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フランチャイズ本部のSVが務める多様な役割

フランチャイズビジネスにおいてS Vは扇の要と言えますが、S V業務は店舗指導のみならず、実に幅広く業務を担います。
味のあるS Vは、お客様の立場、加盟店の立場、本部の立場など、その時の状況に応じて、変幻自在に役割を演じる、役者になれるS Vです。
それらをいくつか紹介します。

なお、SVの育成について詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。

【FC大全:第7回】フランチャイズ本部のSVやスタッフを育成する


SVには状況に応じた顔が必要である

①友人としての顔

加盟者は多忙で孤独です。
毎日、数百人のお客様と対峙しながら、多くのルーティン業務を手掛けて、スタッフも教育しなければなりません。

対等の立場で語り合える、相談できる相手がいないのです。
そこを補うのがS Vの役割です。

超多忙で時間に追われている毎日でも、加盟者の中にはS Vの毎週の訪店を非常に楽しみにされている方も多いものです。耳を傾け、対等な立場で語り合える相手であればいいのです。

必ずしも全ての悩みに的確な回答は必要ありません。
親身になって聴く姿勢がまず必要なのです。

②裏方の顔

店舗経営における主役は加盟者(店長)です。
お客様を引き立てる役割が加盟者(店長)ですが、その加盟者(店長)を引き立てるのがS Vの役割です。

店舗では主役である加盟者が、スムーズに店舗運営できるよう、時にはお膳立てをする必要もあります。
例としてお客様からのクレーム発生時の対応です。

加盟者が対応するのが前提ですが、本部の謝罪を求められるケース、加盟者指導の立場としての改善策を求められるケースもあります。
本部の立場として謝罪する事もありますが、最後には「店長より改めて謝罪に伺います」とすることが大事です。

地域で商売をしているのは加盟者です。
その意識を加盟者にも持ってもらい、常に表に出る自覚を加盟者に植え付けるため、背中を押す役割はS Vです。

③営業マンとしての顔

フランチャイズは売上を上げてこそのビジネスです。
営業力が試されます。コンビニ業界で言えば、商品の発注数が増えれば、メーカー・ベンダーに対する交渉力が高まります。

飲食業界や美容業界においても材料費の発注ロット拡大は、原価軽減に役立つでしょう。
売上アップの効果は、単に売上から経費を引いた利益の効果だけでなく、商品・材料費の仕入原価を更に引き下げる効果を生むのです。

仕入原価の引き下げは、本部も加盟店も潤います。
売上アップ、利益アップのために発注量が増えるよう、S Vは加盟者を説得する営業マンになるのです。

④マネーライフプランナーの顔

加盟者は将来の生活をかけて事業を行っています。
最近は各業態において、少ない開業資金で加盟できるフランチャイズパッケージも増えてきました。

コンビニ業界でも開業手数料の減額に動き出しています。
少額開業のモデルケースは、資金不足の加盟者を多く生んでいるとも言えます。

開業時から適切な資金繰り指導が必要なのです。
S Vはファイナンシャルプランナーではありませんが、客観的な立場として、マネーライフのアドバイスはできるはずです。

最近では様々な理由から経営破綻する加盟者も珍しくありません。
加盟者を守るためにも、オーナー家族の懐に入って、マネーライフの指導をしていく必要があります。

生活の支出と事業での見込み利益や、次の投資への蓄え。そのために必要な利益はいくらなのか。
無駄な支出はないのか。

収支を客観的に見てあげることが大事なのです。
売上が順調な加盟者であっても注意が必要です。
以下に危険な事例を紹介します。

事例1)

運営努力が実り、環境にも恵まれ、売上が好調なケースです。
売上・利益が上がりだすと生活が乱れる加盟者が多く見受けられます。

高コストな生活レベルへの変貌です。
これは売上低下とともに破綻を招きます。

ここは加盟時からしっかりと指導しておくべき事です。
好調な時にも堅実な生活を維持することが必要です。
ちょっとした環境変化で、売上は簡単に低下するものです。

事例2)

店舗運営が軌道に乗り始めた頃から次の事業に手を出すケースです。
しかもそれが自己資金ではなく、金融機関からの借入である場合も多いです。
これが最も危険です。

第2の事業が失敗することで、好調な事業も連鎖的に資金ショートするケースです。
同じ事業で複数店経営する場合でも細心の注意が必要ですが、本業と異なる別事業となると破綻リスクは高まります。
本部に内緒で他事業に手を出すケースもありますので、S Vは常に加盟者とコミュニケーションをとり、懐に入る姿勢が必要でしょう。


まとめ

SVは、これらの様々な立場を演じることが必要といえます。
これが土台となり、加盟者・店舗スタッフから一目置かれる存在となるのです。
そして本部としては、SVが加盟者へ寄り添える環境(時間)を整えることが、最大の役割と言えるでしょう。

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