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「自由なフランチャイズ」に潜むリスク

こんにちは。
常進パートナーズの高木です。

フランチャイズ展開を検討している経営者の方から、
よくこんなご相談をいただきます。

==========
「あまり縛りが強いと加盟者が嫌がると思うので、
なるべく自由度を持たせたいんですよね」
==========

一見すると、
“自由度の高さ=加盟者に優しい本部”
のように聞こえますよね。

しかし、フランチャイズの原理原則を踏まえると、
自由度が高いことが必ずしも加盟店にとって
“良いこと”とは限らないので注意が必要です。

フランチャイズシステムとは、
本部が構築した成功するための運営モデル”
を加盟者に提供し、

その再現によって
成果を出してもらうスキームです。

本部が検証したやり方を実践するからこそ、
未経験の加盟者でも成果を出しやすくなる、
というのがフランチャイズシステムの基本的な考え方です。

加盟者の「好きなようにやりたい」を認めてしまうと、
本部が検証していない方法が
現場で行われることになります。

当然、成功確率は
「加盟者の能力や実行力」
によるところが大きくなり
ばらつきも大きくなります。

結果として、

加盟店の売上差が極端に出る

サポート工数が増える

本部も加盟者も疲弊する

という悪循環が発生するリスクが高まります。

加盟者の自由が、
必ずしも“加盟者の利益”とは限らない理由がここにあります。

自由度を上げることが悪いわけではありません。
ただし、その判断軸は

「加盟希望者の要望に応える」ではなく、
「加盟者が成功しやすくなるかどうか」

であるべきです。

例えば、

・品質が落ちる
・教育が難しくなる
・ブランド統一性が損なわれる
・再現性がなくなる

こうしたリスクが少しでもあるなら、
その自由は与えるべきではありません。

加盟希望者を集めたいがために、
自由度を高く見せるケースがありますが、
これは本当に危険です。

短期的に募集は集まるかもしれませんが、
後から“成功しない加盟店”が増えると、
結局はフランチャイズ展開が上手く進みません。

フランチャイズにおける自由度とは、
“優しさ”ではなく“戦略”です。

自由にさせることが
加盟店の成功につながるのか?
それとも成功確率を落としてしまうのか?

ここを丁寧に見極めたうえで、
制度設計をしていきたいですね ^ ^

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