人材育成

社員が物事を自分事として捉えて自発的に行動するためのポイントとは

サービス業は人が顧客にサービスを提供することがほとんどです。
そのため、経営者は従業員に自発的に動くことを期待します。

自発的に行動するということは、自ら考えて行動することです。
この行動は心の内面から湧き上がってくる気持ちにより起こりますが、どのような場合に物事を自分事として捉えないのでしょうか?

そこで、社員が物事を自分事として捉えない理由とその対策、および会社が留意したい点についてご説明します。

なお、店舗ビジネスのキャリアの限界を突破する「のれん分け制度」づくりや成功のポイントを知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。

事業拡大したい経営者必見!のれん分け制度をつくる7つの手順と、成功の3つのポイント

(1)接客では社員の対応が顧客に与える印象を左右する

「うちの若い社員は言われたことはしっかりやってくれるのですが、少し主体性に欠けているようで。」

これは先日あるサービス業の経営者から伺った言葉です。
業態にもよりますが、サービス業は人が顧客にサービスを提供することがほとんどです。

モノを作ったり、モノを輸送したりすることと少し異なります。
社員が直接顧客にサービスを提供する機会では、社員の対応が顧客の抱く印象を大きく左右します。

顧客への対応方法はマニュアル化することが必要ですが、すべての対応をマニュアル化することは不可能ですし、現実的ではありません。

店舗がとても混んでいる時や顧客からクレームを受けた時などは、臨機応変な対応が必要になります。そのような時にしゃくし定規な対応をしていては逆に顧客からの信用を失ってしまいます。

また、マニュアル化し過ぎてしまえば、どこかのファストフード店のように違和感を覚える場合もあります。

つまり、会社の方針を理解しながら臨機応変に対応することが必要なため、接客においては顧客とやり取りする社員の主体性が大切なのです。

(2)イレギュラーな状況に対応するには自発的な行動が必要

店舗ビジネスでは、その場の状況を把握しながら、その時ベストと思われる対応を考え行動することが必要です。
言われたことだけをこなすマニュアル社員や受け身の社員ではイレギュラーな状況に適切に対応できません。このような状況に対応するためには、社員を自発的に行動できる人材に育成することです。

経験の浅い社員の場合は仕方ありませんが、キャリアを積むに従い現場の作業に慣れるだけではなく、自ら考え行動できるようにさせることが必要です。

(3)社員が物事を自分事として捉えない理由とその対策とは

自発的に行動するということは、上司からの指示や命令で動くことではありません。
自ら考えて行動することです。

この行動は心の内面から湧き上がってくる気持ちにより起こります。
自らやりたい、もしくは、やる必要があると感じる気持ちです。

言い換えると、物事に興味を持って自分事として捉えることと言うこともできます。
業務や仕事を自分の事、自分に責任のあることと認識すれば、人は自然と主体的に行動するようになります。

ではどのような場合に、物事を自分事として捉えないのでしょうか?

求められていることに気づいていない

基本的なことですが、業務や仕事を自分事として捉えて行動することを求められていることに社員が気づいていることが第一歩です。

気づいていなければ行動できません。
はじめに会社や上司が社員に求めている行動を丁寧に説明します。

しっかり伝えるためには単に話をするだけではなく理解したかを確かめることが必要です。
伝わったことが伝えたことです。

しかし、それでも自分事として行動できない場合があるかもしれません。
求められていることに対応するだけの能力や時間が社員にないことや、実際にどのように行動したらよいか判断できないことなどが考えられます。

このような場合には、できない理由を見つけるために社員と対話を行い社員の言葉を聞くようにします。

「この場面で求められる行動はどういうものだと思う?」や「先輩と自分の働きとどこが違うと思う?」などです。
社員の行動を責めるわけではなく、「何がふさわしい行動なのか」、「なぜそう考えられるのか?」、「自分との違いは何か?」など、社員自身に考えさせるようします。

考える機会が増えれば、社員も慣れてきますし、行動も思いつきやすくなります。
そして、自分で考えた行動を自分で行うことこそが、自分事として行動することです。
どのような行動をしたらよいか、考えさせて行動させることが大切です。

不満や反発の気持ち、誤解がある

物事を自分事として捉え行動するべきであることは承知しているが、そのように行動したくないと考えている場合もあります。

このような場合、社員は心のなかで、会社や上司に対して不満や反発の気持ちを持っていたり、誤解をしていたりするかもしれません。

その気持ちや姿勢を表すために、あえて他人事として接し、自分に責任がないように振る舞っているのかもしれません。
例えば、背景には、以前に社員が主体的にした行動を非難されたことや、他の社員と公平に扱われてないと感じていることなどが考えられます。

このような場合は、問題が大きくなる前に早急に対話の場を設けます。
対話で気になっていることの話をさせ、不満を取り除き、誤解を解消します。

ネガティブな感情を頂いたのは、社員の誤解や思い込みかもしれませんし、上司が忙しくて十分に意思を伝えられなかったことに起因しているかもしれません。

人は前向きな気持ちを阻害されると、それが逆にマイナスの方向に増幅されるものです。
このような社員の状態に気づいたら、少しでも早い解消を心がけます。
もともと前向きな気持ちを持っていますので、問題が消えれば、すぐに自分事として行動するようになります。

(4)社員に対する上司の行動を振り返る

社員が物事を自分事として捉えない理由と対策についてお話しましたが、一方で、会社や上司が留意したい点もあります。

それは、日頃から社員に対しての声掛けが指示や命令ばかりになっていないかということです。
仕事が忙しかったり、問題ばかりだったりすると、時間や気持ちの余裕がなくなり、つい命令や指示ばかりになってしまうことがあります。

社員に考えさせる時間や行動させる余裕がないからです。
社員が物事を自分事として捉え行動しない理由を社員についてだけ考えるのではなく、会社や上司の側についてもその理由がないか考えてみることも必要です。

経営者や上司は、自らの行動を周囲から指摘されるケースはそう多くありませんので、自主的に振り返るようにします。

経営者や上司の思わぬ言動が、社員の自分で考えて行動する機会を奪っているかもしれません。
このような点に留意して、社員が物事を自分事として捉え自発的に行動することを支援するようにします。

(コンサルタント・中小企業診断士 木下岳之)

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