪はキャップの中にしまうとかいろいろあるじゃないですか。そういう基準が不明瞭なことに結構行き当たるんですよね。そしたらもう守れるわけないじゃないですか。

田村:そうですね。

高木:それは社長の頭の中にあるから、今まで統一できたっていう話なわけですよ。だからそういった守らなければいけないことっていうのをちゃんと洗い出して、「まずはこれをちゃんとやりましょうね」っていうような事の基準を統一して、店舗はそれに基づいて店舗運営してもらう事が大事です。社長やその責任者っていうのは最低でも月に1回とか2回ぐらい店舗周って、そのチェックシートで全部チェックして、できてないところを改善指導していく、こんなPDCAサイクルを回していく必要があるんじゃないかなと思いますけどね。

田村:なるほど。時間も結構近づいてきたんですけど、最後にもう1個質問したいことがあって、僕も飲食店のアルバイトの経験が大学生の時あったんですけど、マニュアルとかもちゃんとあったんですよ。清掃とかのマニュアルもあったんですけども、やっぱりどうしても仕事が忙しくなってくると、何かルーティン化しちゃうんですよね。ある程度洗剤使ってゴシゴシ磨こうと思っても、やっぱ磨ききれないというか、やってるテイになっちゃうんですよね。そこら辺をちゃんと基準作ったけども、従業員さんに徹底するときの何かワンポイントアドバイスってありますか。

高木:私のおすすめは、例えばそのチェック項目が50個あるとするじゃないですか。そしたらその50個をいっぺんに改善しようと思ったらできないんですよ。50個を常に意識できる人なんていないじゃないですか。

田村:はい。

高木:だからまずその50個を一回チェックするわけですよね。そうするとできてないものとできてるものが明確に分かれるじゃないですか。そしたらできてないものの中でも優先順位が高いものって何個かあると思うんですよ。

田村:はい。

高木:それを私は3個特定して、というのは3個ぐらいがベストだと思うからなのですが。そしたらまずは、例えば1ヶ月半かけてその3個を徹底的に直す。これを繰り返していくってことですね。だいたい3個ぐらいに絞れば、当時忙しさに流されていた田村さんも、これとこれとこれだけは今月死ぬ気でやろうという話をされて、それだけは店舗の責任者が確認してたらやるじゃないですか。

田村:やりますね。

高木:それ1ヶ月もやっていれば習慣になりますから。3ヶ月やったらベストなんですけど。そんな感じで項目を特化して、少しずつ改善をしていく。

田村:なるほど。やるべきことが50個あって、3個しかとりあえずやってないけども、それを徹底させることが重要で、それを少しずつ増やしていくみたいな。

高木:そうそう。それを一気にやろうとしないことが大事なんじゃないですかね。

田村:なるほど。それを従業員さんに根づかせていくみたいなところが結構大事なのですね。

高木:絞り込めば絞り込むほど従業員さんの意識っていうのはそこに向くじゃないですか。だからやっぱり意識できる個数でやった方が良くて、やっぱ5個を超えるとちょっとしんどくなると思うんですよ。でも3個だったらできるし、やってないことに対しての言い訳もできないじゃないですか。だからそれぐらいで絞り込んで、そこに対して徹底的な管理をしていくっていうのがいいと思いますね。

田村:なるほど。貴社の方でチェックリストの作成とかもしてもらったりできるんですか。

高木:はい、うちの方では過去の経験に基づいて、基本的なチェックシートフォーマットを持っていますんで。それをベースに作り変えるような作業でやってますね。

田村:わかりました。ありがとうございます。今日は、各店舗の運営レベルを向上させるためのポイントについてお話させてもらいました。今日もありがとうございました。

高木:ありがとうございました。

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