ネットラジオ『多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所』は、弊社代表の高木と社労士の田村陽太が、飲食店、整体院、美容院等の様々な店舗ビジネスの「多店舗展開」を加速させるために重要な事を対談形式でお話しするラジオ番組です。
第83回 『組織が大きくなるにつれて、スタッフの仕事の仕方にばらつきがでてきました。何かよい対策はありますか。』というテーマで店舗ビジネス専門コンサルタントの髙木悠が熱く語ります。
【ハイライト】
・学校の式典or音楽の授業でのテスト、どちらが校歌を真面目に歌ってましたか?
・リーダーが管理すべき最適なグループ編成の規模とは?
・グループリーダーの業務内容と役割はどう設計すれば良いか?
・サボってないと言い張るダメ社員への教育、マネジメント方法について
・経営者の対応一つ一つが会社の風土を作っていく論
・出来る社員、出来ない社員に対して厳格に信賞必罰を行っていく方法とは?
・中小企業が日々の目標管理を遂行するために重要な事
多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所。この番組は株式会社常進パートナーズの提供でお送りいたします。
店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠が最速・最短で年商30億、店舗数30超を実現する実証されたノウハウをコンセプトにのれん分け制度構築、FC本部立ち上げ、立て直し、人事評価制度の整備など飲食店、整体院、美容院などの様々なビジネスの多店舗展開を加速させるために重要なことを対談形式で分かりやすくお話しする番組です。
田村:こんにちは。パーソナリティーの田村陽太です。配信第83回目となりました。本番組のメインパーソナリティーをご紹介します。店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠さんです。よろしくお願いします。
高木:よろしくお願いいたします。
田村:高木さん、今日も頑張っていきましょう。本日のテーマはこちらとなっております。「組織が大きくなるにつれて、スタッフの仕事の仕方にばらつきが出てきました。何か良い対策はありますか。」ということなんですけども、これはやっぱりあるんじゃないですか。
働き具合が見えなくなっちゃうというか。
高木:いやあ、そうなんですよね。こういう悩みって結構多いと思うんですけど、もうこれは「そういうもんだ」って割り切るしかないですよね。
田村:ズバリ、そんな感じなんですね。
高木:いやあ、例えば中学校とかのときに朝礼とかあったりして、体育館に集まって校歌歌うとかありませんでした?
田村:ありましたよ。それは結構な頻度でありましたね。
高木:ありました?そういうのって田村さんちゃんと校歌歌っていました?
田村:僕は結構真面目だったんで、ちゃんと立って、ちゃんと前向いて歌っていましたよ。
高木:ちゃんと歌っていました?じゃあもう1個聞きたいんですけど、音楽の授業みたいなのあったじゃないですか。ああいう時に歌のテストとかありませんでした?
田村:ありましたね。
高木;ありましたよね。あれって1人とかで歌ったりするじゃないですか。どっちがちゃんと歌っていました?
田村:それは音楽のテストのときの方が歌っていました。
高木:そうそう。そうでしょ?(笑)体育館のときはちゃんと歌わないのに音楽のテストでは歌うんですか?
田村:僕音痴だから、音楽のテストはマジで真剣に練習していたんですけど、朝礼はみんないるからごまかせるじゃないですか。そんな感じで歌っていたんじゃないかなとは思いますね。
高木:そうそう。だから何が言いたいかっていうと、目立たなかったら手を抜くんですよ。普通の人は、そうでしょ。だからこれ聞いている人も、ぜひこの悩みをもし抱えていたら、自分が学生時代にちゃんと歌を歌っていたかっていうことを振り返ってみてほしいんですよ。
田村:はい。
高木:絶対1人にフォーカス当たっているときの方がちゃんと歌っているわけですよ。ここに大きなヒントがあるじゃないですか。人がどんどん増えてきて群れてくると、そうやって手を抜くわけですよ。
田村:なるほど。
高木:これはもうわかっているから、その状態を作らなければいいんですね。群れている状態をいかに作らないかってことを考えなきゃいけないですね。
田村:なるほど。自分が見られている状態を作るっていう事ですか。
高木:そうそう。だから自分が見られているんだって相手が思っていれば、サボれないはずですよね。そうじゃないですか。でも人数がただ単に増えてきたら、手を抜けるようになってくるんで、じゃあどうしますかっていう話です。
田村:はい。
高木:一番基本中の基本というのは「小集団化」するっていうことですよね。
田村:小集団化するっていう事はちっちゃいグループにするっていう事ですか?
高木:そうそう。例えば50人いて50人で歌を歌えって言ったら、サボっていたってわかりにくいじゃないですか。少なくとも100%の力を出さなくてもいいですよね。だから、それを10チームに分割したらどうかですよね。5人ごとに歌わせる。
田村:はい。まあ歌わせるっていうのは、店舗ビジネスだから歌うことがあるかはわかんないですけどね(笑)
高木:5人ごとに歌を歌わせて、その5人につき1人見ている人がちゃんとついていたら、これなかなか手を抜けないですよね。だからそういう体制を作らなきゃいけないですよね。
田村:確かにそうですね。10人、20人同じことやっていたら、他の人が頑張って1人がサボっていてもばれないですもんね。
高木:そうそう。だから手を抜きにくい最適な人数あたりでグループ化して、そこにリーダーを配置していくようなイメージですよね。そうすると、なかなか手を抜けなくなってくるんで、スタッフ間での仕事のばらつきっていうのは、やっぱり減ってきますよね。
田村:そうですね。
高木:低いレベルが上がってくるはずなんですよ。多分3人を超えたあたりから、どんどんこの生産性って落ちていくと思うんですよね。要はだから手を抜き出す。ただ3人ごととかっていうのも結構煩雑になっちゃうじゃないですか。
田村:そうですね。
高木:だからその最適規模がどれぐらいなのかっていうのは、これは会社によって変わってくると思うんですけど、僕の経験則で言ったらやっぱり5人ぐらいが程良いと思いますよ。
田村:効率化というか、業務量に対して効率よく動けるのが5人ぐらいからっていう事ですよね。
高木:そう。だからギリギリ5人に対して1人のリーダーがついてれば、ある程度見られるし、そんなに手を抜きにくい環境っていうのが作れる。これが7人とか10人とかになっていくと・・・っていう感じですよね。10人いたらサボりますよね。ここが難しいんですけど5人から7人とか、それ位が限界なんじゃないですかね。
田村:確かにそうですね。ありがとうございます。ちょっと質問したいんですけど、例えば5人の従業員さんの中で1人リーダーを置くじゃないですか。例えば従業員がどんどん増えていって、20人従業員いたら4人リーダー置く事になるじゃないですか。
高木:はい。
田村:店舗ビジネスってリーダーとかマネジメント層っていうのは会社の利益をもたらさないんで、それが増えていくと、会社の利益を圧迫していくんじゃないかなっていう風な気がしたんですけど、業務効率と会社の利益を両立化させるところでポイントってあるんですか。
高木:兼務ですよ、当然。じゃあ例えば1店舗だったときに、僕なんかのときは自分が店長だったときは店長1人いて、アルバイトスタッフがそれこそ20人とか下についているわけですよ。僕1人じゃもう到底見切れないわけじゃないですか。
田村:そうですね。
高木:だから僕は3人ぐらいリーダーを立てていたんですよね。3人ぐらいでグループ分けして、グループの一員でありながらリーダーが3人いるわけです。これがもう一つのサボらせないポイントになってくるんですけど、ちゃんと個別の役割とか目標を与えていって、リーダーにちゃんと管理をしてもらう体制を作れれば人件費が圧縮できますよね。
田村:なるほど。
高木:多少その手間が発生するので増えるかもしれないですけど、知れていますよね。そういう状況を作っていく事が大事ですね。
田村:バイトリーダーとか、時間帯責任者みたいな感じにするってことですよね。
高木:そんなイメージですよね。
田村:なるほど。ありがとうございます。もう1個だけ質問していいですか。さっきの僕歌うっていうところの話でちょっと思い出したのが、大阪の橋本知事さんの話です。
高木:はい。
田村:橋本さんが各学校の校長先生が校歌を歌っているか歌ってないかを口元チェックしたみたいな事があって、校長先生は心の中で歌っている人はお咎めせずに、もう指導・指示しなかったみたいなのがあるんですよ。
高木:はい。
田村:これを経営に置き換えると、アルバイト自身は仕事していますが、リーダーから見たら仕事してないみたいな、反対の事が起きるじゃないですか。「俺は仕事しているけど、なんかサボっているように見える」みたいな感じです。
高木:なるほど。
田村:そうやって従業員さんから反発を受けることもあるんじゃないかなと思ったりしたんですけど、そういうときの対策、要はサボっていないっていう風に思っているけど、実際サボっている方の対策というか、そういうのはあったりするんですか。
田村:リーダーから見たら全然仕事量がちゃんとやってないんですけど、アルバイト本人さんは「さぼってないです。私はちゃんとやっています」みたいな方も出てくるじゃないですか。そういう方の成果を評価していく方法とかサボらないようにしていくための方法って何かあったりするんですか。
高木:それって、そういう風に思っている人がリーダーでいるとしたら、その人はリーダーってどういう人なのかっていうのが全くわかってないですね。僕から言わせると、自分が頑張っているつもりでも、要は部下がついてきてないっていう話なわけじゃないですか。
田村:はい。
高木:それって誰が悪いのっていう話になるわけじゃないですか。それをリーダーは「俺は仕事をやっている」と。そのリーダーは部下のせいにしているじゃないですか。それってだからもう「他責思考」ですよね。だからその人がそもそもリーダーとはなんぞやっていうのが全くわかっていなくて、僕はだからその人の上司だったら、「いやいや。やっているかやってないのかはわかんないけど、結局結果が〇〇で今のままで駄目なんだったら一杯やるしかないんじゃない?」っていいますね。シンプルじゃないですか。
田村:そうですね。
高木:そうそう。だからそういうコミュニケーションもした方がいいんじゃないですか。
田村:なるほど。リーダーの方に指導する際っていうのは心を鬼にして、やっぱり「仕事をやっているか」っていうところを指導していくっていう事が大事なんですね。
高木:心を鬼にするっていうか、もしかしたら僕が言っていることって、厳しいこと言っていると思う方っているかもしれないですけど、多分論理的に1ミリもおかしくないですよ。「従業員さんが悪いことなんですか?」っていう話なんです。あなたの部下が悪いの?という話です。だとしたらリーダーの存在価値って何ですかっていう話なんです。
田村:そうですね。
高木:それに明確に答えられたら別にいいと思うんですよ。でも多分答えられないと思うんですよね。だってリーダーってそういう役割じゃないですか。なかなかやる気出ない人も引っ張っていくわけじゃないですか。
田村:はい。
高木:「俺はやっているけど、あいつはやってくれないんだ」っていう気持ちはわかりますよ。「自分の行動を変えて結果を変える」っていうことしかないんだから、そこをリーダーが、今やって駄目なんだったらやり方を変えるか、やる量を増やすか、僕にはどっちかしかないと思うんだけど、どう思うか考えるのが大事っていう事じゃないですか。
田村:そうですね。
高木:別に私は何にも詰めてないし、これを「切り捨てている」とかって思われる方もいらっしゃるかもしれないですけど、でも僕的には全然厳しいことは言ってないですよね。逆にそこをごまかしたりすると、それはリーダーにとってもよくないんじゃないですか。
田村:はい。
高木:だって真実はそうじゃないですか。だってもうそれを部下のせいにしていたらその職場は絶対良くならないですからね。どうですか、厳しいですか?
田村:そうですね。ある程度だんだんと人を雇用していったりとか、リーダーが長年職場にいてしまうと、結構そこら辺の気持ちが緩んじゃうのかなっていう気があるので、その辺は気を引き締めるというか、時々喝を入れたりとかして、しっかりと論理立てて「どういうことなんですか?」と聞いて話し合う事が、高木さんの話を聞いて大事だなってすごく思いましたね。
高木:これ、結構経営者とかは気をつけなきゃいけないポイントだと思うんですよ。というのは、そういう発想のリーダーがいるとするじゃないですか。「俺はやっているんだ。わかんないのは相手がおかしい」みたいな、もしそういうリーダーがいたとします。
田村;はい。
高木:それを見逃していたとしたら、要は経営者がそういうのを許すんだっていう社長の明確なメッセージになるんです。そういったことが会社の文化って作っていくと思うんですね。そこって毅然とした対応しておかないと、問題リーダーが育ってその下がどんどん腐っていくみたいな事象は起きますよね。
田村:そうですね。
高木:やっぱりそれぐらいリーダーって重要なポジションだと思うんで、そこはあまり妥協しない方が僕はいいと思いますよ。1回壊れちゃったら大変ですからね。「言っても、あれなんだよ。現実があるから難しいんだよ。」みたいな事を良く聞きますが、そういう文化を作っているのは自分なんだっていうことをわかるしかないですよね。当然変えるからには痛みを伴うじゃないですか。そういうものだと思うんですよね。
田村:確かにそうですね。ありがとうございます。もう1個質問していいですか。僕も大学時代にアルバイトした経験があるんですけど、例えば、上司から求められている水準よりも僕が仕事できていたとします。逆にそれ以上仕事をやっていたとします。
高木:はい。
田村:だけどその目標もできてない従業員もいっぱいいるんですよ。だけどその従業員と私の給料は時給で計算すると一緒というのがあるじゃないですか。僕はめちゃめちゃ目標より頑張っているのに他の人は僕よりいっていないみたいな、要は従業員さん同士の不満が生まれるんじゃないかなってところがあるんですけど、そこら辺はどうやってそのばらつきをうまく丸めていくかみたいなポイントがあったりするんですかね。
高木:その働きの量が全然違うのに給料が同じだったら、これはもう不満が出ちゃうんじゃないですか。不満はもう絶対生じますよね。もうその状況が起きているっていうこと時点で、もうそれがだから問題なんじゃないですか。
田村:そこら辺の評価制度とか給与とかをしっかりするみたいな対策ですかね。
高木:1人1人にちゃんと会社が期待することとか、役割とか目標っていうのを個別に落としていくんですよ。例えば売上目標みたいな、店舗全体の目標みたいなものが達成したか、していないかっていうのって、個人がどれだけ貢献しているのかって見えないじゃないですか。
田村:そうですね。
高木:その状況って、やっぱり仕事の仕方にばらつきが生じやすいんですよ。だから考え方としては、全体の目標値を個別に落としていくんですよ。例えば田村さんはアルバイト時代に何を頑張っていたんですか。
田村:僕はですね、詳しくは言えないですけど、飲食店で何でもやるところだったんですよ。ワンオペがあるんですよ。接客もするし、調理もするし、洗い物もするみたいな1人で回す時間があるんですよ。
高木:はい。
田村:1時間当たり20人のお客様を回せたらいいと思っていたんで、それを25とか23人回せたらよかったっていう風な感じでやっていましたね。
高木:なるほど。今重要な情報で、例えばワンオペのときにその人は1時間で何人回せたのかっていうのが可視化される状況であったとしたら、かつ田村さんは自分で目標設定したわけですよね。
田村:そうですね。何も会社に言われてないですけど。
高木:そう。それを全体の売り上げ目標はこうだから、ワンオペのときには1時間に20人、やりましょうと各それぞれの人たちがやるときがあるわけですよね。それぞれの人たちの実績がもし可視化されていたりしたら、例えばバックルームとかにそういうのが貼り出されたりしていたらどうですかって話な訳ですよ。
田村:めちゃくちゃ嬉しいですよ。俺こんだけ回せたぜみたいな感じに見えますし。
高木:そうだし、やってない人はやばいっていう感じになるじゃないですか。これは全体目標を個別に落として結果を可視化するっていうばらつきを抑制するための基本的な考え方なんですよね。
田村:はい。
高木:そこを抽象的な管理にしてしまっていると、頑張ったか頑張ってないみたいなマインド論になっちゃって、頑張っている人はモチベーション下がるし、頑張ってない人はいいじゃないですか。ラッキーですよね。
田村:そうですね。
高木:さらにそこの目標達成をした人は給料上がるし、達成していない人は給料下がる、そんな状況を作っていったらいいですよね。
田村:やる気のある従業員さんはもっと伸びますし、全然目標達成してない人は頑張らなきゃと思いますしね。
高木:そうそう。そういう状況を作っていけば手を抜けなくなりますよね。手を抜いたら自分に返ってくるし、そもそも目立つしこれが大事なんですよ。こういうレベルでの管理ってなかなか中小企業でできてないですよね。
田村:いやあ、難しいんじゃないですか、それは。
高木:でも僕が今言ったことって超シンプルじゃないですか。だって田村さんの例で言ったら、ワンオペのときに何人を目標にするっていうことをまず決めて、その日々の実績が何人だったかっていうのをちゃんとカウントして壁に貼るっていう、ただそれだけですよ。
田村:そうですね。
高木:これ何時間かかりますっていう話ですね。でもそれをやるかどうかで、もう天と地ほどの違いが出るのっていうのはもうわかるじゃないですか。だからそれはやった方がいいですよね。
田村:できない中小企業さんはぜひ高木さんのところにお問い合わせしてほしいですね。
高木:この感じがプレッシャーになって、やることになるかもしれないですね(笑)
田村:高木さんお得意のコミットしていただくようになると思いますからね(笑)ありがとうございます。本日はスタッフの仕事の仕方にばらつきが出ないための対策についてお話いただきました。ありがとうございました。
高木:ありがとうございました。
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