こんにちは。
常進パートナーズの高木です。
先日、佰食屋を経営する中村朱美さんの書籍
「売上を、減らそう。たどりついたのは業績至上主義からの解放」を読みました。
佰食屋の中村朱美さんは、利益の最大化を目指す飲食店が大多数の中、
「業績至上主義からの脱却」をテーマに、ランチ営業のみ、100食売ったらおしまい
というビジネスモデルを確立して、ここ最近、注目を集めている経営者です。
人の価値観が多様化した時代背景を踏まえたお考えで、大変勉強になりました。
そして、この書籍の中に、「働き方」のフランチャイズ、という言葉が出てきます。
ざっくり(乱暴に)まとめると、
昼間の限られた時間だけ働いて、生活するのに必要十分程度の利益を得る
佰食屋の働き方モデルをフランチャイズ展開する
というものです。
なお、フランチャイズ本部構築の進め方や成功のポイントについて詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。
想定しているオーナーの所得は、夫婦で働いて世帯月収50万円程度とのこと。
このフランチャイズ展開の考え方については、賛否両論あるのではないかと思いますが
弊社としては、
今の時代に適したFCのあり方であると考えます。
このフランチャイズシステムに対する否定的な意見としては
「それだけしか儲からないモデルに、フランチャイズ加盟店が集まるのか」
というものだと思います。
しかし、この考え方は、フランチャイズシステムについての視点が、偏っているように感じます。
フランチャイズシステムとは、
「本部が加盟者に成功する仕組みを提供し、その見返りとして、加盟者が本部に対価を支払う」
両者のWin-Winの関係を実現する仕組みです。
そして、この「成功する仕組み」とは、何も「儲かること」ばかりではありません。
もちろん、最低限の利益は必要ではありますが、それがすべてではない、ということです。
先にも述べた通り、日本経済が豊かになり、人の価値観は多様化しています。
「お金をたくさん稼ぎたい!」という人もいれば、
「お金よりも、家族との時間を優先したい」という人もいます。
佰食屋のモデルの場合、前者を満足させることはできないかもしれません。
しかし、後者にはマッチするように感じられます。
まとめると、
佰食屋のFCモデルの賛否は
加盟する人の価値観による
ということです。
このように、人の価値観が多様化する現代では、求められるフランチャイズシステムのあり方も千差万別です。
全員を幸せにできるフランチャイズシステムなど、存在しえないのではないでしょうか。
このことを前提に考えると、フランチャイズ本部としては、
自らのフランチャイズシステムにおける「成功の定義」を明らかにし
その成功を望む加盟者希望者だけを、加盟させていく必要があります。
このマッチングが上手くいかなければ、どのようなフランチャイズシステムでも
上手くいくことはないでしょう。
佰食屋のフランチャイズ展開の考え方は、この本質をついているように感じられます。
フランチャイズの新しいカタチとして、是非成功してほしいと思います ^ ^
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