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【ネットラジオ】第26回『のれん分けで社員の独立を支援するにあたり、ロイヤリティはとるべきですか?』

ネットラジオ『多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所』は、弊社代表の高木と社労士の田村陽太が、飲食店、整体院、美容院等の様々な店舗ビジネスの「多店舗展開」を加速させるために重要な事を対談形式でお話しするラジオ番組です。

第26回『のれん分けで社員の独立を支援するにあたり、ロイヤリティはとるべきですか?』というテーマで店舗ビジネス専門コンサルタントの髙木悠が熱く語ります。

【ハイライト】

・のれん分けでのロイヤリティ事情

・ロイヤリティの対価となるサービス内容について

・ロイヤリティ金額の試算方法

・加盟者の納得感を高めるポイント

・のれん分けを行う会社が非常識な行為をしない癖付け


多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所。この番組は株式会社常進パートナーズの提供でお送りいたします。

店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠が最速・最短で年商30億、店舗数30超を実現する実証されたノウハウをコンセプトにのれん分け制度構築、FC本部立ち上げ、立て直し、人事評価制度の整備など飲食店、整体院、美容院などの様々なビジネスの多店舗展開を加速させるために重要なことを対談形式で分かりやすくお話しする番組です。

田村:こんにちは。パーソナリティーの田村陽太です。配信第26回目となりました。本番組のメインパーソナリティーをご紹介します。店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠さんです。よろしくお願いします。

高木:よろしくお願いします。

田村:高木さん、今日も頑張っていきましょう。今日の質問はこちらとなっております。
「パーソナルトレーニングジム経営者の方です。のれん分けで、社員の独立を支援するに当たり、ロイヤリティは取るべきでしょうか。」という質問なんですけど。取るもんじゃないんですか、ロイヤリティっていうのは。

高木:ありがちな質問です。のれん分けって元々、会社からスタッフに対して独立支援するものなんですよね。だから長年会社で働いてくれたスタッフの独立を支援するんだから、「ロイヤリティってとるの?」みたいなね。

田村:なるほど。

高木:これは結構多い質問ですよ。

田村:それは長年働いてくれた従業員だから、ロイヤリティなんて取れないよ、みたいなことですか?

高木:そうそう。だからフランチャイズはロイヤリティを取るんだけど、フランチャイズは第三者が来るから、当然サービスに対しての対価をもらうわけじゃないですか。のれん分けっていうのは会社の従業員さんへのこれまでの恩返しみたいなところもあるわけじゃないですか。というとこから来てる質問だと思うんですけどね。

田村:そういうことなんですね。取るべきなんでしょうか?というちょっと疑問形で聞かれているんですけど、これはどうしたらいいでしょうか?

高木:これはまずロイヤリティの性質を少し考えてみる必要があって、ロイヤリティって別に何でもなくもらってるわけではなくて、本部がちゃんとサービスを提供して、それに対して対価をもらうわけですよ。これはフランチャイズのロイヤリティも一緒なんですよね。

田村:はい。

高木:だから提供してるサービスがないんだったら、これはロイヤリティを当然もらえないわけですよ。だからロイヤリティをまず取るべきかどうかっていうところの前に、本部から、のれん分けする社員に対してどんなサービス提供するのかねと、これをまず考えてみる必要があるでしょうね。

田村:なるほど。サービスというと、具体的にどんなものが挙げられるんですか。

高木:よくあるケースでいくと、例えば独立経験者が独立すると言っても、開業する時にいろんなことがあるじゃないですか。銀行にお金借りに行くって言ったってやり方がわかんないですし、あと開業の仕方はどうするのとか、いろんなわかんないことがあるわけですよ。

田村:はい。

高木:そういったところのやり方を全部教えてあげたりだとか、事業計画書を作ってあげたりだとか、実際のれん分けして独立した後、定期的にお店に行ってサポートしてあげたりだとか、いろんなことがあるじゃないですか。集客で使う広告を本部で一緒に作ってあげたりだとかもありますよね。それは、独立者がちゃんと成功を遂げるために何が必要かっていうところを洗い出していく必要があると。

田村:なるほど。単に長年働いてくれた従業員だから独立させましたと、そういうロイヤリティっていうわけじゃなくて、ちゃんと独立した会社だから、サービスをあげてますからその分お金払ってよみたいにちゃんと対等な形で、組まなきゃいけないっていう事ですね。

高木:そうそう。まずサービスを洗い出すじゃないですか。特に今回パーソナルトレーニングジムっていうところなんで、パーソナルトレーニングって基本的に教える人は従業員さんで、彼らがノウハウ持ってると思うんですよ。だからビジネスの中でも、のれん分けで独立をするっていう事が選びにくい商売だと思うんですよね。自分でもできるっていう話ですよ、自分のやり方をもう持ってるから。

田村:確かにそうですね。

高木:ジムを作るときにも、そんなにお金かかんないと思うんですよ。だからやっぱり開業したときに困ることに対しての本部からのサービスが手厚くないと、のれん分けで独立しようと思わないと思うんですよね。

田村:確かに。自分でやっちゃおうみたいな感じですよね。

高木:そうそう。だからそこはちゃんとまず作ってあげないといけないと。そこをちゃんと洗い出したら、次にやっていただきたいのは、サービスを提供するのに実際どれぐらいコストがかかりますかっていうところですよね。

田村:はい。それはどういう事ですか。

高木:本部が例えば月に1回訪問して、半日ぐらい支援するとかっていったら人件費がかかるじゃないですか。広告の運用とかを本部が代わりにしてあげるって言ったらそこにもコストがかかってるじゃないですか。そういう風に提供するサービスに対して本部にかかる手間とかコストですよね。こういうのをちゃんとまず出してみていただく。

田村:はい。

高木:これすごい大事なんですけど、サービス提供する以上だいたいその本部にも一定の費用負担が生じると思うんですよね。それにも関わらず、独立支援だからロイヤリティは取らなくていいでしょうみたいな仕組みにしてしまうと、これってなかなか難しくて。最初はいいんですけど、つまりその契約が続く限り、本部ってずっと赤字出るじゃないですか。

田村:そうですね。経営を圧迫しますね、独立した事で。

高木:そうそう。だから、独立者が幸せになっても、結局本部が赤字になるってことは、本部で働いてるスタッフが割を食ってますから、そんな制度は続かないですよね。最低でも本部に生じる負担はロイヤリティで補わないと、駄目ですよ。

田村:なるほど。一つ質問したいんですけど、そのロイヤリティのパーセンテージの決め方っていうのは、先ほど高木さんがおっしゃっていたコストがいくらなのかっていうところから積み上げて決めていくんですか。それとも業界的に相場があるんですか。

高木:ですから普通のフランチャイズでいくと相場がまずありますよね。競合他社の視点というのがありますし、それ以外に本部のコストっていう観点も必要ですよね。本部が提供するサービスにどれぐらいコストがかかるのか。あとはロイヤリティを払った結果独立者の利益が出なかったら話にならないんで、ロイヤリティを取ったら独立者はちゃんと儲かるのか。のれん分け制度を使う理由に魅力があるのかという観点からバランスの良い数値を決めていく必要があるっていう感じですかね。

田村:なるほど。結構多角的にロイヤリティを決めなきゃ難しいってことですね。

高木:そうそう。だから最低限、はい。本部がかかってるコストを取り戻せなかった場合続かないですよね。実際のれん分け制度を既に導入してて、私のとこに相談に訪れる方って結構いらっしゃるんですけど、そのパターンが多いですよね。つまりロイヤリティを低くしすぎて本部がやればやるほど赤字になってて困ってます、みたいな(笑)

田村:そういうパターンあるんですね(笑)

高木:そのパターンって結構あるんで、のれん分け制度を導入しようっていう経営者って本当社員思いなんですよ。会社を犠牲にして、すごいロイヤリティが異様に安かったり、ロイヤリティがないとかやっぱりあるんですよ。そこにはいろんな理由があると思うんですよね。そもそもロイヤリティってイメージが悪いとか。

田村:ロイヤリティは英語で言ったら「忠実性、忠誠心」みたいな感じですもんね。

高木:なんか本部が搾取する的なイメージがあるじゃないですか。なんかそういうところをちゃんと説明した方がいいと思いますけどね。

田村:ちゃんと説明するというのはどういう風に説明していくのでしょうか?

高木:だからまずその本部はサポートすることに対してコストがかかってるから、それはコストを回収しないと会社に残ってる人が割を食うじゃないですか。その分を給与アップしてあげなさいよという話な訳ですよ。

田村:はい。

高木:だから、独立者がロイヤリティ低くしてもらいたいっていう気持ちは当然わかるんですけど、でもそういうわけにはいかないじゃないですか。だからそういうところもちゃんと説明してあげて、これだけのサポートをするからこのロイヤリティを払ってもらうと伝える。さらに言うと、コストを回収するだけじゃ駄目なんですよ。

田村:なるほど。と言いますと?

高木:というのは、結局のれん分けとかをして店舗が繁盛し続けるためには、本部がそれなりに儲かっていて、その本部が自社のブランドを常にブラッシュアップしていかなきゃいけないじゃないですか。

田村:はい。

高木:だからそこの余力がない本部ってやっぱり弱くなっていくんですよね。そう考えるとその余力はやっぱりその利益から出すわけですから、結局本部がそこに投資してブランドが良くなったらその恩恵をのれん分け店舗も受けるじゃないですか。だからやっぱりそういったロイヤリティは払ってもらわなきゃいけないわけですよ。ていうのをちゃんと説明するって話です。

田村:なるほど。本部が儲かればその分加盟店のブランドも上がって売上に繋がるでしょうみたいな。

高木:そう。そのためのロイヤリティなわけですよ。

田村:なるほど。そういう風に説明していったらいいんですね。すごくわかりやすかったです。

高木:そういったところを、ちゃんと説明するっていうことですね。そうすればロイヤリティを取る必然性って出てきますし、あとはやっぱり考えていただきたいのは、サービスを受けて対価を払うって、常識なわけですよ。常識なのに本部はそこからロイヤリティを取らないとか、取ってもすごい低いとかっていうのは、非常識なことやってるわけじゃないですか。相手にとって有利なんですけどね。

田村:そうですね。

高木:独立者のために本当になりますかってことですよね。それは不用意に甘やかしてませんかってことですよ。

田村:そうですね、確かに。何か対等じゃないですもんね。やってあげてますよとかそんな感じになっちゃってますもんね。

高木:そう。だから最低限コストの回収と利益ですよね。当然負担はあるんですけど、でもそれは商売の常識じゃないですか。そういった常識的な付き合いをちゃんとして、相手にも経営者として育ってもらわなきゃいけないわけですから、そこは非常識な契約っていうのはすべきじゃないですよね。相手のためにもならないと思うんですよ。

田村:なるほど、すごい良い話ありがとうございます。時間も最後の方に近づいてきてまして、フランチャイズ・のれん分けのロイヤリティということで、やっぱり元々は従業員さんだったけども独立してもらって、だけどもロイヤリティをもらわなきゃいけないという取りにくい関係ではあるじゃないですか。こういう中でもロイヤリティをちゃんと取っていけるように、どういう風にしていったらいいかっていう経営者に向けてのワンポイントアドバイスみたいな、心持ちっていうかどういう風にしていったらいいか教えていただきたいです。

高木:ですからロイヤリティを何に使うのかっていうことを、まずは真剣に考えてみていただくってことじゃないですかね。これが本部の利益を増やすためとかってなると、それはやっぱりそのまま説明できないですし、相手もよく思わないじゃないですか。

田村:思わないですね。

高木:やっぱりロイヤリティを取るからには、当然何でその金額になってるのかってことは把握しなきゃいけないですし、それをちゃんと説明するってことですよね。コストがこれくらいかかり、このサービスをするためにこれだけのコストがかかってるっていうところです。

田村:はい。

高木:あとこの部分っていうのは、ブラッシュアップしていくために、こういう投資をしていくのだとか、いろいろあるじゃないですか。もしくはその従業員さん、つまり会社に残ってくれた従業員さんだって大切なわけですよ。独立者だけじゃないわけじゃないですか。そういう人たちに対して還元していかなきゃいけない部分もあったりするわけですよ。

田村:はい。

高木:だからもらったロイヤリティをどういう風に使おうとしてるのか内訳をちゃんと考えて、金額を決めて、それをちゃんと独立者に説明するって事なんじゃないですかね。

田村:なるほど。それはやっぱり独立する前に、会社として事前にロイヤリティは何%ですよ。その理由はこうですよっていうのはちゃんと謳っておく必要があるってことですか。

高木:そうそう。なのでしっかりと背景まで伝えていく。そこまでできている本部っていうのはなかなかないですよね。

田村:隠すべきじゃなくてそこは明らかにしていく方がやっぱり後々考えてもいいっていうことですね。

高木:そうですよね。やましいことがあるとやっぱりどうしても隠したくなるわけじゃないですか(笑)そうならないようにちゃんと考えてロイヤリティ決めてくださいっていうことですよ。

田村:なるほど。何が提供できるのか、本部としてどういうサービスが独立者に対して出せるかって考えると難しいと思うんですけど、そこら辺は貴社で支援とかしていただけるんでしょうか?

高木:そこはやっぱり企業によって全然状況が違ってくると思いますが、ただ考え方の枠組みっていうのはありますので、その辺のご相談をいただければ、今までの経験の中で、そういった考えの切り口っていうものはお伝えできるかなと思いますね。

田村:わかりました、ありがとうございます。それでは本日のお話ありがとうございました。

高木:はい、ありがとうございました。

 

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